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stxl様
瑞翠
付き合ってない/両片思い/学パロ
軽音楽部の大会一週間前。みんなで最後まで練習していたら夜になってしまった。
他の3人と分かれてれるちと二人きりの肌寒い帰り道。 曇った空が広がっている
隣から聞こえる面白い話に笑ったり相槌をうったり。
正直にいうと心臓はバックバク。この世界で誰よりも輝いて見える人と二人きりの帰り道なんて緊張しないわけがなくて
ふと隣で楽しそうに話す横顔を見つめる。綺麗に輝く深緑色の瞳。楽しそうな表情。街灯に照らされて影と光に分かれる綺麗な白い髪。そして虹のようなメッシュ。
この世の人とは思えないほど綺麗に輝く彼を見て少し顔が熱くなる。
「…」
「ん?」
急に話が途切れる。足も止まる。さっきの笑顔とは違う綺麗な笑顔でこちらを見つめる。目を細めて綺麗な唇が少しニヤけている。
その視線の奥に熱っぽい何かがあって心臓がばっくばく。れるちに聞こえてないか心配なぐらい。
「見惚れてた…w?」
聞こえるか聞こえないかギリギリの声量で言われる。
顔にブワッと熱が集まって思わず反対側を向く
「…うるさい」
照れ隠しで思わず暴言を吐いてしまう。
…あーあ、すぐ暴言吐いちゃう
後悔しているとヌルッといやらしい手つきで手を絡められる。繋ぐわけでもなく少し焦らすようにゆっくりといじめてくる
…またたぶらかして。そんなれるちにハマってしまっているゆうさんもゆうさんか。
「…ゆうくん」
名前を呼ばれてちらっとれるちを見る。
バチっと目があって少しヤな空気
綺麗な瞳にまっすぐ見つめられて恥ずかしくて今すぐにでも目を逸らしたいけどなんか、負けた感じするから。
ゆっくりと綺麗な唇が開く
「月が綺麗ですね」
空も見ずにまっすぐこっちを見たまま。
〜
好きな子に告白する時は「月が綺麗ですね」って言いたいんよね
ありきたりじゃないw?れるさん古〜w
はぁ⁈…だってれる時々友達にも好きとか愛してるとか言ってまうし
自覚あるんだ
おいくにおもやぞ
〜
…好きな子?
予行練習?それともたぶらかしてる?
…でも、嘘でも本当でも返すのは一言
「…私には明るすぎます」
ふいっと前を向いて歩き始める。手を振り払う。
後ろにいる彼を見ると今まで見た中で嬉しそうな表情。…またそうやってゆうさんのことをぬまらせるんでしょ
後ろからたったったっと走ってくる音が聞こえたと思うと急にバックハグされて口を塞がれる
大好きなの匂いと温もりに一瞬で包まれて思わず動きが止まる。鼓動が彼に聞こえているんじゃないかというぐらい大きくなって顔も熱くなる。
「…それはれるもそうやで」
耳元から大好きな声。顔を強引に動かされて目を合わせながら問いかけられる
「なあ、ダメ?」
可愛らしい、けどどこかかっこいい…熱っぽい瞳に飲み込まれて思わず言葉を失う
「…かわ」
無言なのをいいと勘違いしたのかぐっと顔を近づけられる。今まで感じたことのない甘さが唇から体全体に広がる。体をぐるっと回されて正面から抱きつかれている体制に。緊張と幸せのあまり頭は真っ白でなにも考えられない。少し苦しいけどそれ以上に嬉しくて、
顔が離れて息が自由にできるようになる。心臓の鼓動は鳴り止まない
「…ど?」
再度、返事を聞かれる
…こんなの断らせる気ないじゃん。
「…こんな綺麗な月は初めてです」
ん〜慣れない
コメント
2件
めっちゃ最高でした💕✨️🎨🍭ペアっていいですよね!!