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渡辺side
重い。いくらなんでも重すぎる。
もう俺はこの男の束縛にも愛情にも耐えきれる気がしない。
元から縛られるのは嫌いな方だから、本当にしんどくてしんどくて。
仕事にも支障が出そうなくらい行動が制限されるのなんて真っ平ごめんだ。
だから俺は彼との別れを選んだ
「…え何、なんて?」
『別れたい』
「別れたい…か、」
何かじっくり考えてるみたいだった。
彼はきっとまだ俺のことを好きでいると思うから、別れたくないと言うだろうし別れたときのデメリットでもプレゼンしてくるつもりだろう、知らないけど。
どんな言葉が来るのかと構えていると案の定の返答があった。
でも思ってたより冷静みたいだ
「俺は別れたくないな」
『なんで?』
「今もずっと好きだから」
『でも俺はもう好きじゃない。お前重すぎ』
「…そっか」
こうなったら俺が一切話を聞かなくなることを彼はよく知っている。
だから早いうちに諦めをつけようと思って”そっか”なんだと思う…わからんけど。
まあ円満に別れられそうだな、良かったよかっ…
「…って、納得すると思った?」
『は?』
突然視界がぐるんと回って背中にフワッと何かが触れる。
彼が上から覗き込むように顔を見てきていて、押し倒されたんだと今さら気づいた。
と、同時に何かよくわからん錠剤を口に入れられる。
吐き出したいのに、反射で飲み込みそうになったのに加えて口を塞がれてしまったせいであっさりと錠剤は胃の中へ。
なんだこれ、こいつ変なもん飲ませやがった
『?!お、お前今なに』
「さぁ。自分の身体に聞けば?」
自分の身体に聞くってなんだよ、まだ何も起こってねえっつーの。
とりあえず彼の下から抜け出そうともぞもぞ動くも、180センチ近くある巨体を動かすことなんてできる筈もなく。
このグループでっかいやつ多すぎて忘れがちだけどコイツも十分でかいんだよな…。
とまぁ奮闘しているうちに異変に気がついた
『…、?や…めろ…って。ぁ、べちゃ…』
「あ、きたきた」
『zzz…』
「ふふ、起きたときどんな反応するかなぁ♡」
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カチャ、冷たい金属音で目が覚める。
なんだこれ、腕がなんか頭上で拘束されてて動かない。
足も開かれた状態で固定されてて閉じようにも閉じられないし。
当然のごとく上と下も服着てねえから裸ん坊なんですけども、ケツの方がなんかじんわりあったかくて嫌な予感がする。
それはそうと、多分こんなことした犯人である俺の元恋人はどこにいんだよ。
この格好でほったらかしていくとかアホか
「あ、おはよ」
『…犯罪だろこれ』
「えー恋人なんだからセーフじゃない?」
『何言ってんだ、俺らもう別れ…』
「何?」
別れた、って言おうとした瞬間目付きが変わった。
遮られて最後まで言えなかったし。
そっちがその気ならこっちだって。
こっちからも睨み返しているとツカツカ近付いてきた。
待て待て俺丸腰だからもしなんかこう…手出されたら抵抗できなくね?
え、俺ひょっとして詰んでる?
『待っ…待って、こっち来ないで』
「俺好きな子に痛いことはしないからさ、ね」
『…え、痛いことはしないって』
「ねぇ見て?最近全然シてなかったのに翔太の後ろ、こんなすんなり俺の指飲み込んでくよ」
『ゃ…やだ、まじ…で、』
「俺がさっき解してあげたんだよ、翔太が寝てる間にさ」
触られたくないのに抵抗する方法が思い付かない。
手を使いたいからと思いっきり身体に引き寄せようとすると、金属が手首に食い込むせいで痛くて出来そうにない。
俺が拘束具をガチャガチャ言わせている間にも阿部ちゃんは俺の中に指を進めてきていて、嫌なはずなのに段々変な気分になってくる。
あぁくそ、なんか…どうにか打つ手ねえのかよ
『あ、♡っ…、ん、…あべちゃ、ん、』
「何?」
『…気持ち良くなっちゃう、から、やめて、』
「はは、そんなんでやめるわけなくない?」
『ぁ、っ…ちょ、そこ押さな…ぃ、で、♡』
「ここ翔太の気持ちいとこだもんね。前一緒に探したの、覚えてる?」
お腹側の痼が軽く撫でたり押されたりしていたかと思うと、急に内側に押し込まれて視界が弾けた。
あ、やばい。全然そんなつもりなかったのにイッたかも。
わけもわからず必死に肩で呼吸をしていると、なんとか身体全体に酸素が回ってきて視界も戻ってくる。
視界が開けてきてまず見えたのは俺のものから吐き出された白濁だった。
粘っこい液体が腹にかかってて気持ち悪い。
次に目に入ったのはさっきまで俺の中を指で暴いていたはずの彼の裸体。
いつの間にやら指は抜かれてて、代わりに指の何倍も太さのあるものが充てがわれてる。
くそ、嫌だって言ってんのに聞かねえなコイツ
『…おま、まさか』
「もう十分解れてるしいけるよね?」
『…おい待て、待ってだめ、やだから』
「ごめんね。でも俺の気持ち分かってもらえるまでやめないつもりだから」
『ひ…っぁ、♡だめ、入れな…あ、べちゃ、』
「俺のこと以外なんも考えれなくなるくらい、気持ち良くしたげる」
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俺から見える阿部ちゃんの目はずっと据わっていて、ハイライトなんか少しも入ってないように見えた。
俺を彼の中に堕とし込む為なら手段は選ばない、とでも言いたげな真っ黒な瞳。
部屋の中に響くのは俺の喘ぎ声と柔いものがぶつかるような音だけで、阿部ちゃんは声一つ漏らさなかった
『っぁ、ぅ~~…♡ぃ、あ、やだそれ、♡またイキそ、だから…っ、』
「…。」
『ふ…ぅ”、ね、ぇ…ぉい、何か喋れよ、!』
ずっと何も喋らないこいつにムカついてきて、噛みつくように文句を投げる。
なんなんだよマジで、俺がこんな態度してるから嫌がらせみたいに喋んないわけ?
