ur「ふぅ、」
今日も窓越しに君を見て、新しい真っ白なキャンバスに君を映そうと思う。
ur「………はッ!?」
no「え、どうしたんですか??」
na「うりりん!!急に怖い声出さないでくださいよ!!」
ur「手振られたんだけど、、、何事??」
ぺこりと会釈だけ返した。
冷静に見えて内心焦りに焦っている。
彼はなんで俺に手を振っているんだ。彼はなんで俺が見えたんだ。三階の美術室は、地上からだと視界に入らないしわざわざ上向かないと俺なんて見えないだろうに。いや、上向いても見えるかなんて怪しいだろ。
そして、接点がほとんどない俺に手を振ってくる時点で謎だ。
どうしてだろうか。
とりあえず、さっきの君の笑顔が美しかったのでそれを書こうと思う。
手を振っている時は本当に楽しそうで、、、これが世界のひとりに向けられている笑顔なんて誰が信じるだろうか。
na「手振られた!?」
「認知されたってことじゃないですか!!良かったですね。」
ur「え、認知ってことは絵描いてるのバレたってこと?最悪、しにてー、、、。」
「無理、無理、無理だよ!!!」
no「うりさん。自信もってください。もしバレていたとしても、手を振ってくるということは、少なくとも好印象なはずですよ。」
「そんなに落ち込むのはまだ早いと思います!!」
na「そうだ、そうだ!!」
ur「そういうことにしときます…。」
元々、人に見せようと思って絵を描いていないんだよ。
自分で満足したかったんだ。例えばあの人の綺麗な姿を形に自らが残していきたい。と思って、実行して、満足。っていう俺みたいに。
だから、君に見せたくないんだよ。
見てもマイナスな感情になってしまうだけだと思うから。悲しい顔を見たくないから。
na「笑、そんな考え込みすぎも良くないですけどね。嫌だって言われるまでは好きなことしてればいいんじゃないですか?」
no「好きなものを描いている人は、とっても楽しそうですもんね。」
「うりさんの中ではずっと絵を描くことは楽しいって思ってもらいたいから。好きなものを描いてればいいんですよ。」
ur「うん。ありがとう、」
ガチャ
先「あ、うりくん。」
ur「先生、、どうしたんですか。」
先「あのさ、明日の昼休み美術準備室に来て欲しいな。」
「出来るだけ早くお願い。」
ur「はい。」
先「用件はその時話すね。忘れずにね。」
なんだろう。作品を持ち帰って欲しいとかそういう感じかな。確かにたくさん絵を描いてきたし、場所も取っちゃってるからな。
明日はビニール袋とか、袋系統のものを持って行こう。
忘れないようにしないと。
コメント
6件
えええ手振っちゃってるの!?yaくんもうurさんのこと気になっちゃってますねこれは😌 先生からの話ちょーー気になる!!
わわ...続きっ、続きが気になる🥹 noさんとnaさんに励まされてるurさんが可愛すぎるし、なんといってもyaくん...!!わざわざ手振るなんて😭😭 続きを楽しみに生きます🫶🏻