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ええ!あおかづみたい!ぜひともお願いします
はぁっと吐き出された吐息に甘さが滲む。
「南雲の兄貴」
お互いの足を擦り合わせ、シーツの上を滑っていく。触れ合う身体は体温を分け合うように溶け、二人を隔てる境界線すら、あやふやにして。
南雲の指が体の上を滑っていく度に、華太の唇からは、押し殺せなかった声が零れ落ちていく。
「華太、気持ちいい?」
南雲に触られるだけで、さざ波のような快楽が引いては満ちてを繰り返し、華太を苛める。南雲の問いには応えず、肩先に頭を、ぐりぐりと押し当ててくる華太の姿に、南雲の頬が緩む。
「華太の声聞きたいんだけど?」
「後でなら、たっぷりと聞かせてあげますよ」
体の奥底から沸き上がる欲が、熱が、もっともっと急き立てる。シーツをぎゅっと握りしめる指先は力みすぎて、白くなっている。
「ほら、背中に腕回せ」
「で、でも」
「いいから」
南雲に促されるまま、華太は腕をまわす。ピタリと重なり合った体から聞こえる、早鐘を打つ心音はどちらのものか。もたらされる熱を逃がす為に、華太は南雲の背中に爪をたて、やり過ごす。ガリッと引っ掻かれたそこは、熱を持ち、ひりつくような痛みを訴える。
「あ、血が」
「男にとって、勲章みたいなもんだろ?だからさ、もっとつけていいぜ」
「・・・ばか」
シーツの波の中を逃げる肢体を、縫い付ける。段々と吐息に水気を帯びて、体の奥で熱がはぜる瞬間、さっきまでシーツの上を滑っていた足の指が、爪を深く突き刺す。
熱病に侵されたかのように、呼吸を荒くする二人を、ベッドのスプリングが受け止める。
お互いの顔を見つめながら、呼吸が落ち着くのを待つ。その間も足は絡めあったまま。時折、悪戯っぽく、つっーと南雲の足首から下腿を華太の足の指が辿っていく。
「あんまり、可愛いことしてると食べちゃうぜ?」
「先程、お腹いっぱい召し上がったはずでは?」
「さっきのはメイン、今度はデザートじゃん。デザートは別腹だろ?」
「食べ過ぎて、お腹壊しても知りませんからね」
「そんときは看病してくれるんだろ?」
「さあ?どうでしょう」
ベッドへッドランプに照らされ、睦合う2つの陰が折り重なる。まるで、組紐のように。
おわり
あとがき
ギリギリのラインを攻めてみた。あおかづにするか、迷ったけど、なぐかぶ最近書いてなかったので、なぐかぶにした。これ書いてる途中に、ほのぼのもりさことのじくが思い付いたので、この後、どっちか書く予定。