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青「あのッ…」

橙「ん?」

青「連絡先ッ」

青「交換してくれませんかッ」

橙「…」

橙「たしかになw」

橙「すっかり忘れとったわw」

橙「それであんな深刻な顔しとったん?w」

青「なッ…」

青「そんな顔してました?…」

橙「嘘やでw」

青「え”」

橙「今日はありがとな」

橙「みんな置いてきてしもたからさっさと帰るわ」

橙「ほんまありがとうな〜」

青「こちらこそありがとうございました」

別れてから少ししてスマホからピコンという音が聞こえた。

画面に表示されるうるみやの4文字。

きっとこのLINEを持っているのは会社にもいないはず。

こんなことで喜ぶのもどうかと思うけど、少しだけ心が踊った。


階段を登っていつもの一人暮らしの部屋に入る。

さっきまでの嬉しさとは裏腹に水に墨を一滴落としたかのように寂しさが広がる。

でも、驚くことに不快感は全く無くて、寂しさのなかでじんわり温もりも広がっている気がする。

胸に広がるこの気持ちは何なのだろう。

なんとも言えない気持ちになって、いたたまれなくなった俺はシャワーを浴びて髪も乾かさずにそのまま床に就いた。



橙「おはよう」

青「おはようございます」

橙「今日は髪括ってるんだな」

青「寝癖がひどくてw」

橙「そう」

会社でのうるみやさんは昨日よりも冷たいけど、

頑張って標準語で喋っていると思うと思わず吹き出しそうになる。

橙「何見てんだよ」

青「言い方きっついすね」

橙「仕事しなさい」

青「はーいwすいませんw」

傍から見れば冷たい先輩だけど、話せるだけで俺は嬉しい。

「あの黒野さんが喋ってるんだけど…」

「意外と話し方ふわふわでかわいい……」

またまた噂されているうるみやさん。

うるみやさんの話し方が可愛いのは俺だけが知っていたことなのに。

ちょっとだけ黒い感情が俺の中で渦巻いていた。

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