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つかであきひろ
705
24
#ミステリー
KOKO💖💫🦊
83
────20XX年、8月3日。
私は図書館に訪れた。
読書とは絶縁関係にある私だが、学校からの課題で読書感想文が出された。そのため、仕方なく今日は図書館へ訪れた…。
「読書感想文ってなんや。そんなんいらんやん」
「走れメロス?蜘蛛の糸?長い長い。」
結局私はその日は目的の本を借りることなく無駄な一日を過ごしてしまった。
8月25日、とうとう始業式まで残り1週間まで迫ってきた。
当の私はと言うと、まだ本を借りていない…。これはまずい、今すぐ図書館に行かなければ。私は今日こそはと言う気持ちで図書館へ行った。
「疲れた…。少し休もうかな」
私は図書館に入ると疲労が押しかけてきて共有スペースの机で眠りについてしまった。
n時間後、私は目が覚めた
「…あれ、今何時?」
腕時計を確認すると18:25、図書館に着いてから5時間も眠りについていたのだ。
「え…嘘。早く本探さなきゃ! 」
私は急いで本棚へ行った。
ここで私は異変に気付いた。
「…何?この本。」
私が手に取ったのは「青木 美智子」というタイトルの本。当然、青木美智子なんて知らない。
気になった私は本を開いてみた。するとそこには…
青木美智子
20XX年〇月〇日14:15 買い物へ出かける
20XX年〇月〇日14:33 知り合いに出会い話す
20XX年〇月〇日15:45 買い物から帰宅する
「なにこれ…全部書かれてるの?」
信じられなかった─いや、信じたくなかった。もしこの本に書かれていることが全てなら、私は…..
嫌な想像をしてしまった。
辺りを見回して見ると同じような本ばっかり。右から五十音順に人々の名前が記されている。指で順を追って本を探っていると…..
「あった….私の名前。」
本当に見つけてしまったのだ。この本を開けば、私の全ての情報が記されているのだろうか?今ここに来たことも、これから先がどうなるかも…。
「待て。」
後ろから突然声をかけられた。誰?目が覚めた時には誰も居なかったし、扉が開いた気配も感じられなかった。
私はゆっくりと後ろを振り返った。
「君、どうやってここに来たの?」
「え…?普通に図書館に来たんですけど。」
そう答えると、その場に沈黙が流れた。しかしその沈黙は彼が破った。
「…本当に?普通ならありえないと思うけど。」
どういうこと?普通ならありえない、その言葉の意味が理解出来なかった。図書館に本を借りに来て、少し寝てしまって起きただけなのだから。
「もしかして、ここが何処か分かってない?」
「その反応、分かってなさそうだね。」
「出口まで案内するよ、着いてきて。」
私は何も分からないまま彼に言われたまま後をついて行った。そしてあっという間に出口まで着く。
「あ、あとそれ。その本だよ。返して」
彼は思い出したように私が持っている本を指さした。私は図書館の本を持ってきてしまったことに気付き慌てて彼に本を返した。
「す、すみません…!」
「そんなに焦んなくて平気だよ。気を付けてね」
彼は優しく微笑みかけ見送ってくれた。
帰り道を歩く私。結局本を借りることが出来なかった。しかしそんな事よりあの本の事の方が気になっていた。
あの本の正体は何?
どうして以前行った時には無かったのか?
私の名前の本には何が書かれていたのか?
そんな虚しい問いに答えが出るはずもなく、気付けば家の前まで来ていた。
「ただいまー。」
家の中に入ると、いつも通りの光景が広がっている。父はソファに寝そべって、母は夕食を準備していて、兄は自室で彼女と電話でもしてるのだろうか。
「あら、おかえりなさい!手洗いなさいよ〜」
洗面所へ行き手を洗い、リビングへ戻ると丁度料理が完成した頃で、母が食器の準備をしていた。
「お母さん、手伝うよ。」
「あらやだ!夏希ってばいい子なんだから!」
その後は食事・お風呂を終え自室のベッドに寝転がった。
「はぁ…なんだったんだろ。あの本」
ポツリと呟いたその一言に解が与えられるはずもなく、私の瞼は閉じられた。
コメント
1件
わああ読んだ読んだ!!😭💕 第1話からもう引き込まれすぎでしょ〜!! 図書館で寝ちゃって起きたら知らない空間…って導入、すごく没入感あって良かった!「青木美智子」の本の中身が日記みたいにびっしり書かれてて、背筋がゾクッとしたよ…!自分の名前の本があるって発見した瞬間の「あった…」の台詞、めっちゃ怖いのに続きが気になって仕方ない!!あの「待て」って後ろから声かけてきた男性も気になるし、あの本の正体が超知りたい〜!!続きはよ!!🌸📖