コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
異世界転生をしてしまった俺は、シーザーさんと同棲することになってしまったッ!!!ぶっちゃけ同棲なんてしたことがねぇじゃあねぇか!!
同棲って何すりゃあいいんだよォ〜ッ!!
「…。」
「なぁ、仗助。」
「な、なんですかっ…」
固まってしまう、ダメだ。俺じゃあ同棲は無理だッ!!
「可愛い顔をしているな。」
「…へ?」
顎クイをされた。
正直呆然としたと思う、だって顎クイだぞ?唐突にされりゃ呆然とするだろーよォ…
「…もっと近くで見せてくれ。」
「…ッ。⸝⸝⸝」
顔が近い、耳元で声がする…
快楽に陥ってるのかよく分からない…。でも、悪い気はしなかった。
「…キス、していいか。」
「ど、どーぞッス…」
そのまま口付け、キスをされた。
甘い声が、俺の口から漏れ出る。
「ん…っ…んんっ…⸝⸝⸝」
「可愛いぞ、仗助…」
「言わないで…⸝⸝⸝」
体が暑かった。
顔も暑かった。
「…可愛い、一生…見ていられるな。」
「シーザーさん、冗談きついッスよ…。」
「冗談じゃあないさ。」
「…それならいいんですけど。」
シーザーさんは優しくて、かっこいい。
それに比べて俺は、そんなことはなかった。
「シーザーさんは、俺に一目惚れってやつ…?したんですよね、どこに一目惚れしたんですか。」
「お前のすべてだな、姿とか、優しいところとか。」
「んな一目惚れする要素あります?」
「あるから言ってるんだぞ!」
「わ〜ったッス…」
嬉しいな、ここまで褒めてくれるのも。
っつかクレイジーダイヤモンドはどこ行った、とか言いたかったけど、引っ込めたままだったわ。
出てきて欲しいんだが、彼奴、拒みやがってよォ…。
仕方の無い野郎だぜ…
「お腹すいたな、召使い達にでも何か作らせよう。」
「…俺、一応料理出来ますけど。」
「ダメだ!お前には怪我させられないッ!」
「えぇ…」
王族ってこんなに律儀なの?俺の知ってる令嬢的存在は自分で料理作って褒められるものなんだけど?!
とか考えても仕方ない。召使い?メイド?執事?達が勝手にご飯作ってんだからよ。
「美味そう…」
「…」
ここでは召使い達と言っておくか…
召使い達は俺を睨んでいたのだ。易々とシーザーさんに付き合うからだろうなぁ、とか思いながらご飯を食べた。
久しぶりに美味い飯を食ったもんで、ついつい食事が進む進む。
「ん、美味い。やっぱりプロが作ると違うのか〜…」
「良かった、美味しいだろう?お前に食べて欲しくてな。」
「ありがとうございますッス、こぉんな俺にめちゃくちゃ美味い飯を。」
「JOJOの弟だから当たり前だ!」
「意地っ張りなのか、ただ単に自分の感情に任せて言ってるのか…」
何となく、シーザーさんを見ていると幸せな気分になる。
そしてジョセフ兄さんに呼ばれた俺は、一旦部屋を後にした。
「どーしたんだよ、俺を呼ぶなんてさぁ?」
「ねーね、シーザーちゃんとはどんな感じ?」
「さっきねぇ、キスしたかなぁ?」
「おーッ!いいとこまで行ってるじゃあねぇか〜!結婚するなら報告しろよ〜?」
「するよ、2人だけの結婚式1番やりたいけどさ…」
「まっ、それは2人の判断ね。後もうひとつ伝えたいことがあるんだけどいい?」
「ん、別にいいけど?」
伝えられた内容、それは俺が生きていく上で起きたことだったらしい。
「ここら辺になぁ、最近、竜人族の村ができたっぽくて。」
「ふむふむ。」
「もしかしたら襲われる可能性があるから気をつけろってだけだぜ。」
「お、ありがとなぁ、忠告サンキュ。」
「うん、死ぬなよ?」
「あんなとこで死にかけた俺に言わないでくれよ。」
「ごめんて」
何となく、他愛もない会話をしてからジョセフ兄さんの部屋から自室へと戻った。
「JOJOに呼び出しされたんだな、あの村の話も聞いたみたいだな。」
「んー、まぁね。そんな心配することでもなさそうだけどな。」
「そうか、でも何かあっても俺が必ず守るからな!」
「…シーザーさんも過保護ッスね。」
「守りたいんだ、お前のことを。」
「優しいのも程々にしてくださいね。」
なんて他愛もない会話をしながら、暇を潰した。
召使い達は、どうも俺のことが気に入らないらしく、廊下とか歩く度にわざとぶつかって来たり、俺の飯を抜いたり。
軽く言ったら虐めなんだろうなと考えた。
まぁ、汚ねえ場所で育ったから当然だと思う。
「…はぁ、結局俺の立場は変わんねーのかな。」
「仗助は守るぞ、安心してくれ。」
「アンタが言うなら、信じてもいいかもな。」
「信じろ!」
「…ハイッス。」
信じろ、なんて言われたら、信じる以外なくねー?
