テラーノベル
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リクエストいただきました、鬱軍団学パロです!
モブレ表現がございますので、地雷さん飛ばしてくださいませ🙏
電車に揺られながら、サボろっかなぁ、と考える。
ut「英語の先生、サボるとめんどくさいんさなぁ……」
今日は行っとくか……
はぁ、とため息を吐いたところで通知音がなる。
ci『今日体育祭の全体練習ある?』
後輩のチーノからだ。
ut『しらん』
shp『あるで』
ci『体操服忘れた』
shp『乙』
ut『またか』
今週3回目やぞコイツ。ええ加減学習せぇやw
チラッとバッグの中身を確認する。しゃーないなぁ、たまには先輩らしいくしよか、と思いながらメッセージを打つ。
ut『ジャージ貸したろか?長袖やけど』
ci『えっ?!マジっすか』
shp『いや、俺が貸したるわ!!』
shp『兄さんのクラスまで返しに行くの面倒やろ?!』
ci『いや別に…』
ショッピとチーノは同じクラスだ。
うちの学校は学年で階が違うから、確かに返しに来るのは面倒だろう。
ut『ほなショッピくんの借りない』
shp『ほら兄さんもこう言うとるやん!!』
ci『えぇ…』
何を渋っているのだろうか。
______________まもなく、〇〇駅、〇〇駅です。
最寄り駅の名前を聞いて、一度考えるのをやめることにした。
スマホの電源を落とし、席を立って電車から降りた。
教室に入るなり、大声で名前を呼ばれる。
kn「お、大先生!おはよう!!!!!!」
ビリビリと頭に響く声に顔をしかめる。
ut「シッマうっさい」
kn「すまんすまん」
ハッとしたように口を抑える。悪気はないんだろうと思うと怒れない。
ut「1時間目何?」
kn「化学」
ut「うわ、くられ先生の授業やん」
ut「俺あの人苦手なんさな…」
zm「だいせんせぇ実験体にされるもんな」
ut「うわぁ?!」
机の下から顔を出しているゾムに驚く。
一体いつからいたのか。
kn「ア゛ーハッハッハッハッハッハッハッハwww」
ut「ぞ、ぞむさん……俺の心臓止まってまう…」
zm「ごめんごめんw」
kn「ウーフフーフww」
ut「笑うなァ!!」
そんなこんなで、その日は楽しく過ごす…はずだった。
化学の教科書が見当たらなかったので、ゾムとシッマには先に行ってもらった。
ガサゴソとロッカーを漁っていると、不意に声をかけられる。
mob「鬱くん」
ut「ん、なにー?」
mob「今日の放課後、空いてるかな?」
ut「えっ?」
とても仲が良い、というわけではないmobからだったので、流石に驚いてしまう。
何か裏があるんじゃないかと思い返答に迷っていると、それを感じ取ったのか、mobは
mob「ちょっと相談に乗ってほしくて」
と慌てて付け足した。
この僕に相談に来ることなら、大方恋煩いだろう。
相談には乗れるし、放課後暇やし、陰キャmobならおだてれば飯くらい奢ってくれるかもしれない。
ut「ええよ」
そう答えたのが間違いだった。
ut「おまたせ〜」
タバコを吸ってから教室に戻ると、既にmobしか残っていなかった。
ああ、もちろんタバコを吸っているのは秘密だ。
mob「いや全然!」
ut「ほんで、相談って?」
mob「その…す、好きな人がいるんだけど」
それ来た。
ut「どんなやつなん?」
mob「か、かわいらしいものが好きで…結構モテる、ちょっと抜けた人で」
ut「ふーん」
誰やろ。今彼氏おらへん女であることが前提やし……
mob「おしゃれで、タバコ吸ってて…あとメガネかけてる……」
mob「ど、どうアタックしたら振り向いてもらえるかな?」
考えても検討がつかないので、誰かを探るのは諦めることにした。
ut「ん〜……」
モテるならそう簡単に振り向かないだろう。
ならば前提条件として、そいつとある程度仲が良くないといけない。
ut「その子とは仲ええん?」
mob「すごく仲がいいわけじゃないけど…」
ut「話すことはあるんや?」
mobはこくこくと頷く。
なら既成事実を作ってしまうのが一番手っ取り早いだろう。
ut「ほな二人っきりのときに押し倒したれ」
mobは顔は悪くないのだし、多少はドキッとしてくれるだろう。
mob「押し倒す?!」
ut「お前話おもんないけど顔は悪くないで、そこで勝負せぇ」
mob「お、おもんない………」
ut「上手かったらセフレぐらいにはなれるやろ。そういう関係になってから内面磨けばええねん」
ut「まあ、キープするってことや」
mob「キープ……」
今は戸惑っているが、覚悟さえ決めれば大丈夫だ。
相談は終わりだ、飯奢ってもらお。
ut「ほな飯でも____」
mob「ま、待って!!」
がっと手を捕まれ、そのまま机に押し倒される。
ut「………え、」
mob「鬱くん、ぼ、ぼく」
mob「ぼく、鬱くんがす、すきで___________」
は?鬱くんって……俺?
