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「ボス俺ここやめます。」
この国の人々がクリスマスで賑やかになっている中俺は静か舞い落ちる雪を見ながら、一つの決意を口にした
『……そうか、なんか不満があったのか?』
少し沈黙の空いた後に、そも声は変わらず穏やかで、表情にも動揺はなかった。
「いえ、ないです充実しているくらいです。」
『不満はないか…ならなぜやめる?』
「それは……自分の思いを伝えたい人が居るんです、ですけど、今の俺じゃ
その人が輝いて見えて、手に届かない存在に思えているからです。」
『好きな人が、できたのか、それは仕方ないなw…』
ボスの顔は少し寂しそうに笑っていた
「ずっと好きだったんです、けど…」
『俺はお前の恋心応援するぞ』
「ありがとうございます…」
『やめるとしてもこの時期か、最悪なクリスマスだなコア」
「すみません」
『まぁ、やめるのもやめないのも、お前らに自由、別に、他のとこみたいに、犯罪してるわけでもないし、別の場所に行っても、仕方ないしな』
「ボス、俺はそう言うとこ好きです、ここのいいところです、ギャング言うより、ボランティア団体みたいですけど、犯罪したい人はしてるし…」
ここのギャングは、犯罪をしたければする、飢えに困っている、子どもそしてその親にものを分け与える、親に捨てられて子供がいれば手を差し伸ばし救う、それがルールだった。
前ボス、現ボスのお父様に、俺は救われて、ボスの紫遠さんはお兄さんみたいな存在だ
そう言えば俺が拾われた日も雪が降っていたな
『お前ひとりか?母親はどうした?腹は減ってそうだな…』
『……』
『あー、食え、んで帰るぞうちに』
『僕に家なんてない、』
『んあ〜、お前は新しい家、そして family(仲間)のとこに帰るんだ』
『family…?』
『おい、紫遠、帰るぞ、あと喋り相手してやれ』
『うん、わかったお父さん』
『コイツ、俺の自慢の息子の紫遠だよろしく頼んだよ』
そんなこんなでおれはこのギャングのfamily(仲間)になった
俺の父親は不倫で不倫先の女と消えていった
母親はすぐに新しい男を見つけそいつと幸せに暮らすため俺を捨てた
familyの中でも多い事例だ親に捨てられる
色々酷いものはある
人攫い、人身売買、そして欲を満たすだけに、それなりに大きくなった、子供を性処理に使うやつもいた、そいつは、男でも女でも抱いていたらしい、
1人そういうやつもいた、顔は可愛らしい見た目をした男の人でさえ怖すぎて、最初は怯えていた
今はみんなと仲良くやっている。
「ボス…」
『ん?なんだコア』
「俺はボスが好きです、笑った顔も、困っている顔も、全部」
『急だな笑』
「俺はボスのこと、大好きなんです、」
『?familyとしてだろ?』
「…いいえ、」
『ぇ…?」
「恋愛的に、ボスが好きです、」
『ぇ、俺男だぞ?気のせいじゃないか?』
「…ッ」
涙が溢れそうな胸の高鳴りを抑えながら、必死にボスの瞳を見つめた。指先は震えて、緊張しているのか、答えが怖いのか、わからなかった
『はぁ、ほんとなんだな、でも、いつから…」
「…初めて会った時からです、あの時…俺は、ボス、いや、紫遠さんあなたに一目惚れしたんです、」
「整った顔、透き通るような声、誰にでも優しい性格、全部、大好きでした…けど、気づいてもらいたくって、頑張って此処まで強くなって、貴方の隣に居れるように、勉強もして、今なんです…」
『そういえば、そう思うと努力してたな、コアは、』
「はい、でも、1人聞いたんです、あいつに、」
『直樹か?』
「はい、コアの好きな方選べって、同性恋愛は人それぞれだし、俺も好きな人は同性な気がしてきたって言っていて」
『そうか…とりあえず考えさせてくれないか?』
「はい、じゃあ、帰りましょう、ミナがクリスマスボスと居られるの楽しみに待ってましたし…」
アジトに帰る車の中は無言で、一言も話さなかった、ただ、スピーカーから流れる、クリスマスソング、やらラジオの雑談などが静かな車の中を賑やかにしていた。
