テラーノベル
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そろそろ陽も良い角度である。私はここ数年、温泉に行った記憶がない。ふと地図に目を落とすと、
「石和温泉」
行くしかないだろう。
ホームには多くの人がいた。ここにきて珍しく席に座れなかった。
足の疲労が重なる。遠くに見える山々に意識を集中させ誤魔化す。
あの山々を踏破できる程の体力があれば、どれだけ楽であろうか。あぁクソ、結局足ではないか。
考えるのはやめにした。
約20分だろうか。
石和温泉
写真を何枚か撮る。
マップを確認し、「公共浴場」と書かれたピンに歩みを進める。
歩く。
街を行く。
夕日が大通りの下を突っ切る川に向かって差し込む。
斜陽というには足らず、だろうか。
ついた、、、、のか?
普通の勝手口のようにしか見えないが。
ふぇっ
おじいちゃんが出てくる。間違いないのか。
、、、
私は今、駅に戻っている。こーれが一人旅の悪いところだ。気まずい、入りずらい、そう感じると妙に萎縮し諦めてしまう。後押ししてくれるような便利屋は居ないだろうか。
しっかし、せっかく来たというのに。何かないだろうか。
公園 あしゆ(無料)
ありがてぇ。
駅前に戻った。いいじゃないか足湯でも。
荷物を置き、靴を脱ぐ。靴下を脱ぎ靴の中に突っ込む。
ゆっくりと私は足先からお湯に入った。
「あつっ、、、」
隣で座っている人の視線が向いた気がした。気まず。
あぁ、
時間を忘れる。足の皮膚がこの温度に馴染み、ふやけていく。ゆっくり神経を癒していく。
周りの人の会話が旋律となる。私は、タブレットとキーボードを取り出し作業をする。
気ずけば1時間半も経っていた。
「ヤバい電車、、、」
運が良かったのだろう、なかなかちょうど良い時間であった。
抜く足を、湯は撫でるように見送る。水面に反射した茜色は、斜陽と呼ぶには十分であった。
コメント
1件
第13話読んだよ〜!🚃✨ 石和温泉行きの流れ、めっちゃリアルで「ふぇっ」って声出ちゃうとことか、一人旅あるあるすぎて笑った😂 公共浴場の入り口が勝手口みたいで入りづらくて駅に戻るの、わかるわかる…!でも足湯で1時間半も癒されて、時間を忘れる感じがすごく伝わってきたよ。最後の水面の茜色の描写がエモくて、良い終わり方だったな〜🍂💕 続きも楽しみにしてます!
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#暇だから構えっ…//
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