『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜
AFTER STORY 『執事と2人きり』
百合菜&ラト
ラトに誘われ、私はお祭りに来ていた。
『主様、射的しましょう。』
『私は下手くそだったからな…。でも、ラトなら出来るよ。』
『フフ、主様、欲しいものを言ってください。私がとってみせます。』
『うーん…。あ、あれがいいかな!』
私が指さしたのは箱に入った可愛い簪。
『分かりました、少し待っててくださいね。』
『頑張って、ラト!』
数分後――。
『はい、主様。』
『いや凄……。重そうなのによく取れたね。』
『ふふ、主様の為なら簡単でしたよ。 』
『ありがとうラト、開けてもいい?』
『どうぞ。』
『あれ、これ2個入ってる。』
『ではもう一本は麻里衣様にプレゼントしてあげてください。』
『うん!そうする!お姉ちゃん喜ぶだろうな…。』
『主様、簪を1本貸してください。』
『う、うん。』
私はラトに簪を渡す。
それを私の髪に差した。
『フフ…。よく似合ってますよ。』
『あ、ありがとう…。』
『…ねぇ、主様。』
『なに?ラト。』
『明日には…他の執事の人と過ごすと思うので……。』
グイッ!
ラトは私の手を引いて抱き寄せた。
『…もっと、主様と一緒に居てもいいですか?』
『っ…う、うん…。』
『沢山独り占めさせて下さいね♪』
独占欲は隠しきれない。だって…貴方のことを大事に思っているから。
AFTER STORY『執事と2人きり』
麻里衣&ミヤジ
私とミヤジは櫓の中の小さな劇場で東の大地の名物、和の楽器の演奏を聴いていた。
『綺麗な音…。』
『あぁ、そうだね。』
『ミヤジは音楽好きだから是非ここに来て欲しくて誘ったの。喜んでくれてよかったわ。』
『主様から誘われた所なら私はなんでも嬉しいよ。』
『そ、そう…よかった。』
数分後――。
演奏が終わり続々と人が櫓から出ていく。
『主様、お腹が空いてないかい?』
『少し空いたかも…。花火もそろそろ始まるから買って神社のところに行きましょうか。』
『あぁ。』
ヒュードンッ!
花火が打ち上がる。
『綺麗……。』
『あぁ、そうだね…。ところで、主様。ずっと気になっていたんだが…。』
『どうしたの?』
『その髪型…もしかして……。』
『え、あ、うん。ルカスが私とお揃いがいいって言うから編み込みにしたの。ルカスは髪が長いから大変で…。』
ミヤジは私の髪に触れて紐を解いた。
サラッ…。
解かれた髪が風になびく。
『ミヤジ……っ?』
『今は私と過ごしてるんだ…例え他の執事とお揃いでも…私は嫌だな…。』
ミヤジは潤んだ瞳でわたしをみつめる。』
『っ……。ヤキモチ妬いてるの…?』
『……そうだよ。』
ミヤジは私の耳元で囁く。
『年甲斐にもなく…ね。主様だから…こんな気持ちになるんだよ。』
『っ…。』
『…なんて、困らせてしまったかな?こんなに顔を赤くして…。』
『ミヤジって意外と…その…独占欲強いよね…。』
『ふふ、そうかな。普段は抑えてるつもりなんだけど……。』
『隠しきれてない……。』
このモヤモヤはヤキモチ。あなたの事が好きだから抱く感情。
次回もお楽しみに!






