次の日、俺ら3人で、フラワーパークに行くことにした。
集合場所のハチ公の前にいると、一虎くんと千冬がこちらに向かってくるのが見えた。
「あ、来たきた!!!」
でも2人の顔は、重かった。
「どうしたんすか、?」恐る恐る聞くと、
「今日千冬がダメな日だったんだ、」
「別日に変えます??」
「大丈夫 、平気 、」そういう千冬の顔は大丈夫じゃなさそうだ。
「千冬、今日はやめよ、?」
「嫌だ、行く、、今日は、、
そのために、、いつもより薬飲んだのに、、」
「一気に大量の薬飲んだって意味ねぇって、」
「もう嫌だ 、、嫌だ、こんなの、しんどい、」
千冬はぼろぼろと泣き出した。悔しいんだろうな。楽しみにしてたんだろう。乗り気ではなかったのに、
普通に心の中ではワクワクしてたんだろうな。
みんなでお出かけが楽しみだったんだろう。分かるよ。俺もそうだったから。でも今は千冬が心配だ。
「千冬、帰ろうよ、?」
「俺は大丈夫だから、!行こ、?行きましょうよ、」
俺と一虎くんは見つめ合った。
「…行こう。俺が援助するから。」
「一虎くん 、、分かりました、行こっか、千冬、」
「ありがと 、」彼は安心した顔をした。
駅に入ると、千冬の体に異変が起き始めた。でもそれは、いつもの症状だろう。
「千冬、大丈夫、?」
「平気、大丈夫、、」彼はすぐに嘘をつくから、気にかけなくてはならない。これも恐らく嘘だろう。
「本当に、?」問い詰めるように聞くと彼は震えた声で「武道、、手繋いで、」
俺は言われるがまま、手を繋いだ。
「大丈夫、大丈夫、」
駅の音は大きな音ばかりだ。人の話す声、アナウンス、電車の音、
千冬が耐えられるわけないのに、彼は平気を装うとするが、体がついていけていない。
彼の振動がこちらの腕まで伝ってくる。
先程より、振動が大きくなっていく。
自然と涙も出てきた。
「ごめッ 、気にしなくていいからッ、ごめんッ、ごめんなさッ、」
人々の白い目線が彼を突き刺す。それだけでも千冬を苦しくさせる。
「今日やめといた方がいいかもな、」
一虎くんがそういうと千冬はぶんぶんと首を横に振った。
一虎くんは片手で彼の後頭部に手を当て、自分の方へ引き寄せた。
「大丈夫。」その一言は、冷静で、暖かいものだった。
見てる側としては、恋人のように見えた。
電車が着き、乗り込んだ。
「うッ、はッ、ぁ、ッ、」千冬の苦しむ声が電車に広がってしまう。本人は手で口を抑えなんとか声を出さないように頑張っているが、体も、心も限界なんだろう。
乗客者の目線がえぐるようにささる。
千冬は自分の首を絞め始め、声を殺そうとしているが、傍から見たら異常者と思われてもおかしくない。
一虎くんは抱き寄せて、頭を撫でていたが、千冬には逆効果だったらしい。
「あぁッ、ぅ、ッ、ひッ、」
声が大きくなってしまうのを必死に塞いでいる千冬の姿を彼らはちらちらと見つめた。
それがしばらく続いて、なんとか到着点に着いた。
すると先程同じ電車に乗っていたと思われるガタイのいい男性がこちらに近づき千冬を指さした 。
「……おめぇよ 、さっきからうるせぇんだよ。」
「すみません 、、」
「電車 は 公共の場だよなぁ?
弱っちぃガキがよ。ここはガキがくるところじゃねぇんだよ 。」
どうやら彼には千冬がまだ成人してないと思われているらしい 。
「… おい、俺ら全員成人超えてるんですけど??」
「…なら尚更わかんじゃねぇかよ?
もう成人してんならわかんだろぉ!?!?
ぐすぐす、泣きやがってよ、赤ちゃんかよ 。」
「お前に何も迷惑かけてなくねぇか??」
「みんな迷惑してんだよ!!!!
でもみんなやさしーから誰も言わねぇだけで、((」
千冬は静かにしゃがみこみ彼に頭を深くさげ 、
地面に額をつけた 。
「すみませんでした 、もう 、迷惑書けないように 、生きますから 、
ごめんなさい 、ごめんなさい 、」
すると 、先程千冬を白い目で見ていた目線が次はガタイのいい彼に向けられた 。
彼はそれに腹が立ったのか千冬の頭を蹴飛ばして去っていった。そのあとを追おうとするも千冬に止められ、俺らは目的地に向かうことにした 。
「綺麗 、ですね 、、」
コメント
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うわぁぁ!見るの遅れてすみません!!一虎、お前ちふゆんの事好きなのか?てかがたいの良い男お前何やってんだ??((圧
千冬を蹴るなんて、許せない (*`Д´)ノ!!!(怒)