なんて考えたけど、クレイジーダイヤモンドは
サムズアップしてやがる。彼奴人の気も知らないでッ!
[newpage]
[chapter:兄妹達との会話]
「兄様〜ッ!今日の勉強見てください!」
「お〜、いいよジョルノ。こっち来な。」
俺の弟のジョルノは、勉強熱心な弟だ。
たまに勉強は見るものの、頭がいいから教えるのも難しい…。
「兄様、ここが分からなくて。」
「そこは、そーだなぁ、3000文字以内だったら書けるから、3000文字目指して頑張りな?」
「ハイ!ありがとうございます、兄様ッ!」
「へーへ、わ〜ったよ。頑張れよ?」
「ハイ!」
ジョルノは受験の時期だった、頑張り屋さんだなァ…
とか思っている間に妹の徐倫が来た。
「ねー、仗助兄さん。このピアス欲しいんだけど、お小遣いとか…」
「な〜、俺に求めるのは違うぜ〜?俺金なんて持ってねーし…」
「え〜、仗助兄さん持ってると思ったんだけど…」
「冗談だよ、ほら、2万持ってけ。」
「こんなにいいのォ?!ありがと〜!」
徐倫には婚約者が居るらしく、その人のためにオシャレを頑張ってるみたいだ。
(次は誰が来るかな…?)
とかソワソワしながら、次は誰が来るのか楽しみにしてた。
「仗助、僕だよッ!」
「うおおぉあッ!びっくりしたァッ!」
長男のジョナサン・ジョースターが来た。
「仗助、ハイ、いつものご褒美。」
「生チョコパンだぁッ!ありがと兄ちゃん!」
「ふふ、好きでしょ、生チョコパン。いつものパン屋さんが出てたから買ってきたんだ。」
「んまぁ…ありがとぉ〜❤︎」
「…そういえば、シーザーくんとの同棲はどう?」
「ん〜?まぁ普通…?
あっ、デモ、召使い達には虐められたりしてるかも。」
なんて打ち明けた、そんな簡単に打ち明けて大丈夫なのだろうか…なんて考えたけど、兄ちゃんは真面目に聞いてくれた。
「虐められているのかい?
