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まさか銀河が……? と、訝しげにテーブルから目を上げると、
胸元のボタンを二つ三つ外したかっこうでシャツを着崩した銀河が、「おっ、もうシャワー上がったのか?」と、笑顔を向けた。
「うん……あの、もしかしてこれ、銀河が作ったの?」
見た目にも美味しそうに感じられる料理を指差して、半信半疑で問いかける。
「ああ」と、銀河が頷いて、「俺、けっこう料理うまいんだぜ。早く食ってみろよ?」と、促した。
「うん……」
テーブルに着いて、お箸を手に取る。
「二日酔いの朝には、おかゆが食べやすくていいんだぜ? あとは、付け合わせに野菜とか適当に料理したけど……わりとイケるだろ?」
彼のまさかの手料理を信じられないような思いで口に運ぶ。
「あっ、おいしい……」
メインの卵のおかゆは程よく煮込まれていて、口あたりが柔らかくとろりとした味わいだった。
私はさっきまでのもやもやとした気分もすっかり忘れて、一口食べるごとに「おいしい」を連発した。
「理沙の口に合ってよかったよ」
「うん…ありがとう。ごちそうさま」
食べ終わり、銀河の顔を改めて見つめるけれど、こんな風に上手に料理を作る姿と、目の前でシャツの胸をはだけている男の姿とが、どうしても上手くは重ならなかった……。