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「と、、さ、、て」
「刀也さん、起きて」
『ん、、?』
声がしたと思って目を開けたらがっくんがいた。どうやら僕はあのまま寝てしまったらしい。それをがっくんがベッドまで運んできてくれたっぽい。
「刀也さん、どう?よく眠れた?」
『うん、がっくんのおかげ。ありがとう』
「んやぁ?俺特に何もしてないっすよ!顔洗っておいでご飯できてるから」
『、、、ありがと』
実際がっくんは本当に良くしてくれてると思う。
がっくんは何もしてないって言ってたけどあんな情けない姿だった僕に対して引くわけでもなく優しく包み込んでくれた。
今だってそうだ。だから僕の心はぽかぽかしてるしキュンとしてしまう。
はやくこの想いを伝えて楽になりたいけどきっと伝えたら彼を困らせてしまうし、この関係が崩れるのが怖い。
「はい刀也さんトマトジュース」
『ん、ありがと』
今日の昼食は少し豪華だった。朝配信中だった気がする。多分おはガクだったのだろう。
具がたくさん入ったサンドイッチがとても美味しそうだ。少し大きいから食べるの難しそう。
『いただきます』
「どうぞ!」
僕は口が小さい方だから頑張って口を大きく開けて食べる。
うん、美味しい。流石だな。
そう思って食べているとふと目の前からの視線に気づいた。
『、、、なんですか?』
「うぇ!?いや、なんでもないっすよ!」
『正直に言え』
「えぇ〜、、?すぅ、あろぉ、、えっと、そのぉ」
『ほらはやく!何をためらってんだ!』
「あぁ!もう!、、なんか、リス、、みたいだなぁって、、」
『は?何言ってんの?』
「別にいいじゃん!可愛いんだから!」
『は』「あ」
まじで何言ってんだこいつ。かわいい?僕に対して?、、人の気も知らないで
「あ”っ!いや、冗談すよ!じょーだん!」
『まじでふざけるのも大概にしろよ?』
「ごめんって〜ほら!まだあるから、食べて!」
『はぁ、、まったく』
そう言ってまた食べ始める。こういうことを言うのは本当に勘弁してほしい。勘違いしそうになってしまうから。無自覚ってほんとこわい。
『ご馳走様でした』
「はい!お粗末さまでした!」
「あっ、刀也さん後どんくらいで行く?」
『えー、、1時間ぐらいかな』
「おっけー、ちゃんと準備しろよ?」
『わかってますー』
今日は午後から収録があり本社に行かなければならなかった。それを昨日がっくん家についてから言ったら送っていくと言われた。最初は断っていたのだががっくんの押しに負けて結局送ってもらうことになった。
「そろそろ時間だな!準備できてるかー?」
『うん、大丈夫。ちゃんと遺書も用意しておいたから』
「なんだと?失礼っすよ!めちゃくちゃ安全運転だからな!」
『あの配信を見て誰が安心するんだよ』
「いや、あれは、、まぁゲームなんで、、」
『んふ、ゲームでも安全運転だろw』
「いいだろ!ほら!おいてくぞ?」
『あははw行きますよ』
本当の事を言うとがっくんの運転はとても安心する。あの配信をしたとは思えない運転に最初はびっくりしたけど乗っていくうちに慣れた。
なによりも嬉しかったのは家族の次に僕を乗せてくれたこと。この話を聞いたときには本当に嬉しかった。こういうことがある度に僕は期待してしまう。
後、僕は運転してる時のがっくんの顔が好きだ。いつも笑顔でいるがっくんが運転している時は真面目な顔をする。本当にがっくんは顔がいいと思う。
「ん?刀也さんどうかした?」
『えっ、あ、何もないですよ』
「そっか、あまり見られると緊張しちゃうから」
え、そんなに僕見てた?ていうかそれ気付いてたの?はず、、
『そ、うですか、すみません』
「んや、別に構わないっすよ」
見てたのが恥ずかしくて俯いてたらがったがそう言った。
『え、がっ』
「ほら!着いたっすよ!」
がっくんに言われて外を見ると確かに本社に着いていた。
