数時間立って、昼間から行われる会議が始まった。
始めるためにマイキーこと首領が声をかける
「三途、九井前に出てこい。」
はい、 と九井が返事をしたが、もう1人の声が聞こえず不思議に思っていると、佐野万次郎が大きい声で名前を呼んでいることに気づいた。
「……、! 」
「…ん…!」
「さん……!」
「さんず!!!!」
ビクッと三途の体が揺れた。その目にはポロポロと涙が溢れ出ていた。三途は涙に気づいていないのか何も無いように返事をしてコツコツとこちらに向かった
俺は不思議に思っていた。最近九井が三途について聞いてきたあたりから俺も気づいていた。あいつが可笑しい。妹が死んだからだろうか。どちらにせよ、よく見ておかなければ。心の中ではぁ、とため息を着くと俺は再び会議に参加した。
まだここまでは順調だった。今日は九井の件だけだし、俺もまだ壊れてない。
でも、聴こえてくるんだ。幻聴が。みんなの罵倒が。俺が隊長を殺したのに、裏切り者を殺したのに、妹が殺されて悲しい、なんて。
息が苦しい。吐きたい。
そんなことを考えているうちにまた名前を呼ばれていた。
「三途、おま、大丈夫?」
「……竜胆、吐きそ、」
「!?大丈夫!?兄ちゃん!袋持ってきて!」
と言った瞬間、三途はその場から離れてカツカツと走って逃げで行ってしまった。
三途は梵天アジトの地下にいた。
俺が三途のもとへかけつけようとした瞬間。ある怒声が地下室に鳴り響いた。
「お前、三途!!死にてぇのか!最近梵天に裏切り者がいるって聞いてよぉ、お前じゃねぇよな!?…おい!なんか言えよ!」
その声はマイキー、佐野万次郎だった。
その声が意外で思わず音を立てて息を飲んでしまった。
「っ、!」
「あ、?竜胆、いたのか。」
その隙に三途が立ち上がり地下室から抜け出した。
裏切り者がまた入ったため、幹部全員でスクラップに行くことになった。
人数が多いため2つの車での移動になった。
1台目にはマイキー、蘭、九井
2台目には三途、鶴蝶、竜胆
という振り分けがされた。恐らく三途と距離が近い九井を裏切り者だと疑っているのだろう。
じゃあ、三途、竜胆、出発するぞ。
「おう。」「よろ」
「なぁ三途〜?」
「あ?んだよ、」
「お前今日体調悪そうだったけど大丈夫なの?」
「ただのヤク切れだ心配すんな死ね」
「ちぇ〜せっかく心配してやってんのに」
灰谷竜胆は勘が鋭かった。じゃあなんでこいつは今ラリってないんだ?ヤク切れでなんで地下に言ったんだ?
「お前じゃあなんで…」
「……おま、!過呼吸、!」
「…は?大丈夫か?竜胆、車停めるか?」
「あ、あぁ、!よろしく頼む」
じゃあ首領、蘭、行くぞ。
「嗚呼、」「おう」
正直灰谷蘭もまるくなったと思う。最初から本当は真面目なヤツなのは知っていた。前まで語尾に♡付けるぐらいのヤツだったのに。あぁ、1週間まえからだっけ。治ったの。
「おい、九井、なんで竜胆たちは車を停めている」
「どうしまた、首領、って、」
「ッチ」
佐野万次郎が舌打ちをした。
何かあったのか。正直今蘭と三途の事しか考えてあげられない。2人とも様子が可笑しい。そこで九井はあることに気づいた。
「そういえば蘭が変わったのって…1週間前…千咒が死んだのは…」
「おい、九井、信号青だぞ。」
「あ、あぁ。」
「はひゅッ、ふっ、ぅ、カハッ
ゴホッ…ヒュッ!…ゲホッ!ゴホッゴホ!」
「おい!三途、呼吸しろ、!」
「ほら、吸って」
「……竜胆、悪かった。」
「…あぁ。」
車2台が目的地、スクラップ対象者がいるところ到着した。そこで灰谷蘭と弟の灰谷竜胆が楽しそうにスクラップをしていた。
いつも通り、スクラップ対象者はその場に倒れる。これでスクラップは終わりだ。
三途の様子が可笑しい。九井が三途に話そうとしたが、三途が後ろに1歩2歩と下がって頭を抱えてしゃがみこんでしまった。
「あ、ぁぁぁ。ポロポロごめんなさい、ごめんなさい。許して…もう、しないから……」
その現場を目撃した佐野万次郎は三途もとへ近づいた。そして肩に手をおいた瞬間、
バシッと鈍い音がした。
「は!?お前何やって…」
「あ、ぁ”ぁ”!ごめんなさい…、!ごめんなさい…… しな、ないでよ…千、咒…」
「…、三途…」
九井、こいつを家へ返せと指示した後、梵天幹部はアジトへ帰り再び仕事を再開した
コメント
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ごめんなさい続き出てました。。 続き待ってます!!