じゃあmobの好きな人って…
かわいらしいものが好きで
モテとって
ちょっと抜けとって
おしゃれで
タバコ吸っとって
メガネかけとって
やばい全部当てはまる…!!
ut「あ、いや、そのぉ……ッッ?!」
ベルトに手をかけられる。
ut「ちょぉ!なにしてん!!」
mob「は、初めてするから…痛かったらごめんね」
ut「ま、まってまってまって!!」
サァ…と顔が青くなる。
ちゃんと相手を確認しなかった俺が悪いが、これは違うだろう。
必死に抵抗するが、中々離してくれない。
話も聞いていないようだから、手も足も出ない。
ぐっ、と軽い圧迫感を感じる。
慣らしてないから入挿るわけないやろ
ちゅうか…
こわい
どうしよ
犯される…ッ!
ut「ッ……ぅ…」
ぽたぽたと涙が出てくる。
怖くて怖くてしかたがない。
好きでもないやつに犯されるなんて…
だれかたすけて。
その思いは届かず、ぐっとナカに異物を押し込まれる。
ut「ッい゛、ぁ」
いたい。
くるしい。
こわい。
さらに溢れ出す涙にmobは気づいてくれず、無理矢理腰を打ち付けられる。
きもちわるい。
ut「ぅ、ぁ゛…ッやめて、よぉッ……」
ぐるぐると胃の中で吐き気が回っている気がする。
気持ち悪さと恐怖は増すばかりで、止まってくれない。
ut「たすけて…ッ」
声は恐怖で掠れている。きっと外には聞こえていないだろう。
ut「ぅぅ゛ッ…♡た、すけ…てよぉ……」
もしこのまま人が来なかったらッ________
「「おいテメェ何しとんねん」」
ドスの利いた声だ。
自分に向けられたものじゃないと知っているが、恐怖を感じる。
涙で歪む視界の中、ふわふわした水色の髪と、紫が目に入る。
ut「しょ、ぴ…ちーの……」
ショッピとチーノや。
ci「大先生、もう大丈夫…すんません、助けに来んの遅なって」
安心からさらに涙が流れる。
shp「お前兄さんになにしてん」
mob「え、ぁ、だって「あ゛?」
shp「嫌がっとるん一目瞭然やろ。助けてって言うとんねんぞ」
mob「ぇ、ぇっと…」
ci「ごちゃごちゃうるさいわ」
チーノがスマホを操作する。
どうやら学校の裏掲示板に、匿名で投稿しているようだ。
ci「もちろん兄さんの名前は伏せるけど、お前の名前は伏せへんからな」
mob「ぇ、は…?」
shp「ええからとっとと失せろや」
mobは流石にビビったのか、逃げてしまった。
shp「…大先生、大丈夫っすか?!」
ci「何されました?!」
ut「っ、しょ、ぴ…ちぃの…ありが、とッ……こわかっ………ッ! 」
チーノとショッピが来てくれてよかった。
泣き止んでから話を聞くと、何度もメッセージを送っているのに気づかないから、教室まで迎えに来てくれたらしい。
ut「ありがとう…助かった」
shp「いえ…もっと俺らが来るの早かったら……」
ci「すんません…」
ut「いや、二人が来てくれへんかったら俺……」
一瞬嫌なことが頭に浮かび、身震いする。
ut「……ほんまに、ありがとう。お礼になんかしたるわ、俺」
shp「なんかって?」
ut「なんでも。お前らの好きなこと…あ、借金せぇへん範囲でな?!」
チーノとショッピが顔を見合わせる。
「なんでも」は言いすぎたかもしれない。この二人ならとんでもない提案をしてくる可能性は大いにある。
ut「あ、や、やっぱ飯…「「大先生」」
shp「俺、初めて会ったときから大先生のことが好きで」
ci「俺も」
ん?
「「俺と付き合ってくれませんか」」
ut「…え?」
す、すき?俺が?
付き合って…?
ci「やから、俺が大先生と付き合うんやって!!」
shp「はぁ?!俺の方がスマートで兄さんにぴったりやろ!!ジャージなんて借りようとしやがってこのムッツリ!!」
ci「それを言うたら、兄さんが断れへんこの状況で告白するのはどうなんさ?!」
shp「お前も今告ったやろ!!」
ジャージ?告白?
ut「まってまって」
ut「え、何?どゆこと?お前ら俺のこと好きやったん?」
shp「むしろ好かれてる自覚なかったんすか」
ci「入学してすぐ一目惚れだったんすけど」
ut「……頭打った?それかドッキリ?」
「「…………」」
どこかでスマホで撮影しとるシッマがおるはずや、と思ってあたりを軽く見回してみるが誰もいない。
ショッピとチーノの頬がほのかに赤くなっているのを見て、マジなやつだとようやく理解する。
shp「で、大先生はどっちの方が好きなんすか」
ci「はっきり言うてください」
ut「ぁ、いや、急に言われても……」
今まで普通に友達として接してきて…そういう思いは一切なくって……
なんと答えたらよいか分からず、しどろもどろになりながら答える。
ut「その、俺は、そういう…感じでふたりを、見てなくて」
ut「やけど、えぇっと…嬉し、いし」
ut「ふたりとも、頼りがいのある、後輩で……」
ut「ふたりとも、大好きで……どっちが、とかない、っちゅうか…」
shp「…つまり、どっちも好きやけど、恋愛対象として見てはいない、と?」
こくりと頷く。
shp「そっすか…」
ci「ん〜…」
ut「な、なんちゅうか…ごめんな」
ショッピとチーノは、俺の言葉を聞くと、「「大丈夫っす、絶対振り向かせて見せますから」」と笑った。
少し顔が熱くなる。言っていて恥ずかしくないのだろうか。
ut「…期待しとくわ」
結局、曖昧な返事をした。
スクロールお疲れ様でした!
ちょっと長くなってしまったので、前編・後編に分けて投稿させていただきます。
こちらが上がるのと同時に投稿しておりますので、そのまま後半見れると思います。
意外とmob書くの楽しいですね。気持ち悪さ満点で…
コメント
2件
大好き〜〜~~~!!!神がここに居るぞ~~~!!ほんとにありがとうございます〜! 最高すぎない????? 後半も見てきますっ!!!