『あ、ありがとうございます。では、終わったらまた連絡するから』
「わかった!それじゃあ気を付けてな」
『はい、それじゃあまた』
おかしい。がっくんが昨日からなんだか優しい気がする。いや、いつも優しいんだけどなんていうか、まぁ愛しさ?みたいなのが混じっている気がする。
気のせいかな。
「もちさん?なんか悩んでるの?」
「え、そうなんすか!?相談のりますよ!」
僕が少し考えていると不破くんが言ってきた。流石ホストわかるんだな。
『うん、まぁちょっとね』
「言ってみ?なんでも聞くっすよ」
『いや別にそこまでじゃないので』
「剣持さん無理は良くないですよ?」
「そうですよ!ほら!年上の僕に頼って!」
う〜ん、、困ったな。3人の圧がすごい、、。でもこの悩みはあまり話したくないしな、、
「そんなに言いたくないんですか?」
『うっ、まぁ、はい』
「う〜ん、、分かりました。この収録が終わったら4人で打ち上げ行こうじゃないか!」
『え』
「おぉ!いい案だ甲斐田!」
「まぁ確かにそれなら今より話しやすいですよね」
何言ってんだ。僕は今日がっくんが迎えにくるんだぞ。よし、断ろう。
『あの、それは無理、』
「もちさん?確かに言いたくないのは分かる。でも俺らからしたら年上だから頼ってほしいんすよ」
『でも、』
「僕だってそんなに悩んでるもちさん見たくないんですよ!」
「ね、お願いですから頼ってください」
こんなに心配させてるなんて思わなかったな。しょうがない今回だけは僕が折れてやろう。がっくんには後で連絡するか。
『、、分かりました。打ち上げに行きます。でも自分達から誘っておいて逃げないでくださいね』
「もちろんっすよ!任せてくださいね」
「おぉ、珍しく剣持さんが折れた。まぁそこまで私達も言ってしまったので逃げはしませんよ」
「やった〜!もちさんと打ち上げだ!今日は頑張っちゃうぞ〜!」
『あははwwちょっと待っててくださいね』
「は〜い」
折角がっくんが迎えに来てくれるのに申し訳ないなと思いながら連絡する。
〈ごめんなさい。今日の収録が終わったら打ち上げに行くことになったから迎えはいいかも〉
〈了解!全然いいっすよ!〉
〈ほんとにごめん〉
〈いやいや。あ、そうだ!お店の場所と時間教えてもらったら俺迎えに行くよ?〉
〈え、いいの?〉
〈うん、迷惑じゃなければ〉
〈じゃあお願いします。また後で連絡するね〉
〈おっけー!〉
了解とともに可愛らしい狐のスタンプが送られてくる。
迎えを断ったにも関わらず簡単に許してくれるがっくんに今度何か買ってあげようかと考えた。しかもぼくはてっきり一人で帰ると思ったのだががっくんがまた送ってくれると言った。とても嬉しい気持ちと同時に僕の事を無理矢理打ち上げに誘った3人が憎くなった。腹いせにたくさん愚痴ってやろ。
「すいませーん!そろそろお願いしまーす」
『はーい!』
「あ、もちさん終わった?」
『はい、大丈夫です』
「じゃあ今日も頑張るかー」
「さて、今日は一体何本撮りなんでしょうねぇ」
「考えたくもねぇ」
『ほら打ち上げの為に頑張るんでしょ?』
「あ!確かに!そうと決まったら全力だ!」
「単純やな〜、お前は」
「まぁまぁ元気があるのはいい事じゃないですか」
『急げ!3人共!』
「終わったぁ、、」
「今回も中々ハードでしたね」
「いやぁこんなにもキツイとは」
『まじでろふまおのスタッフだけおかしくないか?』
「それは一理あるわ」
「そんじゃはやく帰りの支度して打ち上げ行きますか〜」
『あ〜、忘れてなかったのかよ』
「俺達そんなに記憶力悪いと思われてたんか」
「そりゃ忘れないよ!久しぶりにもちさんが打ち上げ参加してくれるんだもん」
『いやあれは強制的だけどね?』
「はいはい早くしないと時間なくなりますよ?」
「あ!ほんとじゃん!」
「ほら後甲斐田だけやぞ」
『一番楽しみにしてたやつがなに遅れてんだよ』
「うるさい!ほらもう終わったから行きますよ!」
「いじけんなよ〜」