だとしたら性格悪すぎるだろ、だいたい悪いの俺じゃなくて逆上して襲ってきたそっちだし。
言葉で言っても全然聞いてねえし効いてねえから手錠をガチャガチャ鳴らしてたら手が伸びてきた。
『ひっ…』
「こら、痛くなっちゃうでしょ」
『…ぇ、』
「え、って何。俺別に傷付ける意思ないからね?」
いや、ならこんなことすんなよ。
え、これ俺がおかしいのかな。至極まっとうな意見だと思うんだけど。
てかどっから取り出してきたのやら、新しい手錠…?が阿部ちゃんの手には握られてて、金属製のものからゴム製のものに付け替えられた。
今逃げりゃよかったじゃんって思ったけど足固定されるから無理だし、もう詰み。
「こっちも買っといてよかったー」
『いや何も良くねえけど。てかさっきも言ったけどこれ普通に』
「あのさぁ翔太」
『おい話被せてくんな』
「俺翔太のこと大好きなんだよね」
『はぁ……でも俺は、』
「そうじゃないって言うんでしょ?んでなんでかなあって考えてたの」
そりゃ重いからに決まってんだろうが。
あとこういう、自分に都合の悪い話全然聞かないとこも好きじゃないし。
つか別れ話始まった直後に重すぎだって俺言ったはずなのに。
記憶から抹消されてんのか、聞いてなかったのか。
どっちにしろだめだなコイツ…
「口先ばっかだと思われてたのかなって」
『いやだから重いん…』
「翔太がスキンシップ好きじゃないだろうからって我慢してたのにさぁ、なんかアホらしくなっちゃって」
『…はぁ、?』
「だからもうこっちで堕とすことにしたんだぁ」
その言葉を最後に、また律動が再開される。
恋人だったときより気持ちいいのが逆に気持ち悪くて、またこの快楽から逃れようと手錠を引っ張った。
それでもやっぱり力じゃ勝てないから、引き下ろされて奥まで入れられてしまう一方で。
「翔太のこと、一番分かってあげられるのは俺だから」
『っ…あ、♡ゃ、う”…っん、っふ、ぅ…♡』
「俺の気持ち、分かって?」
暴力的な程の快楽の渦に飲まれて、気が狂いそうな程に好きだと言われて。
もう抵抗するのも考えるのも辛くて、だめだと分かっているのに快楽に身を任せてしまった。
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なんで、こうなっちゃったんだっけ。
ずっと気持ち良くて、ものすごく疲れてて、なんか腹ん中暖かくて、…よくわからない。
可愛いって、好きって言い続けられてもう何分経ったんだろう。
ずーっといいとこばっか狙われててやばい、頭おかしくなりそう
『は、♡っう”ぁ”…♡♡っ、ん、それぇ、気持ちぃ…♡』
「これ気持ちい?かぁわいい、一緒にイこっか♡」
『ん、ぁ~~…っぅ、♡…っイく、いく、♡』
ひたすらに与えられ続ける快感に耐えられなくなって、腰を反らしたらめちゃくちゃ押さえつけられた。
しかもそのまま奥に入れて来るもんだから、その衝撃でまた俺は達してしまう。
もう硬さなんて持ち合わせていない俺のそれからは半透明の液体が断続的に漏れ出ていた
『はぁ…っ、ぁ~……あべちゃ、これ、取って、♡』
「どれ?」
『手錠…と、この…足、の、』
「…なんで?」
『ぎゅ、したい』
拘束から逃れたかったからなのか、ほんとに彼に触れたいと思ったのか。
なんでそんなことを言ったのかは俺自身も分かってない。
けどその言葉に満足したのか、阿部ちゃんはいつもの柔らかい笑みを浮かべて拘束具を取ってくれた。
ぼんやりと阿部ちゃんの方に手を伸ばしてハグを求める
『ぁ…べ、ちゃん』
「はいはい、ぎゅーね」
『ぅ、ん…なぁ、俺のことすき?』
「うん、大好きだよ。俺には翔太しかいないって本気で思うくらいにはね」
そっかー…やっぱ阿部ちゃんは俺じゃなきゃだめなのかぁ。
この重さって、愛情がただ具現化されただけのものだったんだ。
この愛を阿部ちゃんが他の人に向けるなんてあり得ないよね。
阿部ちゃんには、俺しかいないんだ。
逆に、俺にも阿部ちゃんしかいない、のかな
『俺…も、すき』
「ふふ、ほんと?嬉しい。可愛いね、翔太」
ぎゅうっと抱き締められて、また耳元で愛を囁かれる。
あー…これが愛されてる、って感覚か。
なんで俺数時間前はあんなにもわめき散らかしてたんだろ。
もうなんか、なにも思い出せないや
「もう別れるなんてバカみたいなこと言わないでよ」
『…ぅ、ん。一緒にいる、居たい』
「わかった。これから先もずうっと……一生一緒にいようね」
こくりと頷くと彼は優しい笑みを浮かべて、俺の首筋にキスをした。