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「まさかそんなこと!」
「絵麻、どうしたんだよ? お前らしくないだろ」
お前らしくないって、碧君はいったい私の何を知ってるのよ。
「ねえ、碧君。高校時代、私と琴音ちゃんどっちが好きだった?」
「えっ、な、何言うんだよ」
「女の子としてどっちが魅力があった? はっきり言ってよ」
「バ、バカなこと言うなよ。俺は2人とも友達だと思ってたし、絵麻も琴音もすごく大事だから」
「そんなこと言って、碧君は琴音ちゃんと親友みたいに仲良かったくせに。じゃれあったり、真剣に話し込んだり、私、ちゃんと見てたんだから」
「絵麻ちゃん。碧はみんなのことを大事に思ってたよ。私、悩みがあったらつい碧に相談してしまってたけど、でも碧はいつだってみんなのことを真剣に考えてた。私のことだけじゃないよ、絵麻ちゃんのことだってすごく大事にしてた。私だってちゃんと見てたよ」
何よ、碧君の前だからって良い子ぶって。
何だか琴音ちゃんのこと嫌いになってしまいそう。
「もういいよ。でも、鳳条君はどうして琴音ちゃんを選んだの? 絵麻の気持ち知ってたのに。絵麻のことは嫌いなの?」
ずっと……大好きなのに、ずっとずっとずっと想ってきたのに。
すごく……悲しいよ。
「龍聖は琴音を選んだ。でも、決して絵麻が嫌いなわけじゃないんだ。2人が結婚した以上、絵麻は……もう龍聖を諦めないと」
「嫌だよ、鳳条君のこと諦めたくないよ」
何だかすごく胸が苦しい。
「っていうか、絵麻には高校時代からいつも彼氏がいるじゃないか。龍聖だけを一途に想ってたわけじゃないだろ?」
ひどい、碧君はやっぱり何もわかってないよ。
「彼氏は関係ないから。みんなが絵麻のことを好きっていうから付き合ってあげてるだけ。私は、いつだって鳳条君ひとすじなんだからね」
鳳条君が側にいてくれないから……だから私、寂しかったのに。
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