テラーノベル
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俺の家のリビングには両親、そして、琴音がいる。
結婚してからしばらく来てなかった琴音が、髪を切ってほしいとやってきた。
もちろん両親はすごく喜んでいる。
結婚のお祝いだと言って、母さんもご馳走をたくさん作ってくれた。
久しぶりに家がぱあっと華やかになって、結構遅くまでみんなで盛り上がった。
「じゃあそろそろ私達は2階で休むから、琴音ちゃん、ゆっくりしていってね」
「ありがとう。おじさん、おばさん。今日は本当にお祝いしてもらえて幸せでした」
「こちらこそ。碧の大切なお友達が幸せになったんだものね。こんな嬉しいことないわ。琴音ちゃん、またいつでも遊びにいらっしゃい」
「はい。またぜひ遊びにきます」
両親がいなくなり、2人だけの時間になった。
テーブルに向かい合って座り、温かいミルクティーを飲む。
琴音を見ていればわかった。
きっと俺に何か相談があるんだろう――と。
「何があったの?」
「えっ、あ……だよね。碧にはバレてるよね」
「うん、電話もらった時から気づいてたよ」
「碧……ごめんね。美容院も忙しいのに、急に連絡して」
「そんなこと気にしなくていいからね。俺は今日は休みだし、琴音のお祝いをするんだって、両親はあの通り張り切ってたし。父さんなんか残業断って早く帰ってきたんだから。あんな楽しそうな2人を見るの久しぶりだよ。琴音のおかげ」
「本当に星乃家はみんな温かいね。昔からずっと変わらずに私を迎えてくれて。感謝しかないよ」
琴音がニコッと微笑んだ。
「それは桜木家も同じだよ。俺もお前の両親には死ぬほどお世話になったから」
「死ぬほどって……。うん、でも、ありがとう」
「何か不安なの? 何でも遠慮なく話して。俺と琴音の仲なんだから」
しばらく考えてから、琴音はこくりとうなづいた。
「涼香姉さんのことは話したよね?」
「ああ、ほとんど会ったことはないけどね」
コメント
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涼香お姉様が悪巧みをしているのはなぜなんだろう。