テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
俺は、先生に勧められてカウンセラーを受けている
co「最近、思うこととかは?」
『…..いえ、特に何も』
咄嗟に、そう答えた
「何のために生きてるか」
なんて聞いたら、誰でも迷惑だ
co「そう、何か言いたいことがあったら遠慮なく言ってね」
『はい、では….失礼します』
空き教室から出て、俺は部室へ向かう
ガララララッ
『失礼します、遅れました』
mb「あ、スマイルじゃん」
mb「今日は自由に描けだって、何描く?」
俺は美術部に所属している。
「意外だなぁ」ってきんときに言われたけど
『あとから考える』
mb「まぁ、そんな早く思い浮かばねーしなぁ」
mb「てゆうか、先輩が呼んでるらしいぞ」
『まじか、行ってくる』
mb「はーい、行ってら〜」
mb「あ、スマイルくん」
『あの、呼ばれてたらしいんですけど』
mb「うん、呼んだよ」
mb「とりあえず、そこに座ってくれないかな?」
『はい』
mb「君の、この前描いた【自分の夢】という課題の絵を見させてもらったんだけど」
mb「顧問の先生も、先輩のみんなも大絶賛でね」
mb「ぜひ、全国美術部コンテストに応募してほしいんだ」
『俺の絵を….ですか?』
mb「あぁ、あんなに素晴らしい絵は初めて見たぐらいだよ」
mb「どうかな?スマイルくんがよければ応募してもらいたい」
『俺はいいですよ、むしろ嬉しいです』
mb「ありがとう、こっちで応募はしとくから」
mb「コンテスト、楽しみにしてて」
『はい、では….失礼します』
俺は、自分の席につき
今日の課題をやり始めた
(嬉しい….か)
あの時、俺は嘘をついた
“嬉しい”なんて感じないのに
でも、あそこではああやって言わなきゃいけないと思ったから
『…..コンテスト、か』
俺は….選ばれたら、笑えるのだろうか
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!