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みどりくんのお目目は曇りなくきゅるきゅる、ここ大事か.....
最近リアルが忙しいので更新遅めになるかもですが良ければハートよろしく
「嫌」
「俺も嫌〜w」
かれこれ30分、ずっとこの調子だ。
彼らを治療した後、残りの3人が全員目を覚ますと同時に帰るのが嫌だと駄々をこね始めた。特に緑色の少年は何度振り払っても諦める様子はなく、必死に腕にしがみついてくる。
これだから子供は苦手なのだと思った矢先、ベッドから一人の子供が落ちそうになるのを片手で受け止める。
言っても聞かないし…仕方ない。
「俺鬼だから人食べちゃうよ〜?w」
僕の突然の告白に恐ろしくなり少しでも逃げようとするかと思えば、少年達が今ある行動に変化を起こすことはなかった。そんな彼らの様子から、僕の中でとても嫌な一つの仮説が生まれる。
『知っていたから来た?』
鬼である自分に、『哀れな僕たちを救って下さい』とでも言いに来たのだろうか。
妖怪である鬼に一体何を求めに来たのだろうか。
疑問に思いながら地面の木目を見ていれば、しがみついていた緑色の彼がじっとこちらを見ていることに気がつく。
「ん?なに〜?w」
思考を悟られない為にわざと呑気な声でごまかす。純粋で曇り気のない綺麗な瞳が真っ直ぐこちらを見てくるのに対し、何故か目を逸らしてしまう。するとどうだろう、自然に向いた周囲に、何かを感じ取ったのであろう他のメンバーも不思議と、じっとこちらを見つめていた。
四色の、とてつもなく綺麗だと感じた瞳たちに背筋に嫌な汗が伝う。
「…君らさ」
疑問に思ったことを正直に彼らに伝えるのが怖かった。どんな返答が返ってくるのかも、ましてや純粋に予想通りの返答がきたとしても、それを跳ね除ける度胸があるのかという弱々しい思想が口を結んだからだった。
あぁ、また何も言い出せない。
昔から常々浴びせられていた言葉。
『妖怪らしくない』
家族ならまだしも、人間に、ましてや子供に言われてしまってはどうだろうか。
立ち直れる気がしない。
肩をツンツンと2回突かれる。
視線を向けてみれば緑色の綺麗な瞳と目が合う。眠そうな瞼の中にある水晶が僕から見て左へと動いていく。
自然と引かれた方向に目を向けて見れば、他3人の少年たちが真剣な面持ちでベッドの上で正座していた。
「しんせつな「あおおに」さん」
その一言で先程の疑問が消え去る。
__やはり知っていた。
「おれたちをここにすませて」
子供…とは言い難い瞳をする黄色い少年。
彼がリーダーなのだろうか。
すると彼はとんでもないことを口にする。
「”いっしょうのおねがい”」