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ut Side
やぁ、僕だよ
すんませんutですはいなんか
だから誰やねんってむっちゃ言われてそう(偏見)
えー……今ね、僕は
ut「 ……何気にtnちの部屋来るん久しぶりかもしれんな… 」
そう!数日前に姿を消したtnちの自室に居ます!!!
理由は普通に…ね、出ていった理由というか原因を知りたいからさ。
まぁない前提でゴリ押してるんですけど
ut「 これでなんか見つかるとええんやけどな… 」
そう独り言をつぶやきながら彼の自室の扉を開ける。
鍵は掛かっておらず、中に入ることができた。
部屋の辺りを見渡すと窓が開いていた。
多分…この組織内の監視カメラに映ることがなかったのは窓から飛び降りたからだろう
窓が全開で開いている事以外は前見たときと変わらなかった。
強いていうと……クローゼットが少し開いていたり、
自分たちが彼の誕生日……というべきなのだろうか、彼の誕生日は明確には分からないが、
彼が来た時の記念日に幹部全員それぞれでプレゼントとして渡した品が散らばっていた。
持ち出してないことに少し悲しさを覚えたが、これも彼なりの思いやりなのだろうか。
それともこれを見て俺等がやってきたことなど思い出したくないこともあったのだろうか。
そう考えてしまうと不安にかられてしまう。
何かあるのかと少し机の辺りを散策していると引き出しが目に映る。
これを開けたら彼のプライベートとかを見てしまう。
が、今はそんなことなど考えない。勝手に無言で消えた彼が悪いから。
そう居ないtnに罪悪感を押し付けて
俺は引き出しを開けた。
そこには見覚えのない本や手紙らしき紙類が入っていた。
それを手に取った瞬間、少し嫌なことがよぎって手紙の方を読んだ。
そこには現在敵対している国からの引き抜きの件で、それが数十件も入っていた。
ここに入れていたということは…もしかしたらgrちゃんにも聞いていないかもしれない。
そう考えながら、すごい量の手紙を読むことを放棄し(?)
引き出しに入っていた本のようなものを開く。
それは日記だった。
……読むだけで痛々しい。
この説明は、したくないと思えるほど。
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gr Side
gr「 ……引き抜き…? 」
ut「 おん、引き抜き。しかも同じ国から数十件ぐらいのものすごい量。 」
そう言いながらutは段ボールの中に詰め込まれている手紙を俺の机においた。
つーか置くなよ今から書類とかまとめたかったんだゾ…
ut「 あと、この日記。 」
gr「 日記…? 」
ut「 お前自身で読むほうがええわ。 」
gr「 ?なぜだ?お前も読んだのだr((( ut「 お前自身が見たほうがええって俺が決めたんや。 」
ut「 彼奴の気持ちを一番分かってあげられるんやろ? 」
ut「 まぁ俺も読んだけど、俺が説明するんちゃうって思ったからな。 」
gr「 ……そうか、まぁ感謝する。 」
gr「 というかお前もそろそろ寝たらどうだ?? 」
ut「 だいじょーぶ。ほなまた情報集めしてくるわ 」
gr「 おい待つんd((( ガチャン
扉が閉まる音がした。
gr「 …はぁ、 」
ため息をついていても仕方がない。
大人しく日記を見るとするか
そんな軽い気持ちでtnの残した日記を開き、読み始める。
軽い気持ちで読み始めるのは、間違っていたのかもしれない。
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◯月✕日 △曜日
今日から日記をつけようと思う
理由は2つ
1つ目は彼奴等の行いが悪すぎるから
色々と仕事が降り注いできてあれなので脅しに使えるようにメモということで
そして2つ目は最近やたらと送られてくる引き抜きの件
何度断ってもやめてくれないので一応メモしよう
もし俺がなにかあってもこれが情報の一つになればいいのだが
✕月△日 □曜日
眠い
あと相手国の総統さんやたらと勧誘してきててうざい
どこぞの何っペンと似たような行動を取っててわろてまうわ
□月☆日 ◯曜日
相手の国について調べているとかなりの大国だということが分かった。
あまり有名ではないけど()
ただ軍事力や工業力はこっちの国より上回ってるし文明も進んでいる様子
あまり甘く見ないほうがいいと思う
警戒だけしとこ
✕月□日 ☆曜日
最悪や
あの糞共が変な脅しかけやがった
しかも関係ないgrさん達も巻き込もうという話を送ってきやがって
ここで断ったら、彼奴等の身になにか起こりそうで怖い
今の日常が消えそうで、
どうすればいいんやろ
△月□日 ✕曜日
返事が書けない
断ろうとしたら彼奴等の身が危険になる
ただその勧誘を受け入れたら彼奴等を裏切ってしまう
忠誠を誓うと決めたのに、
裏切りだけは絶対にしたくない
やけど、こうしないと彼奴等が危険に
どないしよ
。月 。日 。曜日
彼奴等を裏切るような真似になってしまうが、俺はここを去ることとしよう
そしたら彼奴等の身に危険は迫らない
勧誘を受け入れ敵国に行き、なにか彼奴等の補助が出来たらいいなと思う
……いやでも絶対に嫌われるよな〜w
相談できたら良かったんやけど、こんなん出来るわけ無いやろ
やって総統の右腕やし、書記長やし
迷惑はかけてられへん
やから、この問題は俺だけが抱える
もし、我々国の幹部の誰かがこの日記を見ていたのなら
最後に一つだけ
今まで楽しい思い出を有難う。
俺が居なくなっても、いつも通り楽しく好きなことして、宣戦布告して、
今より良い国家にしていってください。
国民を裏切るようなことはせず、お前ららしくしていってほしいと思う
俺は
こんな裏切る形になってしまいすんません。
この場所は、俺にとって家であり、大好きです。
さようなら。
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gr「 何がさようならだよ…… 」
gr「 こういうのじゃなくてせめて言葉で伝えろよ馬鹿野郎ッ…… 」
ははッwと嘲笑うかのようなことをしながら
ポロポロと俺の頬をつたって涙が落ちていく
止めようとしても止まらない
自分が気付いて聞いていたらこうはならなかったのだろうか
最近やけに焦るような、前まで違う動きをしていることに気がついていたのに
ただの寝不足だろう、疲労だろうと自分で断ち切ってしまっていた。
あの時大丈夫かと聞いて無理にでも理由を聞いていれば
gr「 …こうはならなかったのだろうか……w 」
今の俺は笑いながら涙を流す狂気的なシーンかもしれない。
嬉しくて泣いているのか、悲しくて泣いているのか、
周りの人間から見たら分からないだろう
本当に、俺は愚かだ。
馬鹿馬鹿しいよな。
ごめんな、tn氏
gr「 またお前に背負わせてしまった 」
その一言が、本来は威勢のある雰囲気が漂う今は孤独な総統室に少し響いたが、
開いていた窓から吹き込む風ですぐに消えてしまった。
コメント
4件
大好き(?)
、 美味しいです晩御飯ありがとう(?