赤嫌われ 愛され
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なっがい
1年前、交通事故に遭いました。
お兄ちゃんと一緒に公園で遊んでました。
帰り道の交差点で2人で手を繋いで渡りました。
また明日も遊ぼうね。そう言ってくれました。
そんな明日は訪れませんでした。
お兄ちゃんの叫び声が聞こえました。
気づけば視界が真っ赤に染まっていました。
目の前で倒れているお兄ちゃん。
血の海が広がり、俺の足の感覚も無くなっていく
駆け寄ってくる人の声を最後に意識が無くなりました。
今度は視界が真っ白に染まっていました。
手足は動かせなくて、口も動かせませんでした。
数時間後、ママとパパが来ました。
俺の隣に眠っているお兄ちゃんを見て泣き崩れていました。
お兄ちゃんは寝坊助さんだからもう少し経ったら起きるのに。
どうしてそんなに泣いてるの?
車椅子に乗せられ、ある部屋に連れていかれました。
そこにはお兄ちゃんがいました。
白い布を被っていました。
そろそろ起きないと、ママに怒られちゃうよ。
早くご飯食べなさいーって、
数日後、お葬式がありました。
みんな泣いてました。
お兄ちゃんの友達に、学校の先生に。
たくさんの人が来ました。
お兄ちゃんの写真しかありませんでした。
みんな写真に向かって手を合わせていました。
数日後、俺は退院することが出来ました。
でもママもパパも迎えに来ませんでした。
なので病院の先生が家まで送ってくれました。
玄関前で大丈夫?と聞かれたので、頷きました。
俺の両足は完全には治っていないけど、頑張って痛みに耐えながら歩きました。
きっと病院の先生も疲れているから
迷惑かけたら駄目なんだ。
扉を開けるとそこは別の家のように感じました。
たくさんのごみが散らばっていました。
ごみのせいで家の中に入れない。
歩くことが出来なくなった俺はただ玄関で突っ立っていることしか出来ませんでした。
数時間後、ママが廊下を歩いていました。
助けを求めようと思いました。
けど俺は声を出すことが出来ませんでした。
ママが俺に気づきました。
手を伸ばせば抱っこしてもらえるはず
でもママは俺に向かって指を指しました。
「お前のせいでお兄ちゃんは死んだ」
「どうしてお前だけ生き残ったんだ」
俺があの日、お兄ちゃんと遊ぼうと言わなかったら。
まだお兄ちゃんは生きていたかもしれない。
ママはこんな風にならなかったのかもしれない。
だから、俺はママやパパから暴言暴力をされても
抵抗せずに受け入れられました。
俺は悪いことをしてしまったから当然のことだ。
このまま死んでしまえたら、お兄ちゃんに謝りに行けるかもしれない。
だから早く殺してください。
数ヶ月後、家の外がうるさかった。
ドアをどんどんと叩く音。
誰かの話し声。
ママとパパが連れて行かれました。
近所の人が違和感を感じて通報したらしい。
1人の男の人が俺に話しかけました。
でも声が出せないので何も言えませんでした。
男の人はそのことに気づきました。
ポケットの中から紙とペンを取り出して、俺にくれました。
名前と年齢を書きました。
そしてこんな質問をしてきました。
「俺の家族になる?」
男の家は、5人兄弟で住んでいるらしい。
その兄弟の中にお医者さんがいて、一緒に生活しながら俺の足や声が出せなくなったことを治したいと話していました。
俺は小さく頷きました。
俺は彼に抱っこされながら家へと向かいました。
久しぶりの人の温もりに、瞼がどんどん重くなってきました。
彼は耳元で優しく寝てても大丈夫だよ。そう言ってくれました。
俺は安心して彼に身を預けました。
家に着いて傷の手当やご飯を与えられたりしました。
みんなとっても優しかったです。
でもまだ少し怖いです。
まだママとパパのことが忘れられません。
悪い子なのにこんなに優しさを与えられていいのだろうか。
いつか続きを出します
コメント
3件
はあほんと好きです😭✨️
え、辛すぎる😭 赤くんよく頑張ったよ、、 赤くんを助けてくれたのはもしかしてあの方達ですかね、?テスト頑張ってください!続き楽しみにしてます!
テスト終わったからいっぱい書く🥳