「わぁぁぁぁっ!?」
「落とし穴!?」
「私とした事が不覚でした……」
死を覚悟したメンバーだったが幸いにも落下時間は長くは続かず、弾力のある何かの上に着地した。
「っと……死ぬかと思った……」
すまない先生は辺りを確認する。どうやら分厚いマットが敷かれていて全員その上に落下したことで大きな怪我はしていないらしい。
「にしてもここはどこなんだ?突貫工事の落とし穴には見えないよね」
頑丈で少し古い感じのするコンクリートの壁が三方にあり、最後の一方には大きな鉄製の扉があった。
「……進む……しかないのかな……」
「ええ、恐らくそうでしょう。ただ私達を殺そうとした組織が使っている落とし穴です。罠が仕掛けられてる可能性が高いです。気を付けて進みましょう」
そう言ってすまない先生達は鉄の扉に手を掛けた。
クスクスクス……
「さすが……罠の可能性に気付いたんだね。でも仕掛けた罠はお前達を殺す為のものだ」
トアールは隠しカメラからの映像を見て楽しそうに目を細める。
「さて、一体何人が生きて出られるだろうな?楽しみだよ」
トアールは闇の華が綻ぶような笑みをゆっくりと浮かべた。
キィィィィ……ガコンッ
扉の奥は長く暗い通路だった。
「真っ直ぐと言うのがまた不気味ですね……」
「レーザーとか何かありそうだよね」
「気を付けて進みましょう」
そう言ってそっと一歩踏み出した。
カツン……カツン……
硬い足音だけが響く通路をゾロゾロと歩く、すまないスクールメンバー。今のところ何のトラップも無く、ただ暗くて静かな道が続いているだけである。しかし、それが尚更恐怖と警戒心を引き立てているのは間違いない。
(本当に何も無いのかな……)
そう考えるすまない先生の目の前を一本の赤いラインが掠めた。
「ッ……!?」
「あーあ……こいつら、罠に掛かり過ぎじゃ無い?警戒してた俺が馬鹿みたいだよ」
監視カメラの映像を見ていたトアールがやれやれと言うように頭を振る。
「ま、でもそれもそれで良いか。邪魔者がさっさと消えて仕事早く終わるし」
そうイタズラっぽく笑う。
「でもさ……」
横にあるボタンに手を伸ばす。
「せっかく来たならさ……もう少し俺を楽しませてよ」
カチッ
トアールはボタンを押す。その瞬間隠しディスペンサーから大量の毒の矢が発射された。
「なっ……毒の矢!?」
____避け様の無い毒矢の雨が
すまない先生達の頭上に降り注いだ____
コメント
3件
落とし穴の深さがそんなに深くなくてよかった! てか毒の矢?!大丈夫なん?!少しでもかすったら死にそうだけど!
毒の矢!?さぁどうなる!?すまないスクール!!
続き来た!めっちゃ楽しみです!