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もはや安定としか言わんばかりの百合
ちなみに今回はかなりえぐいです。
何故って?
ッフ……なんも考えずに書くからだよ(もうストーリー考える事忘れてたよ)
とりまどーぞん
私は医者だ。
基本的になんの治療でも出来る、手術だって。精神関連だって。何だって出来る。
だからこそ期待される
期待されるのが嫌だ
期待が1番の心の病なのではないか
時にそう考える。
白い白衣を着て、いつも微笑みながら頑張って、怖くなっても平気って言い聞かせてる
それを見て期待をする人間は馬鹿だ
私は1回、この白衣を真っ赤に染めたことがある。
学院長の血で。
学院長は癌だった。
とても成功率が低い手術を任された
その時だって平気だった
途中までは成功してた
その途中が終わらなければ全て成功に導かれていた。
ある1人の医者がメスを心臓に落とさなければ
機械が壊れなければ
愛する彼を生きて笑わせれていた
きっと私も笑っていたはずだった。
学院長の家族、親友、生徒達からは酷いほどの罵倒を浴びせられ
挙句の果てには自分の家族までにも幻滅された
私は皆に、医院の皆に失望された
全ての罪を擦り付けられて
人殺しと言われた。
だけど実力は本物だ
何がどう言われようと私の実力は他の人よりも比べ物にならない。
成功率も、評判も全て
だから皆私を期待する
全てを忘れ私を期待する
あぁほんと……人って馬鹿だな。
そんなことを思いながら今日も始まる
今日は薬を作る
失敗はしないから何かと早く終わった
完成度の高く、安全保障も全て終わった
薬は不味いし抵抗感もあるが、期待を破るくらいならこの位どうってことも無い
[ぁッ……また…失敗した……]
[お前どんだけ薬物を無駄にするつもりなんだ…!!!!]
[す、すみませんッ……]
新人が失敗している。
何故あんな簡単なものを失敗出来るんだろう
ある意味天才では無いのか
…はぁ、仕方ない。見て飽きる
教えに行くか
「どうしたの?」
[ぁ……ッ…薬品…作れなくて…]
「…大丈夫、新人の内はこんなのよくある事だよ」
「薬物許可表を貰えるだけで凄いよ」
[…!/// あ、ありがとうございます!]
「じゃあ簡単に作り方教えるね」
[はいっ!!]
「ほら、できた」
[凄い…!尊敬します!先輩!]
「ありがとう笑」
ほら、また期待するんだろう?
そのきらきらさせた目をこっちに向けないで
また心が痛む
また呼吸が荒くなる
何故…期待という病は治らないんだ
早く治療法を作り出したいのに
必要最低限なものが全て揃わない
気持ち悪い、吐き気がする…
「それじゃあ頑張ってね」
[はい!!!]
「……はぁ…ッ」
やっと終わった。
説明と実技だけで1時間…
こんな簡単なの10分も要らない
最低でも30分で1瓶は余裕だ
…疲れた、疲労回復のため早く寮に戻りたい
『○○さん!』
「!……はい、どうされました?」
邪魔が入った…
でもこの人は学院長の娘…
下手な真似は出来ない…
だって…
『パパッ……パパぁ……ッ』
「…っ!」
[なんてことをしてくれたの!]
「すみませッ……」
[すみませんの一言じゃ済まされないの!もう…二度と還ってこないのよ?!]
[謝るなら死んで償ってよ…!]
「……ッ…」
[お母さん信じられないよ貴方のことッ…]
「まま……っ」
[なんでこんな酷いことしたのッ…!メスを心臓に落とすなんて……!]
「違う!それは私じゃッ…」
[嘘つかないでこの人殺し!]
「っ……!」
[もう…ッ…もう……貴方は私たちの家の子じゃない!]
[出て行って…!]
「待って……ッ……まま…」
[出ていきなさい。]
「ぱ……ぱ…ッ」
「ごめんなさい゛ッ…ごめんなさいぃッ…」
「お願い…誰も…私を…ッ…」
「……」
ほんとに嫌な記憶だ
もう思い出したくないのに
こいつを見るとやけに思い出す
…気持ち悪い
『…○○さん?』
「!はい。」
『良かった!少し俺の部屋来て貰っていい?』
「…?はい、分かりました」
学院長の娘、××の一人称は 俺
最初は性同一性障害かと思っていたが…
どうやら学院長を真似ているらしい。
よく見れば白衣も制服も全てお下がりだ
髪も短く、とても綺麗な容姿をしている
正直私はこいつが苦手だ。
ガチャ……ッ
「失礼しまッ……?!」
『びっくりした?』
なんだ…この部屋……
血腥いッ……それに呻き声が微かにッ…
袋…?部屋に水溜まり…ッ?
