「「か」から始まる褒め言葉」
2人は考え、ペンを走らせた
「では、せーの」
回答が出揃ったため、見せた
柳は「かっこいい」
小川は「可憐」
回答は不揃いだが、2人はどこか納得した
「実は、かっこいいもあったが、無難すぎるような気がしまして…」
「いやいや…」
小川は照れながらそう言ったが、柳は素っ気ない感じで返した
またお題は消え、また現れた
【「だ」から始まる言われたら嬉しい言葉】
2人はお題を見て、ペンを走らせた
(嬉しい言葉か…まぁ、ここは、)
柳はペンを走らせた
2人は書き終わり、柳が合図した
「せーの…!」
回答が出揃った
柳は「大好き」
小川も「大好き」
回答が一致し、柳は嬉しくなった
「!やった!!」
柳はそう言い、小川にハイタッチした
小川は少し驚いたが、クスッと笑った
「いえい!!」
「!……ふふっ…ですね」
お題は消え、扉が現れた
柳は小川の手首を掴み、次の空間へ移った
ゆっくり扉始まった
柳はハッとし、離した
「す、すみません…思い上がって…」
柳は申し訳なさそうに、声を細めてそう言うと、小川は「ふふっ」っと笑った
「大丈夫ですよ」
小川は笑顔でそう言った
すると、次のお題が出てきた
【血液型は?】
次は血液型だ
2人は答えた
「B型、!」
「私はAB型です」
2人はそう答えると、扉が開いた
今のところいい調子だった
次は小川が手首を握り、次の空間へ走った
「うぉ…!」
「ふふっ…仕返しです」
小川は笑顔でそう言った
柳はそれを見て、クスッと笑った
2人の緊張の糸がほぐれた
次の空間に入ると、そこにはバケツがあった
2人はバケツの中を覗いた
「?なんでバケツ…」
柳はそう言うと、お題が出てきた
どうやらお題で使うらしい
2人は息を飲み、青ざめた
【バケツいっぱいに血液を入れろ】
お題にはそう書かれていた
柳は理解した
ここは謎の空間であり、答えられたら次の空間に行く…
そして、自分たちは今、袋のネズミだと実感した
柳は怖くなり、お題をずっと見つめていた
小川も同じだった
(なんだよこれ…今までとは違う…)
柳はそう思った
が、ここをクリアしないと次へ進めない
柳はまた考えた
が、
ボタッ
「くっ…」
何かが滴る音がした
柳は目の前の光景を見た
小川が爪で手首を傷つけ、血を流していた
柳はそれを見ることしか出来なかった
小川は冷や汗をかきながら答えた
「大丈夫ですよ…柳さんは、そこで見ていてください…」
小川は微笑みながらそう言ったが、冷や汗が酷く、少しフラフラ状態だった
柳はそれが怖くなり、足がすくみ、いつの間にか気絶した
パチッ
柳は目が覚めた
柳はゆっくり起き上がった
(夢じゃないんだな…)
改めて実感した
すると、隣には小川がした
小川は隣で止血をしていた
「…ごめんなさい…何も出来なくて…」
柳は声を細めてそう言うと、小川は気付き、柳の頭を撫でた
「大丈夫ですよ
柳さんは悪くありません」
小川はまたいつもの笑顔を見せたが、どこか繕っていた
柳はそれ見て、唇を噛み締めた
「ですが、困りました…」
小川はそう言うと、バケツの方へ目線を向けた
それに続いて、柳も向けた
まだ半分まで行っておらず、そこには小川の血液だけがあった
「私…貧血でして…
これ以上やると…死ぬかと思いまして…」
小川はそう言うと、柳は自分の手を見た
柳は小川の手を取った
「あの…俺…やります…」
柳は震える声でそう言った
小川は止めようとしたが、柳の目は覚悟を決めていた
小川はそれを見つめたまま黙った
そして、口を開いた
「……分かりました…」
小川はそう言った
「いきますよ…」
小川は柳の手首に爪を立てた
プチュッと音がした
「いっ…」
空間中にポタポタと血液が滴る音がした
血液をバケツの中に注いだ
柳は痛くて、怖くなり、腕を引っ込めようとしたが、小川はそれをガッチリ掴み、動かないようにした
数分経ち、柳は少しづつ意識が朦朧としていた
また堕ちると思ったのだろう
小川はスっと腕を引っ込めさせた
「はぁ…はぁ……」
息をあらげ、再びバケツの中を覗いた
ようやく半分行ったところだ
もう半分行くまで時間がかかる
次々入れなきゃ次の空間に進めない
柳は精神的にキツかった
が、小川はそんな柳を抱きしめた
「大丈夫ですよ…大丈夫です……」
小川も怖かったが、柳を強く抱き締め、心配した
(小川さんも…怖いんだな…)
柳はそう思った
意識は少しづつ回復して行ったが、ガクリっと堕ちた
また気絶したのであろう
小川はそんな柳を見たが、小川は唇を噛み締めた
小川はゆっくり柳を下ろした
小川は傷付いた右腕を見た
ゴリッと傷口を広げた
「終わらせてあげますからね…柳さん…」
小川は優しく微笑み、痛みに耐えながら、傷口を抉った
傷口はさらに広がり、バケツの中に血液をさらに注いだ
コメント
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こんばんは!主です! 2話ができたので投稿します!!時間があれば3話も書きます!よろしくお願いします!