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《牛沢視点》
俺は最近バイトを始めた。
そこら辺によくあるコンビニでのバイトだ。
そこのコンビニにキヨはいつも通っているらしく、よく来てくれる。
時間が合うとアイツは俺のバイトが終わるまで待ってくれる。
たまたまシフトが被った時だけだけど友達が待ってくれるのは嬉しい。
その日一日の疲れが抜けていく感覚がある気がする。
そんなことアイツには伝えないけど多分喜んでいることは伝わってしまっているんだろう。
恥ずかしいけれどそんな気がする。
店長「あ!牛沢さん来月のシフトなんだけどね…」
そういえばアイツは決まった時間にココに来てるんだっけ…なら……
俺は口角の上がりが抑えられずニヤけてしまった。
そのせいで店長の目に意欲のある人だと誤認されてしまった気がする。
仕事増えないといいなぁ…
憂鬱を抱えながら俺はシフト表を出した。
店長はそのまま受け取ってくれて、宜しくと一言残して帰ってしまった。
とりあえずこれで来週からはもっと楽しく過ごせるようになるだろう。
俺はそれだけを心に今日の残りのバイトに向き合った。
《キヨ視点》
最近うっしーが俺の家の近くでコンビニバイトを始めた。
うっしーの家はそんな遠い訳ではないけどなぜか時間のかかるこっちの方を選んだ。
彼なりの考えがあるのだろうと聞かないようにしている。
本人もあまり触れて欲しくなさそうな顔をしていた。
俺が気にすることでもないしアイツも今が良いならそれでいいよな。そう思う。
今日もうっしー居るかな?
俺はうっしーが近くに働きに来てからコンビニに行く度、彼が居るのかを探すようになった。
アイツが居たら一緒に帰り道を途中まで歩く。
たまにそのまま俺の家に来て遊ぶことだってある。
俺はその時間が好きだった。
うっしーは俺が来てシフトを聞くたび、表情が変化する。一緒に帰れない日は少しつまらなさそうな顔をするからアイツもこの時間が好きなんだろう。
俺はアイツといると普段の何十倍も楽しいから2人で過ごせる時間がとても嬉しい。アイツがこっちの方でバイトしてくれて良かったって思ってる。
アイツもここら辺に越して来たらもっと通いやすくなるのに…
というかそもそもアイツなんでバイトしてんだろう?
違う違う、そんなこと詮索しようとしないって決めただろ、!
俺は心の中で1人葛藤して心に閉じ込めた
俺は今日もコンビニへ来た。
前は必要なときだけ通っていたのに、最近はアイツに会うため毎日来るようになった。
だから最近買うものを見つけることに悩んでる。
本来は1日で買えるものも2日・3日に分けて買いに来たりする。
今日も居るかな…と店内で買うものを物色しながらレジを確認する。
あ!ホットスナックコーナー横に居る!
じゃあ今日は肉まんにでもしようかな?
アイツの分と2つ買って一緒に帰ろう。
アイツも冷める前に終わるといいな
俺はそんなことをウキウキしながら考えて彼のレジへ並んだ。
(レジでの会話)
ky「ねぇうっしー今日はもう上がれるの?」
us「ん~…うんもう少し。後10分後くらいかな?」
彼は時計を確認して、嬉しそうな目で見て言う。
ky「よかった!またいつものとこで待ってるね」
俺もホッと胸を撫でてニコッと笑いながらコンビニの出入り口へ向かった。
us「うん…ありがとうございました~」
約10分後、
彼が出てきて先程買った肉まんを渡す。
彼は驚いた顔をしたが嬉しそうに受け取ってくれた。
その後も喋りながら、食べながら歩く。
彼との会話が弾み、笑い声ばかり聞こえる
楽しいなぁ~…
道が遂におわりをむかえる。
いつもの別れ道に着いてしまった。
お互いに早いなと口にする。
ほんとに早い。
まだ彼と話していたい。
そう思う。
また彼を家に誘ったらまた一緒に居られる なんて考えるけれど
昨日も誘って今日もなんて流石にアイツでも時間カツカツになるよな
編集だって撮影だってあるし…
前にバイト終わりにチェックとかするって言っていたからきっとこれから手をつけるんだろうな。 と思いとどまって心にしまう。
彼とまた明日と別れを告げて帰路を違えた。
自分の帰路が遠く感じて見えた。
うっしーが来る前まで普通に通った道だが、歩く度に自分が亀になってしまったと思えるほど時間がかかっている気になる。
やっぱうっしーが居ると楽しいんだよなぁ
俺はまた明日もコンビニに行くため、必要なものを考えながら残りの帰路を歩いた。
そういえば最近ずっとうっしーと会えてるな
もしかして、この時間の為にシフト表組んでたりしてな…w
ふと思う。
そうだったら嬉しいな。
俺ももっとずっとうっしーと2人の時間を過ごしたい。
そうだ!うっしー1人暮らしだし、もしここに来てバイトしているのが家の問題だったらシェアハウス誘ってみようかな?
俺の家から通えば交通費も気にしなくていいし楽になるだろう。
それがいいな。明日聞いてみよ!
俺は鼻歌を歌いながら歩いた。
《牛沢視点》
今日。というか今シェアハウスの誘いを受けた。
やったぁ!キヨともっと一緒に居られる!
そう思ってすぐにOKを出した。
キヨは今の通勤時間や、家について考慮してくれたみたいだけどそんなの気にしたことはない。
俺はキヨの近くに居たくてココのコンビニを選んだから。
コンビニで働きたいならすぐ家の近くのコンビニに駆け込むだろ。そっちにも募集のチラシは貼ってあった。
けれどがよく行く場所はココのコンビニだったから。頑張って特定して募集枠をもぎ取った。
やっと最近毎日会える時間を見つけてシフトを組んでいたのに…
最初は単にコイツの顔を毎日みたいから入った。
けれど一緒に帰れて、こうしてコイツと一緒に生活できるよう提案されるなんて…!
俺は顔の緩みを気にとめることなくの隣を歩いた。
視線に気がついたときキヨの顔は優しい笑顔で、ワクワクしたような目だった。
この顔…好きだな
俺の欲が肥大化しているのが分かる。
ドンッと音を立ててて心に鎮座している。
ダメだ…ここまで受け入れられるようになったんだ下手に動いて信用を失うな!
彼の笑顔を横目に、 自制をかけながらも抑えられそうにない衝動が喉まで来る。
今日はもう彼のとなりに居るとボロが出てしまいそうだ。
早く家に帰って、明日にはもう解約の手続きを進めよう。
彼の元へできるだけ早く引っ越して2人の空間を手に入れるんだ。
そう決めて、道を違えた後急いで帰宅し、色々な方面に電話を始めた。
彼の家に転がり込めるってことは彼の私生活が完全に分かるってことだ。
彼が普段何時に起きて、何時にお風呂に入って、何時に撮影を始めるのか。
全てが分かる。
俺は心が踊り、表情が緩んでいく。
きっとこんな気持ちがバレたら引かれて信頼も友情も無くなってしまうから絶対に隠していないと。
今日できる全ての電話を掛け終わった後に考え、 そう絶対の覚悟を決めた。
ky ・ us(楽しみだなぁ…!)
コメント
3件
え?好きじゃん、大好きじゃん。いつ両思いって気づくかな〜✨️ 今回も神作ありがとうございました〜!
特定してたんだ… まぁそんくらい好きってことだから 嬉しいよね ね?((圧))