雨漏りか?いや違う…こんなにドロっとしていない……ッ
暗すぎてよく見えない……ッ…真ん中にあるのはベッド…その周りには…袋…?
やばいッ……匂いがキツすぎる……
「ぅ゛ッ……」
吐きそう…………っ
頭が…追いつかない……
早くこの部屋から出たい…
逃げなきゃ…ッ
逃げなきゃ…………ッ
逃げないと……………………!!!!
パシッ…
「ッ?!」
『なんで逃げるの?』
しまった…捕まった…ッ
『ねぇ?電気、つけて欲しい?』
「……は…ッ…?」
何故そんなことを聞く?
心理学か?
つけた時の反応とつけない時の反応を見比べる?実験?…
てことこの匂いは実験用具…いや違う、こんな悪臭はしないはず…
薬品が何かに分離した匂い…ッ
血の匂い…
血…なんの血だ……
分からないッ…全てつけないと…
電気をつけて確認しないと何も区別がつかない……
こいつは…こいつは……ッ
何が目的なんだ……!!!!
もう…勇気を振り絞ろう……ッ
期待を乗り越えるためにどんなことだってやってきた…
今更こんなとこで挫けたくないッ…
「つけ……ろ…ッ」
『…w 声、震えてるよ?』
「いいから……ッ…つけろ!」
『…わかった』
カチッ……
眩しいッ……
暗闇で目を開けすぎたな…
目が痛くて……下手に見れないッ…
ぁ…段々痛みが解れてきて……ッ
「…は…?」
血…?
やっぱり血だ…
ビニールに包まれてるのは…
人体…ッ…?
金属製の手術用具…ッ…
壁には…私の写真…?
いつ撮ったんだよ…ッ…こんなの……ッ
やばい…ッ…震えが…止まらない…
『あーあ、見ちゃったね』
『君なら全部わかるでしょ?』
『だって君は優秀だもん』
分かりたくないッ……
分からせないで…
『あの袋に入ってる人体、誰のか分かる?』
やっぱり人体なんだ…ッ
血が盛れ出してる…固まってる……ッ
「ぅ゛ッ……ぉ゛えッ…」
臭いと光景で…吐き気が…
『ふふっ、あれはね、俺の家族と君の家族の死体だよ』
「……ぇ……ッ?」
『だってウザかったんだもん』
『君が僕のパパを殺した時』
「……!」
『君のこと酷く叱ってさ』
『だって酷くない?』
『君その時まだ未成年でしょ?』
『しかも殺したのも君じゃない、無罪なんだよ、君は』
「はぁ……ッ…はぁ……」
何か話してる…、なんの内容だ…
分からない…呼吸が……心音が邪魔するッ…
微かに聞こえる…あの時の話だ……ッ
なんでうざく思った…お前も憎んでるんだろ……?
あの時泣いてたじゃないかッ……
『だってあれは嘘泣きだもん』
「?!」
嘘泣き…ッ?
てかなんで心が……ッ
意味がわからない…どうしよう…
絶対今…やばい……
『どうしても憎くてさ』
こっちに来るな…
『でも君の焦り顔少しそそったよ』
そんな笑顔で寄ってくるな…
『怒りがヒートアップしちゃってさ』
お願いだからッ……
『君も嬉しかったでしょ?』
やばいッ…距離が……もう…
『やっと君と2人っきりになれた』
後ろはドアだッ……早く逃げないと……ッ
『どうしてこんなに酷いことをするのって思ってる?』
開かないッ……なんで!なんで……ッ開いてよ…
『君が抵抗したら俺君のこと殺しちゃうかも』
お願いだから…………ッ!!!!
