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us…『』
gc…「」
《us視点》
俺の生活は順風満帆だ。
恋人もいて、マンションで同棲できていて、不自由のない生活を送れている。
けれど、だからこそ不安になる。
俺は今でも恋人のことが好きだ。
なんなら、出会った頃よりも更に想いが募って増してきている。
だが、恋人は俺が好きだとまだ思っているだろうか。
彼はこの何も変わりのない日々に飽きてしまってはいないだろうか。
俺は女の人のように愛嬌も、体格もない、ましてや男だから、周りに自慢して仲良く出掛けることもできない。
だから思ってしまう…。
恋人としては彼に何もしてあげられていないのでは?
どうせ俺だしな…と落ち込む。
俺は彼に何不自由なく暮らして欲しい。けれど、その障害に俺がなってしまうのならばそれは嫌だ。
そう思い、リビングの椅子に座って重い顔をしていると
そこへふと、暖かく重たい何かが乗っかってきた。
目の前には左手が伸びていて、もう片方と思われるものは、俺の左肩に置かれ、ギュッと、抱き締められている。
耳元から声がかかる。
「…どうしたの、うっしー?」
よく聞き慣れた安心する声に胸を高鳴らせた。
黙りこくる俺。
彼はそんな俺を見て、俺の顔の見える横の位置へ移動してきた。
不安そうに眉をひそめる彼はまた、俺に質問を掛ける。
「どうしたの?うっしー?」
思い悩んだ末、俺は結局今考えていた悩みを打ち明けた。
ぎゅっと自分の手を握って困った顔をして言ってしまった。
『やっぱ、なんでもない』そう、彼から目を背けながら言ってしまう。
何てことを言ったんだと、後になって後悔が押し寄せてくる。
彼は俺を抱き締める形を変えずに、ぎゅっと強く締めてくれた。
そして一言「ごめん。」
それから「伝わってなかったんだね」そう言って彼は大好きと何度も言ってくれた。
それで心はホワホワと暖かくなってきて、嬉しいという気持ちで埋まっていく。
顔に手を覆わせて、真っ赤に染まった顔を隠すと、何度も言う彼の口を右手で抑えた。
『……ありがとう//』
彼の言葉は止まって俺を見てくる。
目を合わせてくる彼の目は俺を映して離さない。
その目から逃れようと目を逸らしてしまう俺。
『ほんとに、俺のままでいいの?』
『まだ全然女の人寄ってくるでしょ…?』
そっぽを向きながら尋ねてみる。
まだ不安だった心がポロポロと安心したようにこぼれ落ちてきた。
こんなこと、彼を困らせると分かっているのに止められなかった。
彼は俺に向ける顔に緩やかな笑みを魅せて話し出した。
「うん、俺はうっしーが好き。うっしーとこのまま2人で暮らしていたい。」
「うっしーはこのままじゃ嫌なの?」
嫌なわけない。
寧ろずっと2人で過ごす時間が一生になってほしいとさえ思ってる。
『嫌っ…じゃない……』
『でも…っ…そんなこと言ってもあんなに…満更でもなさそうにしてたし…っ!』
『俺、女じゃないからあの人みたいに可愛くもないし、ガッチさんの好きな胸もない…なのに……っ!』
けれど……
俺は感情的になりながら、言葉を震わせて言う。
俺は彼が待ち合わせで待っているときに声をかけられたのを知っている。
相手は中々若い女性で、ファッションセンスもよく、胸もお尻も大きかった。
そんな人に声をかけられて男のガッチマンが黙っていないわけない。それに、若人相手にも彼はまだまだ通用する格好よさだと知らしめられた出来事。
俺なんかと違ってずっと格好いい…
また暗くなる心に痛みを感じる。
彼は真剣な表情で俺の顔を下から覗き込んできた。
「うっしー?俺は、うっしーだからいいの女とか男とか、そんなこと関係なく、うっしーだから好きなんだよ?」
俺の肩を優しく掴んで、説得するような声で向き合ってくれる。
彼と視線が合うと、その眼差しに涙腺が少し揺らいだ。
『でも……っ!』
「うっしーはもう俺のこと好きじゃない?」
『そんなわけない…!今もずっと…好き』
「俺もだよ」
「俺はうっしー以上にずっとうっしーのことが好き」
心が不安定に揺らぐ。
「信じられない?」
「じゃあ、一軒家に住もうか」
「そしたら2人の財産になるし、ずっと一緒に居られるよ?」
「お互いに住みやすい家、買おうか?」
ニコリと笑って俺を安心させるように話す彼に遂に涙がポロポロと少しずつ溢れてしまった。
『う”ん!(涙』
その後不動産屋さんや、色々な場所を訪ねて遂に2人の一軒家を建てた。
gcさんは家が出来てからもずっと俺のことを大切にしてると実感させるように俺を包んでくれた。
今日もgcさんと彼の部屋でいっぱい甘えさせてもらって幸せな生活を送ることが出来ている。
