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──ふたりのヒミツ 1──
ここはツイステッドワンダーランド。
数多くの名門校である魔法士養成学校の生徒が成人した時のお話──
「おい、カイワレ大根。」
──レオナ・キングスカラー(25)
趣味 : 昼寝
職業 : ニート
出身校 : ナイトレイブンカレッジ(NRC)
「なに。
僕忙しいんだけど」
──イデア・シュラウド(25)
趣味 : ゲーム・プログラミング
職業 : ゲームクリエイター
出身校 : ナイトレイブンカレッジ(NRC)
「腹減ったからなんか寄越せ」
「はぁ?人の家に住ませてもらってその態度はどうかと思いますぞ」
──2人は今、ある人の事情で同じ家に住んでいる。
レオナの世話係であるラギー・ブッチ(24)がホリデー(正月休み)で実家に居るらしく、ラギーがいない間はイデアの家に住ませてもらっている。
実質同棲中──
「それに僕、仕事中ですし。
今寄越せって言われても駄菓子ぐらいしか……」
「駄菓子ぃ?
俺はガッツリ食いてぇんだよ。肉よこせ肉!」
──レオナはお怒りのようで尻尾をブンブンと床に叩きつけていた。──
「…はぁ。
ラギー氏が帰ってくるまでガッツリ系は控えてくだされ。」
──呆れた表情でため息をひとつ。
確かに料理は出来るには出来ますけど…。
わざわざ誰か(レオナ)のために作るとかやったことありませんし。
もし味が濃いとか薄いとか文句言われたら自分で作れってなる。でも多分レオナ氏は料理とかやらない。ヒモだから。──
「は?無理に決まってんだろ。
ライオンには肉が必須だ。作るか買ってくるか。どっちかしろ」
(ラギー氏はいつもこんな感じか…。お疲れ様デス、ホント。)
「分かった分かった。作りますよ。
ただ、その代わり文句は受け付けてませんぞ」
「はっ、それはどうかな。
味はお前の腕次第だ。」
(この人って人はホント…。
手伝うとかそういう意思は無いわけ?)
「なら、味は濃いめか薄め、どっち?
あ、普通は受け付けないから」
「濃いめ」
「りょ」
──昨日出来上がったばかりのゲームを発売に向けて訂正やバグがないかテスト中だったが、それを1度やめ席をあけた。
そのままキッチンに向かい髪を結ぶ。エプロンを付けては料理の準備をし始めた──
「……。」
「、なに
そんなジッと見られたら料理まともに出来ないんですが」
──滅多に見ないイデアのエプロン姿。そしてポニーテール。
こんなレアな姿は無い。今のうちに目に焼き付けまいとじっと見つめていた──
「や、なんもねぇ。
さっさと準備しろ」
──レオナの何かが反応した気がした。
下半身に熱をもった感覚がレオナを襲う──
「おい、カイワレ大根」
「なに。もう少しだから待ってて」
──そして少し時間が経ちようやく頼まれた肉料理が完成した──
「はい、完成したよ。
で、なに?」
「…いや、なんでもねぇ。」
──何か言いたげなレオナだったが、その欲を抑えイデアが作ってくれた手料理を黙々と食べ始める──
「そうでござるか。
なら僕は仕事に戻る。足りなかったら自分で足して。
コンロの上に置いてあるから」
「へいへい」