早めに言ってくれたら良かったのに…」
「ごめん、迷惑かけたくなかったから…」
「…しんどい?」
「うん…やっぱり俺には…似合わないんだって。」
「そんなことないよ、仗助は優しいじゃあないか。」
背中を撫でながら言ってくれた。優しかった。
兄ちゃんは、優しい目で俺を見た。
「…うん。」
「また言っとくね、ごめんよ。」
「大丈夫、ありがと。」
兄ちゃんはその後ディオさんの部屋へ戻った。
その後も兄弟達が来たのだが、至って普通の会話をしただけだった。
「…シーザーさん。」
「ん、おかえり、仗助。そんな暗い顔をしてどうしたんだ?」
「…暗いッスか?」
「嗚呼、暗い。何があった?」
「…。」
そっと抱きしめて、啜り泣いた。
虐められているのが、自分を否定されているのが辛かった。
何故あそこで1人だったのか、よく分からなかった。
だけど、何かがあったのはわかっていた。
シーザーさんに全て打ち明けた、俺が受けていた仕打ちを。
ゆっくりと、頷いて。ちゃんと話を聞いてくれた。
シーザーさんは優しい人だ。
生ゴミのご飯
「…クレイジーダイヤモンド、これを食えってことか?」
「…ウン。」
「…結局、扱いは変わんねーっつー事だな。」
「ツラい?」
「うん、辛い。」
「…治す?」
「うん…」
そうしてクレイジーダイヤモンドに治して貰った。
生の魚に、生の野菜。結局、あそこにいた時と変わらない。
連れてこられた意味が分からない。
「…後で、食べる。」
「チャント食べてネ…?」
「うん、食べるよ。」
その後、寝てしまった。辛かったから寝た。
数時間がすぎたと思う。
シーザーさんの怒鳴り声で目が覚めた。
「お前らッ!!!!仗助に何したかわかって言ってんのかッ!!!!」
(…怒鳴り声?何してるんだろ。)
そう思いながら部屋を出て、階段を下る。
そこでは召使い達が怒られてた。
もちろん、兄弟達も怒っていたのだ。
「あの仗助のご飯はなんだ?!何を食わせようとしてたんだお前らッ!」
「シーザーちゃん、とりあえず落ち着こ。」
「…彼奴に食わせる飯は無いですよ。」
(やっぱりそうだ、ないんだ。俺、出て行った方がいいのかな…)
「兄様のご飯、あれどういうことです?何故生ゴミだったんですか。回答に寄ったら、貴方達を殴り飛ばしますけど。」
兄弟達は怒ってくれてた、でも、どうでもよかった。
生きていればそれだけでいい。
でも、定助は本気で怒ってた、傍でよく見てたから。
「あのさ、お兄ちゃんのご飯に何したのって話してるの、食わせる食わせないかの問題じゃあないよ。
巫山戯たこと抜かすなら、これ以上喋らないで貰っていいかな?
オレはお兄ちゃんの傍でずっと見てたから分かるけど、親から暴力受けながら育ったんだよ。美味しかったとか、大好きなご飯とかも分からずに育ったんだよ。
オレ達が呑気に生きてるのがおかしいよ、なんだと思ってんの。
シーザーさんの嫁候補であり、オレ達の兄弟なんだからさ、大事にしろよ。
それぐらい分かるだろ、いい大人な癖して卑怯な手を使いやがってさ、なんなの。
お兄ちゃんのどこが悪いの?」
長々と言ってくれた、嬉しかった。
膝から崩れ落ちた、泣いてた。
ありがとうって、ボソボソ言ってたと思う。
「…生憎だがよォ?この虹村億泰は…ダチを貶されたりとかすると腹立つんでなァ。
それによ、お前らがグチグチ言ってる間によ、彼奴腹減ってんだぜ?
とりあえず飯でも作ってこいよ、ちゃんとした飯をだけどな。」
(億泰…。優しい奴だよ、お前は…。)
「…そうだ、そこに居るんだろう?東方仗助、僕だ。岸辺露伴だ、久しぶりだな。
こんなことになってしまうとは、君も辛いんじゃあないのかい?」
「…。」
頷いた。
「そうかい、とりあえずシーザーさんの腕の中に行くがいいさ。」
「…うん。」
そのままシーザーさんの腕の中に駆け込んだ。
ぎゅっと抱きしめて貰った。
暖かかった、優しい人。
「…」
「辛かったな、大丈夫だからな。」
「…うん」
「頑張ったな、もういいぞ。楽になれ。」
「…うん。」
そのまま眠った、その後、美味い飯を食った。
クレイジーダイヤモンドも、嬉しそうに笑ってた。
幸せってこれなのかな…。