アジトにつき
ミナ《ぼす!!おかえり!!》
『ン、ただいま、俺のことボスって呼ぶのか?』
ミナ《ぇ、じゃあ、ぱぱ、》
うじうじとしながら答えてるミナを見ていたら
直樹《コア、こっち》
と上の階から、手招きをしている。
「ボス、失礼します。」
『あぁ、答え決まったらまた言う』
「…わかりました。」
ミナ《コアおにーちゃん》
「ん、どーした?」
ミナ《えへへ、呼んで見ただけ!》
「そうか、じゃ、俺直樹に呼ばれてるから行くな、ボス…じゃなくって、紫遠さんの邪魔しないようにな?」
ミナ《うん》
「偉いな、じゃあ、失礼します。」
そっとミナの頭を撫でてやり、ボスに軽く会釈し、その場を離れ、直樹の元へ
直樹《ボスと話したんだよな…?》
「まぁ、辞めるのはまだ先かもしれない…」
直樹《そうなのか?》
「嗚呼、直樹」
直樹《何?》
「俺…怖い、ボスの回答が…何が帰ってくるかわからない、それが怖い…」
直樹《…何びびってんだよ!俺が助けてられる前、どんな亊されてたか知ってるだろ?》
「まぁ、」
直樹《俺は怖くなかったのかよw》
「確かに、まぁ、うーん、振られたら振られたで、辞めて、適当に生きる予定だし…」
直樹《そうなんだ、まぁー俺は、ボスが断ると思わないな、》
「なんで?」
直樹《んー、なんとなく、ボス、コアと一緒にいる時、いつもより笑顔だし、笑顔が違うって言う感じがあるからさ?気のせいかもだけど、》
「なるほど、だったらいいけど…」
なんやかんや、そんな話をしたり、雑談を交わしていたら
オリビア《直樹!!コアさん何処?!》
なんて少し怒りの満ちた声が響いた
「…やばいかこれ、時間見てなかったな」
直樹《終わりですね…これ…8時だし
オリビア《ここ?!》
ガタンと勢いよく扉を開けるオリビア
オリビア《いた、ご飯!!みんな待ってるこの時間になったらきてって言ったよね?!》
「ごめん、話に夢中になってたんだ…」
オリビア《コアさんがそう言うなら許します、ま早く行きましょう、ボスも待ってると思います!!」
直樹《ボスも来てないの?》
オリビア《今ミナが呼びに行っているわ、》
「…そうか」
そういいながら3人は駆け足で、階段を降り大広間へ行く。
と同時に、ボスも現れ、楽しいクリスマスパーティが始まった。
ざわざわする大広間、子供たちはサンタさんを待つために、クッキーと牛乳の用意、サンタさんへ手紙靴下に準備を楽しそうしている。
それ以外は、ボードゲームをしたり食事を取ったり、酒を嗜んだりしていていた。
俺はその賑やかな景色を見ながら、心の奥底でざわつく気持ちを抑えていた。
『コア』
背後から、優しくそっと、声をかけられ、ビックと跳ねる心臓うぃ抑えた
「ボス…」
『ちょっといいか?』
俺は少し首を傾げた
「はい、いいですよ」
『じゃあ、こっち』
俺は静かに頷いた
ミナ《ぱぱ!見てこれ》
『ミナあとでもいいか?大切な話の続きしてくるから』
ミナ《ぁ、うんいい子で待ってる!》
『いい子ありがとな』
ミナと別れ、俺とボスは2階のバルコニーへ行った
下からは、みんなの賑やかで楽しそうな声。
バルコニーは、しんしんと誰の邪魔をしないように静かに、雪が舞っている。息は白くなる中そっと口を開いた
「ボス…大事な話なんですよね?こんなとこより部屋で話した方が…」
『…」
ボスに目を向けたら、悲しいくらい優しい笑顔をしていた
「ボス、?」
『コア、答えを決めた』
「!」
俺は、身体が少し震えた、そして身構えた
『…コアの気持ちを聞いて、俺は嬉しかった。抱かれここにいてくれ、コアお前は、ずっと俺の隣にいてほしい存在なんだ、知らなかったかもしれないが、俺も、実は好きだった。だから、ずっと俺の隣にいて俺を支えてくれないか?』
「それって…」
俺は嬉しくなってついボスに抱きついてしまった。
「ずっと隣にいます、大好き…」
『ハハっ、俺も…w』
おしまい。
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