テラーノベル
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主がフィンレイのペットになった翌日、主はフルーレに全身の採寸をされていた。
フィンレイが自分の所有物の証として首輪を贈ると言っていたので、サイズを描いた紙を要求してきたためだ。
ついでに部屋着やパーティーで着るドレスを作るために全身採寸することにしたらしい。
主は眼の前でヒョコヒョコと動き回るフサフサの耳を見つめながらじっと採寸が終わるのを待っていた。
「はい、終わりました。お疲れ様でした主様!」
フルーレに言われて主は台から降りた。
『ねえねえ、フルーレは獣の姿になったらどんな感じなの?』
「お、俺ですか・・・?俺は・・・その、小型犬なので・・・」
『!小型犬!抱っこしていい!?』
犬系の執事達は皆殆どが中〜大型犬サイズのため、主は抱っこできないのを残念に思っていたところだったのだ。
『お願い!お願い!抱っこさせて!』
「うう・・・分かりました・・・」
フルーレは少し主から距離を取って獣の姿になった。
「・・・いかがですか?」
キラキラとした青っぽい毛並みがとても美しい美人なチワワがそこにいた。
『かっわいい!!』
主は若干震えているフルーレを抱き上げて膝に乗せた。
フルーレは膝の上の収まりの良いところに伏せて撫でさせてくれる体制を取った。
主は思う存分フルーレを撫で回してフワフワの体を堪能した。
その数日後、グロバナー家から小包が届いた。
恐らく主の首輪だろう。
フルーレが受け取り、箱を開けた。
固まったフルーレの横から主が覗き込むと、ゴツい革製の首輪(グロバナー家の紋章入り)が入っていた。
『わあ・・・ガチの首輪・・・』
そう主が呟いた瞬間、フルーレは箱を閉めて配達してくれた男性に金を握らせて持って帰らせた。
『え!?送り返すの!?』
「あんなの主様に着けさせられるわけ無いでしょう!?あんな、あんなっ・・・!」
歯ぎしりしながら地団駄を踏むレベルで怒っているフルーレに反論できず、主は大人しく何度か頷いて部屋に逃げ帰った。
しばらく屋敷の中はバタバタとしていたが、夕方になって食事に呼ばれる頃には静かになっていた。
主は夕食を食べるとフルーレの様子を覗きに行った。
地下室は騒がしく、そっと扉の隙間から覗いてみるとフルーレ、ボスキ、ナックがあーだこーだと揉めていた。
「主様がずっと身につけるものなんですよ!?これにこだわらないで何にこだわるって言うんですか!?
俺は絶対譲りません!!」
「フルーレ君、しかし、予算の問題が・・・」
「ダメだ、こんなんじゃ主様に相応しいわけねぇだろ!」
「だから予算が!」
「うるせえ!じゃあテメエが仕事取ってこいってんだ!」
「ナックさん!お願いします!!できるだけ材料費を抑えて作りますから!」
「デザインはこれで決まりだ、良いな!?」
「くっ・・・分かりました、グロバナー家から幾らか貰えるように交渉しましょう・・・」
「ありがとうございます!」
「はっ、できるなら最初からやれよ・・・」
3人は首輪のデザインについて揉めていたらしい。
とりあえずデザインも予算をどうするかも決まって皆ホッとした表情をしていた。
落ち着いたのを見計らって、主はドアをノックした。
「は、はい!」
『フルーレ、廊下でちょっと聞いてたんだけど・・・首輪は結局どうなったの?』
「聞かれてたのかよ・・・」
「騒がしくして申し訳ありませんでした」
『ううん、気になって下りてきたら偶々聞こえてきただけだから大丈夫だよ。それで、どうなったの?』
「はい、デザインは俺とボスキさんで作ったんですが、宝石とか金とかを使いたくてナックさんに相談して予算を多めに貰えないかと言ったんです」
「そしたらコイツがもう少し予算を抑えられるデザインにしろっつってよ」
「仕方ないじゃないですか、ウチにはそんなにお金が無いんですから・・・
ですがご安心下さい主様。グロバナー家から幾らか予算を出しでもらえるように交渉してまいりますので」
『そんな、無理して作ってもらわなくても私はどんなのでも良いよ?』
「いーえ!ダメです!」
「主様にあんなモン着けさせたらグロバナー家の品格を疑われるってもんだ」
『そ、そんなに酷かったかなぁ?』
ボロクソ言われている首輪もそんなに悪くない質だったと思う主の肩にナックが手を置いた。
「主様、この2人はもう私どもでは泊められません・・・諦めてお任せしましょう」
『わ、分かった・・・』
その後、無事にグロバナー家から予算を貰い金と赤い宝石を使ったチャームを身につけることになった主だった。
コメント
1件
ああ、もうフルーレが頑固に首輪送り返すとこ最高だった……!「あんなっ!」って歯ぎしりしながら怒る姿に一気にホッコリしたわ。主様が「無理しなくていいよ」って言うのも優しくて、執事陣のこだわりと主様のさっぱり感の温度差がちょうどいいよね。最後はちゃんと赤い宝石入りのチャームになってハッピーエンドで良かった!次話も楽しみにしてます🔥
MAKO
MAKO
MAKO