テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
トイレトイレ、ふぅ~。
帰りのホームルームが終わると我慢してたトイレに一目散に駆け込み、用を足した。
このままある程度みんなが帰るまで待って、ゆっくりと教室に戻ろう。
3日も続けて、なんてことはないだろうけど、香川さんが興味を持っているのは怖い。
その間、何人かはトイレに来たけど、鏡の前で髪を直してるふりをしてやり過ごした。
さて、そろそろみんな帰ったかな。
ゆっくりと戻り教室に入…
おっと、ちょうど出てきた誰かにぶつかりそうになり慌てて身を引く。
「あらぁハカセくん。もう帰ったのかと思ってた」
「!香川さん…う、うん、もう帰るよ」
横をすり抜け自分の机に向かう。
危ない危ない、一番会いたくない人がまだ残ってたなんて…
カバンを持って振り返ると、いる!
え?なんで?
「香川さん?帰らないの?」
「帰るよぉ。せっかくだから下駄箱まで一緒に帰ろうと思って」
「あ、下駄箱まで…うん、か、帰ろうか」
二人、黙って歩き出す。
…なんだ?もっといろいろ聞き出そうとすると思ったけど…
「ねぇ」!?始まった!
「あたし、今日バイトお休みなんだぁ」
「あっ、そうなんだ。じゃあおうちでゆっくり出来るんだね」
「うん。ハカセくんのおうちでねぇ」
「え!?なんで?なんでうち?」
どんな方法で攻めてくるかと思ったけど、まさか来ること前提でド直球!
「いや、今日は金曜日じゃない?早くおうちに帰った方がいいんじゃないかな…?」
「心配しなくても大丈夫だよぉ。用事を済ましたらすぐに帰るしぃ」
その用事が問題なんだよ…僕の部屋じゃない所で起きることならなんでもいいんだけど。
「用事ってなに?まさか呪いのビデオを見たいとか?」
「ん?そうだね~、それも興味あるけど。見せてくれる?」
「呪いのビデオだよ?やめておいた方がいいよ」
「ハカセくんは見たのぉ?その拾った呪いのビデオ?ってやつ」
「僕も呪いのビデオは見てない、呪われたくないもん」嘘は言ってない。
「呪いのビデオは、ねぇ…。ハカセくん、他にも拾ったビデオがあるんだぁ?」
ぎくっ!なぜそれを…
「ふんふん、ある、と。じゃあ~呪いのビデオは怖いからぁ、その違う拾ったのを見せてくれるかな?」
「な、なんのこと?違うビデオ?」
「そう。真理ちゃんとぉ、真由ちゃんに見せたやつ」
「そんなビデオはないよ」
「ん~あれ?本当…?もしかして…ビデオはそれぞれ違うのを見せた?」
なん…で、そんなに当てられるんだ…?
「そうなんだ。じゃあ両方じゃなくていいから。今日はどっちかを見せてぇ?」
昇降口を出ても横をついてくる。
「あ~でも今日は用事があるからな~」
「ん…用事は…ないね。大丈夫だね。よかった」
!さっきからなんでも見透かされてるみたい…
「あっそうそう。あたし、嘘も誤魔化しもわかるから。憶えておいてねぇ♪」
まずい!あの二人とエッチしたことまでバレちゃうんじゃ?うぅ今日も…とりあえず希望を叶えてお帰り頂くのが早そうだ…
「じゃあビデオを見たら帰ってね?」
「帰るけどぉ…なんか言い方が冷たいな」
ぼろを出さないためには多くを語らない方がいいんだもん…
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!