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ちゃ
214
※前半重いのに後半適当です💦
前半の情報が後半で全く使われない・適当なので軽い気持ちでお読み下さい…。
知ってるよ。
お前が今の俺を愛してないって事。
この事を知ったのは一ヶ月程前の事。
同じアイドルグループに居る彼氏の佐野勇斗。
自分でも重いのは分かっているのだが、そいつの生活を俺は監視している。
同棲はしている。
それでも安心できないので部屋の色んな場所に監視カメラを付けているのだ。
勇斗の家での行動を見守り続けて早一年、俺はある事に気が付いた。
勇斗も人間だ。
勿論、そういう事もする。
一週間に一回程確認できるあの自慰行為で、俺以外の男の子をオカズにしていた。
そんな事で何も思うなよ、そう思う人が殆どだとは思うのだが、きっと勘違いしている。
最近の勇斗のオカズは、昔の俺。
声を聞いて思うのは、十五歳くらいの俺。
俺と言っても、今の俺じゃなきゃ俺とは言えない。
昔の動画を観ては悶々と手を動かす勇斗を見て、俺は何だか悲しくなってしまった。
今までは「ねー仁人写真ちょうだい」って言ってくれてたのに。
毎回その写真を現像してぶっかけてたのも知ってる。
たまに交わう時はあったが、回数を重ねる度に勇斗の愛が薄くなっていった気がしていた。
…そりゃあ、今の俺より小さい身体を想像してるもんね。
そう考えているうちに、俺は思った。
俺が冷たすぎたのかも。
と。
よくある、「失ってから大切なことに気づいたよ」みたいなアレだ。
今まで勇斗のちょっかいも甘えも受け入れてきたつもりだったが、今度は俺が甘えなければいけない。
そんな気がした。
今晩も勇斗は仕事が遅めに終わるみたいだし、とりあえず料理でも作ってみようかと考えた。
冷蔵庫の中には無駄に買い溜めした野菜や惣菜ばかり。
もう二十二時というのに、俺の手は止まらない。
勇斗とこの家に住み始めた一日目に作ったあのハンバーグ。
あの時の笑顔を思い出しながらタネを捏ねていると、スマホが静かに震えた。
勇斗からだと勝手に思って、手を洗ってから確認した。
今日ちょっと帰り遅くなる!
ごめん
そんな心の無い謝罪が一通。
分かった
それだけ送ってまたタネを捏ねた。
帰って来ない。
冷め切ったハンバーグにかかったラップはしんなりと悲しみを帯びている。
時刻はもう日を跨ごうとしていた。
勇斗が浮気をしているなんて疑いたくはない。
…そもそも、そんな事をするような人じゃない。
目の前にある小さいハンバーグと少し奥にある大きいハンバーグが嫌に思えてきた。
ぐぅ〜と鳴るお腹を押さえて、まだ待っている。
なんでこんなに待ってるんだろう、ダサ。
と、自分を少し貶しながらも何もする事無くただ待った。
ガチャ。
「あっ。」
思わずそう声が出て、鍵の開いた玄関まで小走りで駆け付けた。
『…えっ、仁人まだ起きてたの?』
「あぁ…うん。」
『早く寝れば良いのに。』
真顔で何もしない勇斗に腹を立たせながらも、俺はハンバーグを温めにキッチンへと向かった。
久しぶりに一緒に食べる手作りの夕飯になぜか涙が出そうになる。
『…何、晩ご飯作ってたの?』
「え?そうだけど…何?」
「久しぶりだから勇斗が好きなハンバーグつくっ、」
『俺もう食ってきたから明日食べるわ。ごめん。』
「…えっ?…あ…そっか!おけおけ。とりあえず風呂沸いてるから入りな。」
『あー…動画編集あるから今日はいいや。』
「あぁ…うん。俺、風呂入っとくね。」
勇斗と同じにしているシャンプー、トリートメント、ボディソープ。
香水も同じにしてたけど、勇斗は最近買い替えたらしい。
汗や汚れや涙を流して少し冷めた湯船に浸かった。
ぽたぽた止まらず流れる涙が鬱陶しい。
