『じゃ~四十八手コンプの話するか。』
『なにそれ!!笑』
『えっ!?俺…そんなことしてたのか!?』
『俺が四十八手って絶対被ってるよな。っていう話をしてたら成り行きで全部挑戦することにしたんだよ。』
『やば!!笑笑いつやったのそれ!』
『え〜と…たしか小4位の時だな!』
『へぇ〜〜??』
と言いながら灰谷兄弟がニヤニヤとしながらゆっくり三途の方を見る。
『なっ、記憶にねぇよ!!キモイ目で見るな!!』
『キモイなんて酷いな〜、』
『酷いな〜?』
『コイツらウザ!!…』
『慣れろ…こういうヤツ等だ…。』
『それと、よく俺の兄貴と一緒にバイク流したんだ!』
『バイク…』
『兄貴…シンイチローの後ろにバジ、俺、三途で座って走ってたんだ!』
『危なくない?』
『素質があったんだね~』
『…楽しそうだナ…』
と切なそうな、懐かしそうな顔をしながら
ポツリと呟いた三途を全員が一斉に見つめる。
いま三途は何を思っているのだろうか。
あいつは意外と謙虚な所があるから、
きっと自分に記憶が無いことを
悔やんで、そんな自分を責めているだろう。
『…なぁ、三途。』
『…?』
マイキーが呼びかけるときょとんとする。
『お前の記憶ってさ。戻せないの?』
『…契約上では、悪魔の少しの慈悲で、記憶は預けただけ。となってる。…だが…俺もよく分かってない。』
『複雑なんだねぇ~…』
『そうだなぁ』