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アゲハ「でも、困ってる人がいたら放っておけないでしょ?
それに、こんな不気味なとこにたった1人でいるんだよ?
だったら、尚更早くこの剣の塔から救出してあげなきゃ」
アゲハに真面目な表情で説得され、一同は黙ってしまう
やはり、自分よりも他人優先のアゲハは、困ってる人がいたら黙っていられないようだ
それを見兼ねたジンペイが、とんでもない事を言い出した
ジンペイ「アゲハ1人じゃ心配だから、俺もついていく」
アゲハ「え」
アゲハ(とその他諸々)は一瞬フリーズすると、口々に言い始めた
フブキ「何言ってんの!?」
マタロウ「ジンペイ君、話聞いてた!?ここは1人しか上れないんだよ!?」
メラ「そうっスよ!2人も行ったらどうなるか……」
だが、そんな皆の心配を平然と払ってのけるジンペイ
ジンペイ「大丈夫だろ。なんかあったらアゲハは俺が守るし。
そんな心配する事じゃないだろ?」
アゲハ「ジンペイ…;全く、そういう楽観的な考えが良くないんだけど……
まあ良いんじゃないかな?」
コマ「アゲハちゃん!;」
アゲハ「大丈夫だよ。何かあったらジンペイが守ってくれるって言ってるし。
皆も心配しすぎだよ;」
これ以上説得しても無意味だと悟ったコマは、
コマ「何かあったら(ジンペイに何かされたら)、すぐに知らせてね!!
ジンペイ君じゃなんか信用無いから、一応アゲハちゃん通信機つけとくんだよ!!」
好きな女の子が、親友であり、ライバルである人と一緒に行くと知った
コマは、必死にアゲハに言い聞かせた
ジンペイ「ちょ、コマ君酷くない…??」
コマ「だから、ジンペイ君じゃなんか信用無いんだって!分かった!?アゲハちゃん!!」
アゲハ「わ、わかった……;;」
まあ、何がともあれ、アゲハとジンペイは一緒に行く事となった
2人が剣の塔に入ろうとしたとき、フブキが呼び溜めた
フブキ「アゲハちゃん、ジンペイ君、渡したい物があるの。ウフフフフッ♪」
意味深に微笑むフブキを見て、アゲハとジンペイは顔を見合わせた
アゲハとジンペイは、螺旋状の階段をジェットブーツでスイスイと上っていた
そう、フブキが2人にくれたのは、フブキ特製のジェットブーツだったのだ
何故2つも持っていたのか謎だが、細かい事は気にしないでおこう
ジンペイ「こりゃいいや!楽ちん、楽ちん!」
アゲハ「フブキちゃんって、本当に凄いよね。こんな精密な機械を作るなんて……
私達と同い年とは思えないなあ…」
その時だった。
ジンペイのブーツからプシューッという可笑しな音がたち始める
違和感を覚えたジンペイは、考える暇もなくジェットブーツに振り回され始めた
ジンペイ「うわーッ!!」
アゲハ「ジンペイ!?」
ジンペイ「なッ!なんだ!?うわッ!!」
アゲハは即座に行動を開始し、ジンペイを助けようとするのだが、
振り回されてるジンペイの方が明らかに早く、追いつけない
ジンペイは思いきり壁に激突する
その後もジェットブーツに好き勝手振り回され、
暴走は止まることなく、身体を壁や階段にぶつけまくるジンペイ
少しして、ようやくジェットブーツの暴走は止まった
すでにジンペイはボロボロのぼろ雑巾と化しており、階段にペタンと倒れこんだ
ジンペイ「うう……」
少しして、アゲハもジェットブーツで上がってきた
アゲハ「ジンペイ、大丈夫?」
ジンペイ「お…、俺は大丈夫~……」
嘘です、ホントは全然大丈夫じゃありません
それを見兼ねたアゲハは、ジンペイをギューッと抱きしめた
ジンペイ「ちょっ、アゲハ…!?/////」
アゲハの大胆な行動に、ジンペイは顔を真っ赤にする
すると、不思議な事に、ジンペイの体から痛みがひき始めた
少しした後、ジンペイの体から痛みは完璧に引いた
アゲハ「……もう、大丈夫かな?体痛くない?」
ジンペイ「うん、体痛くない……なんで?」
アゲハ「最近、私が身に付けたYSP能力。(嘘だよ、元からこうあの人が教えてくれたんだ、
でもまだ言えない。ごめんねジンペイ)」
ジンペイ「そんな能力、なかっただろ?」
アゲハ「なんかよく分んないけど、いつの間にか出来るようになってた(私の噓を許してね…(´・_・`)ジンペイ)」
平然と言ってのけるアゲハにジンペイは苦笑いする
ジンペイ「だったら早くそう言えよ…;(アゲハの事は俺が1番知ってたいからな…)」
アゲハ「ごめんごめん。さ、行こっか」
ジンペイ「ああ。」
2人が再び階段を上ろうとエンジンをふかしたところに、
階段の上に、ピンクのやけに太ったネズミ(?)がいた