別に勇斗がセックスだけしたいのならそれで良いし、キスだけしたいのならそれで良い。
でも何もしないのはやめて欲しい。
最初の頃は毎日キスしてくれたのに。
俺は男らしく涙を止めて、風呂場を出た。
リビングに戻ると勇斗はソファに座ってPCを触っていた。
歯磨きまで済ませた俺とは違って、勇斗は頑張り屋さんだ。
勇斗の隣に座っても何もしない。
寄りかかっても、話しかけても、何も。
ただ俺の事を邪魔そうにあしらうだけだ。
『…よし、終わった。』
そう言って立ち上がっただけで、俺に何かしてくれる訳でもない。
疲れているのは俺がよく知っているはずなのに、一番知らないように感じる。
「……って。」
『え?』
「待って。」
『何、どうしたの?』
「…勇斗、今の俺嫌い?」
その言葉を口に出した瞬間、勇斗はキョトンと何も分かっていなさそうな顔をした。
「俺、勇斗が今の俺じゃなくて…昔の俺が好きなの、知ってるよ。」
『…。』
「そうでしょ?早く…言って。」
『…違う。』
「じゃあ何?」
『昔の仁人も…愛したかっただけだよ。』
勇斗こそ泣きそうになりながら呟くように俺に話した。
『今も好きだよ…。』
「ぁ…ご、めん…。俺の勘違いだった…。」
優しく強く俺を包み込む勇斗の腕に、俺も掴まった。
ただの勘違いだったのが恥ずかしくて、顔を隠しちゃったけど。
「ねえ…もう一回、最初の頃みたいにキスしてよ。」
『…良いよ。』
低く響く勇斗の声が耳にこだますると、俺の唇にあの時の柔らかい唇が触れた。
あの日の初々しい俺らを再現しているみたいだ。
「……お風呂上がり、ベッドで待ってるよ。」
間接照明で薄暗い部屋の中、二人は深く交わり合っては唸っていた。
汗や吐息で暑苦しいベッドの上。
俺は必死に枕にしがみつきながら、勇斗のそれに悶えていた。
『じんとっ、中出していい…?』
「うんっ…いいよ…。おれもっ…いくっ…!」
震えて抱きつく勇斗の身体は大きくて、心も身体もそれに包まれている感覚だ。
「はやっ、と…気持ちよかった…。」
『ん、俺もだよ。』
一気に力が抜けて、勇斗のそれも抜いた時、俺の手に何かが触れた。
「…待って。」
『ん?』
枕の下に何か挟んである。
紙切れ?
それにしてもしっかりした紙だ。
『あっ、仁人それはっ…。』
「何これ?」
ピラっとその紙を見ると、そこには…。
「…誰この女?」
『ちっ、違う!違うって!』
「何が違うの!?誰このメイちゃんみたいな頭の子!ちゃんと教えてよ!」
『ちょ、だから…!違うよ!』
「違う」としか言わない勇斗に一気にイライラしだした。
そりゃ、知らないメイちゃんみたいな髪の毛をした女の子と浮気してたら誰でも怒る。
怒る以上に、涙が出そうになる…。
「もう知らねぇよ!お前なんか出てけよ!」
『いやだから仁人…!ちょっと、電気点けるよ?』
「はぁ!?まだ言い訳するつも…」
「り…?」
『…ほらね?』
出ようとしていた涙が引っ込んだ。
これは…この方は…。
masacoさんじゃん…。
「お前さぁ…!」
「どこまで手ェ出してんだボケェ!!」
『へぶしっ!』
勇斗には愛のビンタを一発食らわせてやった。
頬を押さえながら少しニヤつくのがもっと嫌だ。
『仁人〜キスするから許してよ〜。』
「嫌だ寝ろ!」
急いで電気を消して布団を被る俺に向かって、勇斗は「好きだよ」と何回も言ってきた。
それにかまけてもう一発ヤッたのは…俺のせいなのかな。
コメント
6件
お風呂のシーンあたりで結構うるうる来てたんですけど、masacoさん出てきた瞬間ガチ笑いましたwwwwww😹更新ありがとうございます❤️
誰このメイちゃんみたいな頭の子!でまじ死んだwwwwwwwwwwwwwww
ごめんなさい、寝る前に大爆笑しちゃいました笑。いつも素敵な作品ありがとうございます🙂↕️💭