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2949年、世界では『人間処理』が行われ始めた。それは勿論、ここ日本でも。
人間処理…2924年、急激に人口が増え始めた。それにより、事故や犯罪は比にならないほど増えて世界中の水、空気が汚れた事により病人が人類の3割を占めた。それでも人口は増え続ける。その時立ち上がったのが『月ヶ瀬梵(つきがせ そよぎ)』人間処理とはそのままの意味で人間を処理する事だ。
「皆さんはもう中学校3年生ですね。今日の授業は全国の中学3年生が受ける特別な物です、しっかり聞きましょう」
私は月ヶ瀬瑠姫(つきがせ るき)中学3年生だ。今日の授業というのは人間処理についてのものだろう。言われなくてもわかる。多分、ここにいる全員も分かっているだろう。
人間処理、考案者である月ヶ瀬梵とは私の祖父にあたる人物だ。
「えー、全国の中学3年生の皆さん。今日の特別授業とは2949年に始まった人間処理についての説明です。皆さんにはこの授業の終了時に報告書を渡します。報告書に不要と書かれていた場合、3時間後に回収車が来ますのでそれに乗ってください。ーーーーーこれで終わります」
報告書は毎年、この時期に中学3年生に渡される。報告書に不要、採用、どちらかの文字が書かれていて不要となった場合、回収車に乗ってどこかへ連れていかれる。それがこの人間処理の仕組み。
「1632番、月ヶ瀬瑠姫」
「はい」
この報告書で私の人生は終わるのか続くのかが決まる…
︎︎ ︎︎ ︎︎「不要…」不要と書かれた紙をなぞり、ため息をつく。こんな紙切れ1枚にこれからの人生、嫌、私にはもう無いが決められるなんて本当に馬鹿馬鹿しい。…政府も祖父も
くだらない世界だ