※注意※
この小説は、純度100%の私の妄想で出来たnmmnです。ご本人様には一切関係ありません。
ご本人様はもちろん、その周辺の方々やnmmnが苦手な方の目にも入らないよう、配慮をお願いします。
私の癖を詰め込んだので、誰かの地雷の上で踊り狂っているかもしれません。それぞれで自衛をするようにしてくだ さい。
読後の誹謗中傷等は受け付けており ません。チクチク言葉が届くと泣きます。
その他、BL要素(kyo×rd)あります。
ふぅーっ、と紫煙を吐き出した。
まだ少しぼやけている頭で、車のライトが泳ぐ暗闇を眺める。真夜中だというのに、車の流れは止まる様子を見せない。
頭にこびりついた邪な気持ちを、煙草の煙と共に空へ逃がす。相方が風呂から帰って来る前に、頭を空っぽにしておきたい。
このままだと、繰り返してしまいそうだ……胃もたれがしそうなほど甘いどろどろの夜を、もう一度。
「……あかんなぁ」
「なにが?」
「うわっ、出とったんかいお前」
薄く夜の匂いを纏ったらっだぁが、ベランダの窓からひょっこり顔を覗かせた。
髪からは水滴がぼたぼた垂れ、肩に掛けたタオルを濡らしている。ちゃんと拭かないと風邪を引くぞと、何度言えば分かるのだろうか。
「なーにやってんのぅ」
「煙草。煙吸うたらあかんやろ、先戻っとけ」
「んや、ここにいる」
少しおぼつかない足取りで、らっだぁは俺の隣に寄り添う。
立っているのも辛いだろうに。せめて支えぐらいにはなってやろうと、俺は細い腰に手を回して引き寄せる。
なんだこいつ、と言いたげな瞳を俺に向けるらっだぁ。やらしい思いなんて1つも無く、ただ支えてやろうとしただけなのに……少し悲しい。
らっだぁは大きく深呼吸を1つ。くふくふ笑って、俺を見上げた。
「ばどの匂いだ」
「そうかい」
服に埋まる青い髪を、ワシャワシャ乱雑に撫でた。
「大丈夫なん、腰」
「まぁ、もう慣れたね。痛いけど」
「なら休んどったらええのに。眠いやろ」
「んーん、いいの。寝る時は、きょーさんと一緒がいい」
「へぇ、結構可愛い事言ってくれんのな」
「ふふん、だろ?」
自慢げに鼻を鳴らす。
可愛いと言われることにもずいぶん慣れてきたらしい。出会ってからだんだん素直になっていくらっだぁは、見ていて楽しいし一緒に居ても心地よい。
ふわふわな頬の感触を味わいながら、煙草の煙を風下に流す。喘息持ちが隣にいると、いつも以上に風向きを心配してしまう。
「……それ、どんな味するの?」
らっだぁは俺の煙草を指差して、コテリと首を傾げた。煙草は吸ったことないらしいし、気になっちゃったのだろう。
まぁ、吸わせる気は一切ないが。それでお前の喘息が酷くなったらどうするつもりなんだ………。
「あー……まぁ、美味いっちゃ美味い」
「へぇー、ちょっと味見させてよ」
「わざわざ自分から不健康になりにいくヤツがいるか。やめといたほうがええ」
「えー、いじわる。きょーさんのケチ」
少し残念そうに、らっだぁは俯いた。
可哀想だとは微塵も思わないが、気になるのは分かる。子供の頃とかは煙を吸うだけなのに、なんでそんな夢中になれるのか不思議でしかなかったからな。
どうやったら味を伝えれるのだろうか。難しい、煙は吸わせたくないし、こいつのことだから俺が説明しても半信半疑だろう。
「んー……じゃ、ちょっと失礼」
「えぁ、ちょッ!?」
桜色の唇にキスを落とす。無理矢理口をこじ開けて、煙草の味が残る舌を絡ませた。
口の中をぐるりと一周して出ていくと、らっだぁは不満げに顔を顰める。
「……苦い、美味しくないね」
「酒と一緒や、時間が経てば美味しくなってくる」
「俺には向いてないなぁ……喘息がなければワンチャン吸ってたかもだけど」
そう言いながら、らっだぁはコホコホと小さく咳をする。
さっきたくさん声を出していたから、喉に負担がかかってしまったのだろう。出来るだけ楽にはさせてあげたいのだが、いざという時に我慢が利かなくなるのが俺の悪いところである。
喘息が酷かった頃に、喘鳴がするほど激しく咳き込んでいた時のことは今でも忘れない。普通に怖かったから、出来るだけ喉の負担は減らしてあげたいのだ。
俺達の間を、気持ちの良い夜風が通る。らっだぁの濡れた髪を弄んで、煙草の煙に混ざって消えていった。
「涼し〜、湯冷めしそう」
「はよ入れや」
「だーかーら、俺はきょーさんとがいいの。せめてその一本吸い終わるまでは待ってるよ」
そう言って、らっだぁはベランダの柵に肘をつく。くわぁ、と大きくあくびをして、猫のように唇を舐めた。
らっだぁの眠気が限界を迎えて、途端に口数が少なくなる。瞬きの回数が増え、しとどに濡れた瞳は車の往来に向けられた。
エンジン音に耳を傾け、時々聞こえるらっだぁの鼻歌を右から左に聞き流す。なんだか落ち着く、眠たくなるような空間だ。今この瞬間だけ、時間がゆっくり過ぎている気がする。
「……ねぇ、ばど」
沈黙の後に、低く歯切れの悪い声が、俺の名前を呼ぶ。退屈し始めて構ってほしいのかと思い、頭を撫でてやる。
らっだぁは甘んじてそれを受け入れ、少しもどかしそうに唸った。
「あの……さっきの、もっかいして」
「さっきのって、キス?」
「うん。………まだ、物足りない、から」
そう言って、恥ずかしそうに俺を見上げるらっだぁ。
視線を泳がせながらも、物欲しそうに潤んだ瞳は、蛍光灯を反射してキラキラ光る。その姿はさながら宝石のよう、吸い込まれそうな輝きに目を奪われた。
「珍しい。ええよ、好きなだけしてやるわ」
「んふ、ありがと」
吐息の漏れる口に自分の唇を寄せると、向こうから頬に手を添えて迎えてくれる。
それに応えるように、らっだぁの好きなところを優しくなぞった。びくびく震えながら、もっともっととねだるらっだぁが愛しくて、腰と背中に腕を回して抱きしめる。
俺達は、煙草の味に塗れた、苦くて甘いキスをした。
息抜き回なので適当に雑く締めました。
関西弁を話す人間ですが、文字に起こすのは中々難しいもんですね。違和感があったら申し訳ないです。
関西住みじゃない方が書いた偽関西弁は、言葉の節々が丸く、なんだか初々しくて可愛いので好きです。
コメント
3件
これってセンシティブつかないんですね……今更ですが、ちょっとびっくりしてます。 どこからがアウトなのかよく分かってないので、有識者の方は知恵をお貸しください。
自分が一番好きなcp見れました、ありがとうございます!! 栄養分でしかない🫠