ある日。
俺は最強のニートになるねん。
異論は認めへんで!
彼の名はセイチュウ。
元軍人であり、元格闘家である。
彼は数日前まで人生について迷っていた。
このままでいいのかと。
彼の人生に休みといったものは無かった。
朝から晩まで勉強し、就職先は軍隊、そこで
寝ずに働き、格闘家としてスカウトされそのまま
毎日トレーニング。
そして格闘家として世界王者の称号を得た彼は、
人生を振り返った。
ああ、退屈である。
しかし
退屈こそ俺の夢だ!
それに気がついた彼はニート養成学校
略してニーヨーに足を運ぶのであった。
ーーーーーーーーーー
ニーヨー校内
よっ
だれかが声をかける
お前誰や?
セイチュウは返事をした。
なんと声をかけた男は徐にナイフを取り出し
セイチュウに襲いかかってきた!
がっ、ぬっ、ぐっ
セイチュウの腕にナイフが刺さってしまう。
やべぇ、こいつ、キチゲぇだ!
セイチュウは得意の正拳突きを繰り出した!
ぐぇっ
男は倒れ込む。
に、ニーヨー、まさかここは、
やべー奴の溜まり場なんやないか?!
そう、ここニート養成学校はプロニートを輩出すべく
世のやべー奴を集結させた学校
厳選に厳選を重ねたニートのみがプロのニートになれる、その倍率はなんと100倍。
この校内にいるのは全てニートで1000人。
つまり、この中からたったの10人しかプロニートにはなれないのだ。
く、っそ。
普通にニートしときゃよかったぜ。
俺は常にリサーチして何事にもプロを目指すという考えが裏目に出た。
この学校は一度入ると1年間は絶対にやめれない。
誓約書にも書いちまった。
くそやべぇ
初日からこれじゃ1年もこんなやべーとこいられねぇべや
脱走しよう。
おい。お前。
だれかが俺を呼んでいる。
だれだ。
セイチュウは振り返る。
なんとそこには明らかに小学生であろう少女が座っていた。
しかも
椅子ではなく。
空中に!!
お前、何者だ!
私はニーヨー6。
空前のライアンだ!
ざわざわ…
あたりが騒がしくなる。
セイチュウは普通に疑問をぶつけてみる。
だからなんなんだよニーヨー6って、
おいオバカ!
うしろからまた声がかかる。
ニーヨー6とは
この学校のランキング6位のことだ!
つまり!プロニートの資格を持つ可能性の高い、学長に資質ありと認められたニートのことだよ!
へ、へぇ、
ちなみにハゲ、お前はランキング何番だ?
声をかけたのはハゲていたおっさんだった。
ハゲは答える
お、俺か?俺は、たしか、あっ、
996番だ!
お前めちゃくちゃ雑魚じゃねーか!
おい、俺は何番だ?
セイチュウは性格上それを知らなければ気が済まない。
ライアンが口を開く。
お前は。
1000番。
は?
つまり最もプロニートからかけ離れた存在ってことだよ。
そこのハゲが雑魚ならお前はさしずめ…
プランクトンってとこか?
はははは
や、野郎!
ぶち●してやる!
セイチュウキレる。そして得意の正拳突き。
しかしここでセイチュウは躊躇ってしまう。
なぜなら目の前の、ライアンは明らかに齢10歳にも満たない少女、
セイチュウがライアンの眼前で正拳突きを止めた!
次の瞬間、
セイチュウの腕は中を舞っていた。
辺りに血飛沫が鮮やかに乱れ散る。
う、うわぁぁぁぁ
セイチュウは何が起きたかわからない。
ここでライアンが一言。
空間を切り裂く刃すら見えないとは、
こいつに、ニートの素質なし、と。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!