こんな俺でも向き合って、受け入れてくれる彼と付き合うことができて本当によかった。
きっと彼でなければこんな俺は重いと別れ話を切り出されたかもしれない。
ガッチマンという存在の大きさを改めて実感し、大好きだ。とまた想いを募らせた。
《gc視点》
usが悩んでいた。
原因は付き合った当時から元々もっていたもの。けれど、引き金を引いたのは俺が出会った街でのナンパらしき誘いだった。
彼とrt、kyの4人で出掛ける日。
彼が駅へrtを迎えに行き、俺がkyを待っていた。
そこへ 白昼堂々露出多めの服装で近づいてきた女。 何だと思ったが、男を誘うような口振りで、よくわからない所の名刺を差し出してカットモデルがどうたらと言ってきた。
俺は断り続けていたが執拗に執着されてしまって中々帰ってくれなかった。
うんざりするなか、女の後ろから可愛い彼が楽しげに向かってきたのが見えて、終われる。と思った。
彼がこちらへ振り向く素振りを見せて嬉しくなっていると
彼は俺の方へ目線を向けると足を止めて表情を曇らせてしまった。
隣にいたrtがなんとか足を運ばせて連れてきてくれたが、その表情はひきつった笑顔を身に付けていて、『お待たせ』と言った彼の声もいつもより低めに聞こえた。
流石に男3人集まれば分が悪いと思ったのか、すぐに女は姿を消してくれたが、重たい気持ちがドカンと心に刻まれた。
嬉しいなぁ…
俺の恋人なのにと思ってくれてるのだろうか。その時はそう思った。
けれど、あの変な女のせいでつくられたこの感情は気にくわない。
kyとも合流して4人で遊んでる最中、2人で過ごす時間を少しつくらせてもらった時
彼を人目につかない場所でぎゅ~っと力強く抱き締める。
癒しを補給しながらまだ暗い彼の表情について聞くと『そんな顔してないw』と言って残る2人のいる場所へ戻る道を進んでいってしまった。
そんなところも照れ隠しなのかと可愛いと思って笑みをこぼす。
何時間か経って2人と別れて家へ帰るとrtから連絡があった。
俺とあの女についての話だった。
彼らの位置からは俺とあの女が仲良さげにイチャイチャしているように見えたという。連絡だった。
usは俺がそんな関係をもつはずないと分かっていたが、表情を暗くしていたのは、落ち込んでいたからだったといいうことだった。
つまり、usの目からは俺があの女にデレデレして彼以外と親しげな距離にあるように見えたということだ。
最悪だ。
その話を見て、あの女に対する憤りと、俺の彼への理解度の甘さに苛立った。
俺は、ずっと彼を苦しめたままだったんだ。
彼は嫉妬ではなく、鬱屈していたのだ。
何してんだ…可愛いとか現抜かしてる場合じゃない。
彼を不安にさせたまま放置して悦に浸るなんて最低な男だ。
俺は自室から飛び出して彼の部屋へ向かおうとすると
彼はリビングで表情を曇らせていた。
彼を後ろから抱き締めて包む。
それから、俺は…
「どうしたの?うっしー?」
違うだろバカ…っ!
何故彼がこんな表情なのか、知っているくせに。
更に彼を苦しめて話をしてしまう。そんなこと分かってるのに頭に出てくる言葉はそんな言葉ばかりで、何を伝えたらいいのか、愛している。ただそれだけが頭にしがみついていた。
俺は、最低なままだ。ままならない愛しか伝えられずに、usには俺の為だけの愛しか伝えられていない。
この気持ちを彼は嬉しそうに受け取って感謝するように愛を伝え返してくれる。
このままじゃいけない。
もっと、彼と深い愛で繋がっていなければ。
もう彼が不安になることがないように、落ち込むことがないように、俺の愛を形にした家で2人過ごしたのなら。
彼との愛の巣が欲しい。と欲するままに彼へ尋ねて、嬉しそうに承諾する彼に愛おしさを感じながら遂に完成させた家へ引っ越した。
これで、彼を逃がさずに居られる…。
何もかも不自由なく、過ごさせることができる。
お家建てたらその家から出たくなくなるし、ずっと一緒に居てくれるはず。
それに、
自分の家になるから、どう改造しようと構わないはずだし
もし、もし、そんなこと言わせないけど、別れるなんて話になったら一生一緒に居れるような家に造り変えたらいい。
本当に、俺は君が思う以上にうっしーのことが大好きだから
君には1/3も伝わっていないのだろうけど
俺の愛が伝わるように。もう、苦しませることがないように。
ずっと大切にするよ。
不甲斐ない俺を選んでくれてありがとう。
これからも2人で愛を育んでいこうね。
『俺のどこが好きなの?』
「そうやって俺の気持ちに不安になって俺の愛を確かめようとしてくるところ」
「俺の事を求めてきてくれてるんだなって、好きでいてくれてるんだなって思えて嬉しい。」
『重くないの?』
「全然、寧ろ嬉しいし、もっと好きだと思えるよ♡」(俺の方が重いしね♡)