テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

私は天内の方へ、傑は現れた男に、呪霊を向ける。


『「悟!!」』

「問題ない。術式は間に合わなかったけど内臓は避けたし、その期呪力で強化して刃をどこにも引かせなかった。ニットのセーターに安全ピン通したみたいなもんだよ。まじで問題ない。天内優先。あいつの相手は俺がする。傑達は先に天元様の所へ行ってくれ」

「油断するなよ」

「誰に言ってんだよ」


私達は天内を天元様の方へ連れて行く。


「さっきの奴、心当たりある?」

『呪力が微塵も感じなかった。幼い頃だけど、そう言う奴に会ったことはある。名前は覚えてないけど』

「そうか」



「理子様、私はここまでです。理子様…どうか…」


天内は黒井さんに抱きつく。


「黒井、大好きだよ。ずっと…!!これからもずっと!!」

「私も…!!大好きです…」


『「…」』


それを見守る私と傑。


「ここが」

「ああ」

「天元様の膝下、国内主要結界の基底」

『薨星宮、本殿』

「階段を降りたら門をくぐってあの大樹の根元まで行く。そこは高専を囲う結界とは別の特別な結界の内側。招かれた者しか入ることはできない。同化までは天元様が守ってくれる」

『それか引き返して、黒井さんと一緒に帰るか』

「……え?」

「担任からこの任務の話を聞かされた時、あの人は“同化”と“抹消”と言った。あれはそれだけ罪の意識を持てと言うことだ」

『うちの担任は脳筋のくせによく回りくどいことをする。君と会う前に悟との話し合いは済んでる』

「私達は最強なんだ。理子ちゃんがどんな選択をしようと君の未来は私達が保障する」

「…私は生まれた時から星漿体でみんなとは違うって言われ続けて、私にとって星漿体普通で、危ないことはなるべく避けてこの日のために生きてきた。お母さんとお父さんがいなくなった時のことは覚えてないの。もう悲しくも寂しくもない。だから同化でみんなと離れ離れになっても大丈夫って思ってた。どんなに辛くたって、いつか悲しくも寂しくもなくなるって。でもっ、でもやっぱり、もっとみんなと…一緒にいたい。もっとみんなと色んな所に行って色んな物を見て…もっと!!」

「帰ろう。理子ちゃん」


傑が天内に手を伸ばす。


「…うん!!」


タン



天内の頭を何かが撃ち抜き、天内は倒れる。



『は?』

「理子ちゃん?」

「はいお疲れ。解散解散」

『なんで、お前がここにいる』

「なんでって…ああ、こう言う意味ね。五条悟は俺が殺した」

「そうか、死ね」


傑は呪霊を出す。


「薨星宮と忌庫は隠す結界。入り口に見張りは置けない。扉の位置さえ分かっちまえばあとはザル。この時期から術師は忙しくなるし、今、高専には蠅頭が溢れている。外はてんやわんやさ。呪力の無い俺は透明人間みたいなもんだ。でも一つ問題があってな。俺が呪具を持つと呪具の呪力で透明人間じゃなくなっちまう」


傑は呪霊で攻撃をかける。私は援護にまわる。


「焦んなよ」


男は発砲する。それを呪霊で防ぐ。私まで護ってくれなくても。


「話の続きだ。俺は物を格納できる呪霊を飼っててな。呪具はそっちに入れて落ち歩いている。皆まで言うな。それじゃ今度は呪霊の呪力で透明じゃなくなっちまうってんだろ。お゛え゛。呪霊に、自らの体を格納させてサイズを落とす。それを俺の腹の中にしまう。透明人間は臓物まで透明だろ?これで俺はあらゆる呪具を携帯したまま結界を素通り出来る。はじめに呪具を使用しなかったのはそう言うことだ。六眼相手の奇襲は透明なままじゃないと意味がないからな。星漿体を先に殺ってもよかったんだが、六眼の視界に入るにはリスクが「もういい」

『天与呪縛だろ?術師と同様に情報の開示が能力の底上げになることは知っている。私が聞きたいのはそこじゃない。何故、薨星宮へ続く扉が分かった。私達は毛程も残穢を残さなかった』

「人間が残すのは残穢だけじゃねえ。臭跡、足跡。五感も呪縛で底上げされんだよ」

『途中に女性が1人居たはずだ。彼女はどうした』

「ん?ああ、メイドか。多分死んでる。生かす気も殺す気も無かったけどな。運よきゃ生きてんじゃね?」

「そうか。やはりお前は死ね」


傑は呪霊で男を殺そうとする。私は援護だ。しかし男はそう簡単に殺させてはくれないようだ。


「ねえ。わた、わた、わたし、きれい?」


仮想怨霊。


「あー、そうだな。ここはあえて、趣味じゃねえ」


ギ、ギギギチェギ

仮想怨霊が男の頬を切る。


「そう言う感じね」


大きな糸切りが男を囲う。


それを簡単に倒す。その内に傑は男の間合いに入って攻撃を仕掛ける。


「終わりだな」

「お前がな」


男に付いている呪霊を吸収しようとする。が、弾かれる。


キン


傑は切られボコられる。


『チッ。死ね』

「五条家のお姫さんか。お前はどっちでもいいな。ま、手を引け」

『引くわけないだろ』


攻撃を仕掛けるがら、全て流される。


『クソがっ』

「ふっ」


バシュン

私は斬られ動けなくなった。


『かはっ』


「術師のおじょーさんは死なねえ程度に斬った。式神使いなら殺したが、呪霊操術となるとな。お前の死後、取り込んでた呪霊がどうなるか分からん。ここで面倒事は避けたい。親に恵まれたな。だが、その恵まれたお前らが呪術も使えねえ俺みたいな猿に負けたってこと、長生きしたきゃ忘れんな。あー、恵って。そうだったそうだった。俺が名付けたんだった」

この作品はいかがでしたか?

107

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