いつもより遅く目覚めた日曜日の朝。ほどよくさす暖かな陽の光に、やけにすっきりとした自分の体。これほど理想的な朝はないだろうと思う。しかし何よりも理想的なのは自分の隣で気持ちよさそうに寝ている愛してやまない彼氏の存在だった。
「あっと起きt、、。」
起こそうと手を伸ばしたがすぐにそっとその手を下ろした。昨日の夜にかなり無茶をさせてしまい今はゆっくりさせてあげようと思ったからだ。かわりに頭を撫でて、自分はベットから降りる。脱ぎ散らかされた服を拾い、そのままシャワーを浴びに行った。
(昨日のあっとやばかったな//)
シャワーを浴びながら昨夜のことを鮮明に思い出す。普段こそクールで俺様で、みんなの前では攻めな雰囲気なのに、いざ自分と対面するとその様子は一変。とたんクールな彼から甘えたな彼に変わる。そのギャップがなんとも愛らしく、自分にだけその顔が向けられていると思うとなおたまらない。しかしもうこれ以上思い出すのはやめておこう。これ以上思い出したら、今度こそあっとの腰が終わる。シャワーを浴び終えて、服に着替えたら再び寝室に戻る。戻るとまだあっとは寝ていた。このまま寝かしても良いのだが、流石にそろそろ目覚めてもらわないとこっちも寂しいのだ。黒と赤の綺麗な髪にそっと指を通す。そしてそのまま耳元で優しく囁いた。
「あっとおはよう。」
そう言うとあっとはゆっくりと瞼をあげた。まだ眠いのか意識がはっきりしていない。しかしもう我慢の限界、そのままあっとに思いっきり抱きついた。
「えっ///ぷり?//」
ようやく目覚めたのか綺麗な瞳がやっとこっちを見た。
「やっと起きたぁ、もう待ちくたびれたで?」
「ごめん今起きるよ、、イッt‼︎」
「あっと大丈夫⁉︎」
起きあがろうとしたとたんあっとは腰から崩れ落ちた。どうやら昨夜のお遊びが過ぎたようだ。このまま無理に歩かせるのもあれなので、ヒョイとあっとを持ち上げる。
「いいよぷり、、自分で歩けるから//」
「さっき思いっきり崩れ落ちたのは誰だったかな?」
「///っ」
「元はと言えばぷりのせいだからな!//」
「それに関しては申し訳ないって思ってる」
最初は少しごねたものの、大人しく自分の腕の中で抱かれる彼を見てしみじみ思った。
(好きだなぁ、、)
思えばここに来るまでかなり長かったように思う。初めてあっとと出会った時、胸の辺りをグッと掴まれたような感覚に陥ったのを覚えてる。
((ー目惚れだった))
自分があっとに惚れてると分かってからは、振り向いてもらう為にアタックする毎日だった。そうしてアタックしてアタックして去年のクリスマスにやっと
「ぷりのこと好きになった」
「ぷりと、、、付き合いたい//」
本当に嬉しかった。その日はそこからの記憶がほとんどなかった。それほど自分にとって大きな変化だと言うこと、そして現在も、これからもあっとを愛するこの気持ちは変わらないということ。朝で寝起きだからか自分でもかなりくさいことを考えていると思う。でも
「ねぇあっと」
「ん?」
「好きだよ」
「えっ、、、俺も好きだよ?//」
今はこの瞬間をしっかりと噛み締めよう。彼といるこの空間が時間がどれもこれもたまらなく愛おしく、好きで好きで仕方がないことを。ゆっくりと瞼をおろし彼の唇にそっと触れた。あっともまた同じように瞼をおろし柔らかく唇に触れた。まるで互いに愛を確かめ合うようにゆっくりと熱く。
END