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ラディが部屋を出ていき早数分俺はなんとかして起きあがろうとしていた
まぁ…何度やっても体が痛すぎて無理だったけどね
部屋の外から美味しそうな香りが漂ってくる
らだお 本当俺の弟ってなんでもできるよなぁ………
家事もできる
医学知識もある
面倒見もいい
本当にいい男だよなぁ……
それからしばらくしてラディはお盆に親子丼を乗せて部屋に戻ってきた
ラディ 作ったけど味の保証はしないからな
らだお なーにいってんの？ラディが作ったなら美味しいに決まってんじゃん！
ラディ ……そうか
俺はラディに補助されて起き上がり親子丼を頬張った
お母さんの味がした
優しくて包み込むような甘さに程よい味付け
らだお おいしい…
俺がそう呟くとラディは言った
ラディ ！……それなら………
ラディ よかったぁ！
ラディは俺に笑みを綻ばせながら言った
らだお ラディも！はい…あーんして？
俺はラディの口元まで運び食べさせた
ラディは耳まで真っ赤にして俯いてしまったがそれでも俺はよかった
らだお ねーラディ？
ラディ なに…///
らだお 定期的にさここ来ていい？
ラディは顔をばっと勢いよく上げ俺と目を合わせた
ラディ なんかあったの…？
らだお んー？まぁたまには休暇取らないといけないしー
らだお なにより俺には家がないからね
らだお あとラディの顔が見たい ﾎﾞｿｯ
ラディ いいよ
ラディ 俺も…うれ…しぃ……し…………
らだお んー？なんて？
ラディ なんでもない
らだお えぇー？w
ラディ うざいぞ
らだお ひどくね…？
ラディ まぁいい体の調子はどう？
俺は現在の体の容態を伝えた
ラディ ……
ラディ まぁ聞く限りではあと1週間ちょいは動けないだろうな
らだお 仕事したい………
ラディ 兄貴ってなんでそんな仕事人間なんだよ
ラディ 本当にいつかぶっ倒れるぞ？
らだお 俺はねやっぱ警察が楽しい____
ﾊﾞﾁﾝｯ
額に鈍い痛みが響き俺は反射的におでこを押さえた
らだお 痛っっ！？
らだお ちょっとなにすんの！？
ラディ ふふっw
らだお ちょっ笑ってないで答えてよ！
ラディ 仕事熱心なのはいいけどいい加減自分の体調を考えろ
ラディ あと……肩の力少しは抜けたか？w
……
そういえば最近ずっと連勤続きで気が休まってなかったな
今ラディと一緒にいるこの時だけは少し楽になった気がした
らだお …うん！
ラディ ならよかった
それからしばらく俺はラディに介護された
ラディは1週間と言っていたが俺は5日で回復し切った
らだお 治ったぁぁ！
ラディ バカがまだ治ってねぇよ
らだお え？
ラディ 傷は塞がり切ってない
ラディ あと貧血気味だから今すぐ動くと多分1時間もしないうちにぶっ倒れて救急搬送だぞ
らだお えぇ…？うそぉ？
ラディ 嘘じゃない
らだお じゃあまだ仕事できないの…？
ラディ 出来ないわけじゃない……だが
ラディ 完全に回復し切ったわけじゃないからな
らだお ヘリでIGLぐらいはできる？
ラディ いつもの兄貴みたいに何時間もヘリに乗ってなければできる
らだお うっ……そ…それはぁ…
ラディ 一応まだ怪我人だから復帰はしていいがいつも通りに働くな
ラディ それさえ守れるんだったら今日から勤務してもいい
らだお ……
確かに俺は最近夜勤が増えてきてたけど…でも俺が抜けるとみんなに負担がかかっちゃうから多少は無理しないといけないよな……
でもこんなこと言ったらラディは俺を止めてくるだろうし………
どうしよ………
ラディ はぁ……わかった
らだお ？
ラディ 妥協してやる
ラディ 1時前までには帰ってこい
ラディ そしたらなんの文句も言わない
らだお ！……ラディありがと！！
ラディ 本当に無理はするなよ！？
らだお うん！多分！
ラディ 多分！じゃねぇ！！
俺はその後勤務所である警察署までラディに送っていってもらった
よし今日からまた仕事ができる！
俺ははりきって警察無線に入った
らだお“青井らだお出勤します……おはようございます！“
無線からみんなの声が帰ってきたと思ったらすぐに大型の通知が入った
またいつもの日常に戻ったと思った俺はなんだかいつものことなのにウキウキしていた
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