またもや続きです!
進展なくて申し訳ですが、よければ見ていってください。
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day3
目を覚ますと鳥がちゅんちゅん鳴いていた。
いい朝だなぁと思ったところではっ!と我に返る。
そうだ、今日はレコーディングだった…!
時間を見ると家を出なければいけない時間の10分前。
完全にやらかした…笑
ジーパンににだるっとしたTシャツを手に取り急いで着る。
顔を洗いふと自分の顔を見たところで、今日も若井に会えると思わず頬が緩んだ。
そんなことをしてる場合では無いと思い急いで家を出ると何とか集合時間ぴったりにスタジオに到着した。
セーフ…!!
スタジオを見渡すと仲良く2人で話している涼ちゃんと若井。
涼ちゃんがいつものように元気に挨拶をするとそれに続いて若井も「おはよ」と挨拶してくれる。
2人におはようと返し、話しかけようとしたところでマネージャーに
「早速で申し訳ないですがレコーディングお願いします。」
と言われてしまい声をかけれなかった。
ギリギリに着いてしまったのだからしょうがない。
今日は走って来て体が温まっていたのもあるのか声出しが上手くいき、思ったより順調にレコーディングが進んだ。
待機場所に向かうと涼ちゃんと若井がまだ話していた。
何の話してんだろ?
盛り上がっているようで話の内容が気になってしまう。
2人に話しかけると「若井と元貴の学生時代の話とか、僕たちが初めて会った時の話とかしてたんだ。ね!」と涼ちゃんが教えてくれた。
そっか…懐かしいなぁなんて思っていると涼ちゃんにレコーディングが回ってきた。
「じゃあ行ってくるね〜」
「「行ってらっしゃい」」
2人になったところで若井に話しかけようとすると
「ちょっと御手洗行ってくる」
と言い若井は席を外してしまった。
あ、行っちゃった…
数分後、外から若井の話す声がして廊下を覗くと若井とマネージャーが話していた。
そんな2人を見てわざわざ話しかける気にもなれない。
若井と思うように話せないな…
というか、避けられてる?
そんなことを悶々考えていると満足気な涼ちゃんが戻ってきた。
「なんか今日調子よくてさ〜」などと話している涼ちゃんに相槌を打っていると視線を感じた。後ろをちらっと見ると若井がこちらを見ている。
口パクで「どうしたの?」と聞くと首を横に振ってレコーディングに行ってしまった。
ほんとにどうしたんだろ。何かしたかな…
考えてみるも思いあたる節はない。
しばらくぼやっとしていたからか、名前を呼ばれる気がしてぱっと前を向くと涼ちゃんがこちらを覗き込んでいた。
「元貴大丈夫?」
どうやら心配してくれたようだ。
「大丈夫大丈夫。ちょっとぼけっとしてた」
と返すとそっかと言いまた話し始めた。
「さっきね、若井が元貴が作曲してるって知った時のことについて話してくれたの。もう若井興奮しきって目がキラキラしててさ〜……。」
何それかわいい。
僕のことを興奮気味に話している若井とか、可愛いに決まってんじゃん。
見たかったけど僕の前では恥ずかしがって話してくれないだろうな、などと考える。
そう思うと涼ちゃんが少し羨ましかった。
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side w
涼ちゃんと元貴遅いねなんて話していると集合時間ぴったりに元貴が息を荒くしながらスタジオに入ってきた。
だぼっとしたTシャツにジーパンというコーデがどこか懐かしい。
中学生時代、元貴はいつもそんな服を着ていた。
「おはよ〜」
隣にいた涼ちゃんが元貴に挨拶し、それに続いて僕も挨拶する。
「おはよ」
ちょっと淡白かなとも思いながらも変に意識した返しはしない方がいいかなどと考えていると、元貴が何か言おうとした。(気がする)
まあいっか。
元貴がレコーディングをしている間涼ちゃんと学生時代の話をした。
さっき中学生時代のことを思い出したからかその頃の記憶がわんさか出てくる。
初めて元貴の曲を聴いた時クオリティに驚かされたこと。
そんな元貴のことを知りたくて何度も絡みに行ったこと。
ひとつ話すとまたひとつと話が止まらない。
その頃の話をする度にあの頃から元貴が好きだったのかもしれないと気づく。
でも、それと同時にその頃から親友として接していた元貴からすると僕を恋愛的に見ることは難しいのではないか。などと考えさせられてしまう。
昨日からどうしてしまったのか。
明らかに自分がおかしいとわかる。
勝手に期待して悲観的になって…
そんなことを考えながら涼ちゃんと話していると元貴が帰ってきた。
しばらく話したあと涼ちゃんがレコーディングに向かった。
元貴と2人になると意識してしまうと思い咄嗟に
「ちょっと御手洗行ってくる」
と言ってしまった。
本当は話したいのにね。
用事もなくトイレに行き、手を洗って帰る途中、レコーディングについてマネージャーに話しかけられそのまま世間話をしていた。
数分後、待機場所に戻ると涼ちゃんがもう既に戻って来ていた。
元貴と話せなかった…
涼ちゃんはいっぱい話せてて羨ましいな。
2人をじっと見つめていると元貴がこちらを振り返った。
ぱっと目が合い顔が赤くなりそうだった。
口パクで「どうしたの?」と聞かれて咄嗟に首を振る。
そこで自分が涼ちゃんに嫉妬していたことに気がついた。
自分でチャンス無くしときながら立派に嫉妬なんかして最悪すぎるでしょ。
自己嫌悪に陥りながらレコーディングに向かった。
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ここまでご拝読ありがとうございました。
大森さん着実に好きになっててます。よね?(伝わってますかね?)
それと裏腹に若井さんはマイナスに考えてるのですれ違ってます。
これからどうなるかよければ予想してみてください!
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