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こんにちは。いきなりだけど、みんなは ONE PIECEのバギーの父親について知ってる?
ネットでは「ロックスの子供だ」とか「天竜人の落とし子」だとか「実はイム様の隠し子」だとか言われてるけど、結局のところ正体は謎なんだよね。
え? なんでいきなりそんな話をしてるのかって?
それはね……
ウチが今、バギーのママ――
まぁウチのママでもある人に直接聞き込み中だからだよ!
改めまして、ウチの名前はリブリ。
ママ曰く、本当は「ラブリー」って名前をつけられそうだったんだって。……そう、親バカなパパに。
おかげで双子の兄、バギーと並ぶと「バギーとラブリー」になりそうだったけど、 さすがにママが全力で止めて「リブリ」になったらしい。危なかったわ……。
あ、そうそう。
「ONE PIECE」とか「ネット」なんて言葉を知ってる時点で、もう察してる人もいると思うけど――
そう、ウチは転生者なんだ。
死因は覚えてない。というか、思い出したくもない。
でもまあ今はそれは置いといて。
ウチは今、ママに「パパ」について聞き込み調査中。
ちなみにお兄ちゃん――バギーはお外で遊んでるからこの場にはいない。
「ねぇママ。ウチに親バカ満載の名前を付けようとしたロクデナシパパってどんな人?」
「凄い語彙力ね。うーんそうね」
ママは少し考えたあと、指を折りながら語り出す。
「パパはね、大柄で、髪の毛が二色で……」
「(……二色? ロックスかな?)」
「ワイルドな顔立ちのイケメンでね〜」
「(……イケメンの部類? あの顔で?)」
黒ひげの顔が頭に浮かんでくる。
「海賊なんだけど、すごくいい人でね」
「(……海賊ならロックスだわ)」
「それでね、とっっっても可愛いのよ!!」
「(……ほなロックスとちゃうかー!!)」
という感じで結局ウチのパパは分からなかった。
そうそうウチ自身の話を後回しにしたおかげで言い忘れていたことがあった。
ウチには1つ。転生特典がある。
それは…………
「バギー遅いわねぇ。リブリ、お兄ちゃん探して来てくれない?」
「えーーーー……」
Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!出たな!転生特典!!
説明しよう!神の気まぐれとは!
これはリブリが転生時に神からもらった特典である。
リブリが何らかの選択に迫られた時、脳内にダイスが召喚され、神がそれをコロコロと転がす。
そして出た結果に、リブリは逆らえない!
<行動しなさい。>
1:分かった!(行く)
2:お兄ちゃんなら平気でしょ(行かない)
3:!!
「(お願い!2でお願いします!!こんな時に行ったらフラグ祭りになりそうだから嫌だ!!)」
コロコロとリブリの頭の中でサイコロが転がる音がする。結果は……………
3。
<トラブル発生!トラブル発生!トラブルダイスに移行します!>
「移行!?トラブルダイス!?」
1:青が連れてきた鬼
2:ダイナミック赤
3:金と銀の強行
4:野党の襲来
5:おや?ママに変化が……?
6:^^君がトラブル起こす側になるんだよ!
「ど、どれもロクなのない!!」
コロコロ……
結果は3!
「また3かい!!……金と銀の強行って何だろう?金はお金だとすると…銀は武器?」
そう考えているとドンドン!!大きな音が家のドアを叩く。
「あら誰かが漏らしそうなのかしら?はーい今行きます〜」
「ママ?警戒心持とう??(なんで真っ先に思いつくのがトイレなの)」
ガチャリ――
ドアが開いた瞬間、そこにいたのは――
堂々たる体格の金髪の男・シルバーズ・レイリーと、髭を生やしたゴールド・ロジャー!
さらにその横では――
「ぎゃーぎゃー!!離せぇぇぇ!!俺は被害者だぁぁぁ!!!」
……バギーがジタバタ暴れていた。
だがロジャーの片手で首根っこを掴まれ、小動物のようにぶら下がっている。
「(お前……何やってんだお前ー!?!?)」
「まぁ!金髪のイケメンさんと黒髪のイケメンさん!」
「(え、第一声それで合ってる?)」
「突然すまねぇな。アンタの息子を、ちょいと捕まえてきたんだが……」
「違うんだ母ちゃん!!コイツ誘拐犯なんだ!!」
「(あ、スリに失敗したんだな。馬鹿じゃん!!)」
「いやいや、財布に手を伸ばして盗もうとしただろう?」
「それでな。このガキを気に入った仲間がいてな。……シャンクスっていう同い年くらいの俺たちが世話しているガキがいるんだが、どうしてもコイツを連れて行きたいと」
「(……あー……トラブル“金と銀の強行”って、金のロジャーと銀のレイリーのことだったのか。)」
〈説明しよう!“金と銀の強行”とは、金=ロジャー、銀=レイリー。つまり海の伝説級コンビが玄関に突撃してくるイベントである〉
「説明が遅ぇぇぇぇ!!!!」
とりあえずお兄ちゃんは全力で見捨てる方向で舵をとらないと!!