『だって君のことが…………』
なんで…ッ……なん…ッ
ドンッ……
『大好きだから』
「ぁ…ッ…あ……」
『嬉しいでしょ?僕のものになれるんだもん』
「嬉しくなんかッ……」
『えー酷いなぁ』
『僕こんな嬉しいのに』
「知らないッ………ぃ」
『ねぇ君洗脳薬って知ってる?』
「は……ッ…?」
「なんで…知って…」
『知ってるよね?だって君が作ったんだもん』
『凄いよぉオリジナルで作るなんて』
『けどそれを誰に使うつもり?』
「ッ……」
『…僕、でしょ?』
「?!」
『あ、図星だぁw』
『君の考えなんてぜーんぶわかる』
『あの時の事を全て忘れてもらうためにこれを作ったんでしょ?』
「なんで…ッ…分かる…」
不思議と何故か喋れてしまう
こいつの匂いが近いから、あの怖く濁った匂いを嗅いでないから…
まだ精神安定なんだ…きっと
なんで…なんで……
こいつは洗脳薬を…
『あ、君これだけ安全保障してなかったでしょ?』
「!?なんで知って…!」
『丁度良かった、君試してよ』
「………………わかりました。」
洗脳薬は実技室にあるはず
それを取りに行くと言って逃げる…
警察に話して…
もう…この恐怖から逃れてやる
『ありがとう!』
『じゃあ早速…』
「は?!なんでお前持ってるんだ…!」
「洗脳薬は実技室の私専用の鍵がないとあかないはずだぞ!」
『急に喋るねぇ』
『そんなこと知ってるよ?』
「じゃあなんで持ってるんだ!」
『君の専用の鍵の型とって作った』
「は……?」
『というかそんな喋れるんだね。随分余裕じゃん』
しまった…怒りと困惑と恐怖の勢いで喋りがヒートアップした……
型取り対策まではしてなかった…
これは私の完璧な穴とミスだ…
これは…かなりやばいッ…
死んだ…かも……
『ちょっと抵抗はあるけど〜…』
ゴクッ……
「は…?なんで…飲んッ……んむッ……?!」
キス?!しかも私のファーストが…
ダメだ…キャラも崩れてきてる…
何とかこの状況を打開しないと…ッ
こいつまさか口移しするつもりだな…?
絶対に口を開けてたまるものか…!
『ん〜…(なかなか…しぶといな)』
『(まぁ息が切れるの待つかなぁ)』
「ッ……ぅッ……」
息が…やばいッ…
酸素不足で…目眩がッ……
「ぷはぁッ……」
ぁッ?!しまった…!
チャプッ……
「んッ……ぅ゛ッ……んんんッ……///ん゛〜ッ」
『ふッ……ぅ……』
ゴクッ……
「?!」
飲んじゃッ……た…?!
『ははッ……やっと飲んだ…』
ドンッ……
『ぉあッ……押さないでよ…』
「はぁッ……はぁ…ッ…ふざけんなよ…お前ッ///」
『かわいー顔してる〜』
「黙れッ……////」
部屋の臭いにも慣れてきたな…
絶対慣れちゃダメ……
というか…何ともない?
なんだ…失敗作だったか…
『ねぇ?俺のこと好き?』
は?こいつ何言ってんだ?
嫌いに決まってんだろ
「好き…」
は????(混乱)
ちょっと…待って……
やめろ勘違いが生まれる…
嫌い嫌い嫌い嫌い……!
「好き好き好き好き……!」
「……え?」
『そんな言わなくてもわかってるよぉ』
「…お前、…何飲ました?」
『洗脳薬は失敗作ってのわかってたから洗脳薬って言っといて本音真逆薬飲ました!』
なにその薬……怖い
…やばくないか?かなり。
え、てことはこの部屋臭いって言ったらこの部屋いい匂いななるってこと?
やばい。……やばい(確信)
『ずっと一緒にいようね!』
「はい(嫌だ)」
あ゛ーんもう!
…ただの地獄かよ…
数ヶ月後…
『ねぇ○○?俺のこと好き?』
「ん?どうした急に」
「好きだけど」
『そっかぁ』
『…こっちおいで?』
「ん、」
ぎゅっ
『実はね、○○に言ってない事あるの』
「何?」
『…なんだと思う?』
「なんだろ?わかんない」
『あははっw冗談が上手いね』
「なんのこと?」
『本音真逆薬はもう効果切れてるんだよ』
『約1ヵ月前くらいにね』
「…………」
「……バレたかぁ。」
『ほんとに好きなの?』
「さぁね、どっちかと言ったら嫌い」
『えー』
「でも…」
「嫌い…でもないかも。」
『…素直じゃないね』
「うっさい」
そうかもなぁ…
こいつが親を、新人達を、医員を殺してくれたお陰で期待という病から開放されたよ
毎日のようにこいつは血腥い跡をつけて帰ってくるけど、なにか気晴らしになる
何かと恩を返してもらってるのかもしれない
だから…
案外悪くないものなのかもしれない
あの地獄が呼んでくれた地獄は…
本当は地獄じゃなかったのかもな
おいおい誰が途中からコメディにするよ
なんで途中から笑い要素入れてくるよ
いやほぼ笑えないけどさ
もう次からはちゃんと台本作ってから書きます……
いや台本書いてもこの程度だけどね
所詮変わんねぇ変わんねぇ
というわけで最後まで見てくれてありがとう!
おっつーぅ