꒷꒦꒷꒦꒷ ???視点 ꒦꒷꒦꒷꒦꒷
夏祭り会場。
瑞希に進められて浴衣を買ってみたけど…
似合ってるのかな。
なんて思っていると
「まふゆ、似合ってんじゃん!!
可愛い〜!!」
と、瑞希に言われた。
『……そう、』
「アンタ可愛いんだからもっとそういうの着ればいいのに……」
「ふふっ、似合ってるよ、まふゆ」
『……ありがとう』
暖かいものに触れながら私達は夏祭り会場を回った。
味はしなかったけど多分美味しいと思った焼きそば、りんご飴、わたあめ、焼きとうもろこし、かき氷。
色んなものを食べたり遊んでたりしてかれこれ1時間が経った。
花火まであと数分……って言う時に。
「う…… 」
「奏!?大丈夫!?」
「ご、ごめん……人、酔いしちゃって…」
「え〜!…じゃあ私と瑞希が水買ってくるからまふゆは奏の傍に居てあげて!」
「え、ボクも行くんだ、?」
「当たり前でしょ!……まふゆはいい?」
『…うん、分かった 』
「ごめん、皆……」
「大丈夫〜!さ、絵名行こ!」
「あ、ちょっと待ちなさい!!」
2人がもうすっかり見えなくなった頃、奏が口を開いた。
「……まふゆ、」
『……何?』
「…まふゆは、今辛い?」
『うん、辛い』
「……そっか、、」
あれ、言葉が…言え、ない。
もうすぐそこまで言葉は出てきてるのに、奏には…何故か言えない。
どうして、、どうして、?
「…私が、皆の事救うからね!」
『……!』
奏がふふっと微笑むと、花火が始まるアナウンスが流れた。
『…絵名と瑞希、遅いね』
「だね……大丈夫かな、」
『……ぁ、あの、ね、奏…』
「うん?」
震える声で、すぐそこまで出かかってる言葉を出そうとする。
『私、本当は ーーー 』
するとその時。
ドーーーーーーーーーン!!!!!
私の声を掻き消すぐらい煩い花火が打ち上がった。
「……え、、?…ごめんまふゆ…もう1回言ってくれる、?」
『ぁ……、』
白くて四角い豆腐みたいな花火を見つめながら、『…やっぱり、なんでもない』と言う事しか出来なかった。
「…………そっか、、」
「…また、聞かせてね」
『………』
静かな場所に煩い花火が沢山打ち上がった。
本心も、何処かに…消えてしまったから。
だから、言えなかった……
わからない、から
21日目
今日は夏祭りに行ってきたよ。
味はしなかったけど美味しいと思う食べ物も食べて、遊んだし。
楽しかった…と思うよ。
……でも、奏には…いつも嘘ついてばかりなの。
本心が、何処かに…いっちゃうの、
上手く、言えないけど…。
こわいの
まふゆ
コメント
6件
豆腐花火再登場…! まふゆ、瑞希と同じように花火に邪魔されてる、だと…⁉犠牲になった豆腐になって切腹します
消えてしまうのが怖いって気持ちは皆一緒なんだな~ その想いを共有できる日が来るといいな