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「わぁぁぁ!✨」


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「海、綺麗!」

「ハハハ、そうだな!」

「喜んでくれたみたいで良かったわ!」

「また皆で海見に行こうな!」

「うん!」






「ん、夢…」


最近ずっと昔の夢を見る。


「…また、皆に会いたいな…」


でも、今は”皆の墓作り”に専念しないといけない。





数週間前、俺は建築の依頼で俺の住んでいる所から少し離れた町にいた。ちょうど依頼を終えた時にブラックから連絡があった。

_ヤマタノオロチが復活しました 、と。

俺はすぐにすまないスクールに駆けつけた。

そこには_



_紅く染まった死体と血の海


その中に俺の仲間達もいた。


「…み、んな?」


俺はショックで一歩も動けなくなった。

その時、


「銀さん、逃げろ!!」

「…!」


_グシャッ


「…え、?」


信じられない光景が目に入る。

その瞬間、自分の体のコントロールが効かなくなった。

そしてそのまま、俺一人でヤマタノオロチを倒した。

そしてコントロールが効くようになると、俺は皆のもとへと駆けつけた。


「すまない先生!」


真っ先に担任教師だった人の名を呼ぶ。


「っ…ぎ、んさ…」

「すまない先生、喋らないでください!今手当てしま…」

「ぎん、さん…」


俺が手当てしようとしたのに。すまない先生はそれを遮るかのように俺の手をとった。


「もう、僕は、手遅れだよ…それ、よりも、他の人、達を…手当て、して」

「は、?何、言ってるんですか…」

「僕は、もうす、ぐ、死んで、しまう…だから、銀さん_」


_後のことは、頼んだよ…


そう言って目を瞑ってしまった。


「せ、せんせ…?嘘…なんで…」






その後に知った事実なのだが、どうやらヤマタノオロチの被害は全国に広がっていたらしい。そして生存者は_




_俺、たった一人だ。



_と、言うわけで、俺は今全員分の墓を作っている途中だ。

ただ、正直に言うと寂しい、寂し過ぎる。

まじで俺以外一人も生きてねぇ!!

てかブラックはなんで死んだ!?死んだのいつだよ!?

まぁ、そんなこと聞いたところで返事は帰って来ないのでさっさと墓作りを進める。


「_やっぱつまんねーな…」


皆が死んでから集中力が段々と低くなった気がする。


「…あ、そうだ」





「…おや、ミスター銀さんじゃないか」


国の人全員死んだとしてもある程度の”神様”は生き残っている。


「お久しぶりです、ヘファイストスさん!」

「あぁ、久しぶりだな!そういえばお前、一人でヤマタノオロチを倒したんだろう?」

「あー…はい、そうで、すね…?」

「?どうした?」

「あ、いや、後ろの方は_ 」

「あぁ、この人は私の父上、主神ゼウスだ」

「え、この方が!?」

「ハハハ!!驚くのも無理はないだろう!」


_え、何、他の人にも言われてんの?


「まぁ、そんなことより、ミスター銀さん、君に話すことがある」

「あ、はい」


_話すことってなんだろ?

そんなことを思いながら返事をする。


「ミスター銀さん、君が良ければなんだが_







_並行世界の君達を救ってくれないか?」


「…へ?」


_へ、並行、世界の俺らを救う…?


「え、でも、どうやって並行世界に行くんすか」

「君に神としての力を与える」

「…え 」

「どうせこの世界はいずれ朽ち果てる運命なんだ。ここに一人残るよりかはいいと思うが」

_あーまぁ、確かに一理あるか…

「…分かりました」

「うん。それじゃ、少しだけ目を瞑っててね」


言われた通りに目を瞑ると、体が温かくなる感覚。


「よし、もういいよ 」

「…?」

目を開いたが、特に変わった様子はない。


「まぁ力を与えただけだからな。姿をどうこうするとかはない」

「あ…そうですね」


うわ、めっちゃ恥ずかしい。ただの妄想じゃねーか。






その後、ゼウスさんに色々と説明して貰った。

今の俺は世界に存在する全ての能力や魔法が使えるらしい。あと見た目は自由に変えられるし、当然だが寿命も伸びたらしい。

こんなことがあっていいのだろうか。まぁでも、並行世界の俺らを救うって決めたし、やるしかないけど。



とりあえず今は別世界に行くための準備をしている。


_ゼウスさんが言ってた【クロノス】ってどんな奴なんだろ?

復活する可能性…か。

じゃあなんで俺に神の力を与えたんだ?


そんなことを考えているうちに大体の準備が終わった。

別世界に行く前に俺はある場所に行く。


「_皆」


俺が1番最初に作った”皆”の墓。


「俺、神様に力を貰ったんだぜ?別世界のお前らを救うために。だからさ_」


_皆、ちゃんと俺の事、見守ってくれよな。


そう言って、「皆のやつ、借りるな?」と、皆から一部のアクセサリー等をとる。

_俺が皆を身近で感じる為に。

左側の耳にある俺のピアスを外してすまない先生のピアスを付ける。

レッドとブルーの首元にある南京錠のやつと鍵状のやつを首にかけて、バナナが持ってた銃とブラックが持ってたキャノン砲をポケットに収める。

赤ちゃんとマネーのは持って行けるものがないので、代わりに俺が二人の為に作ったお守りを持っていくことにした。

これでやっと準備が終わった。


いざ行くとなると少し寂しい感じがするけど、まぁいつでも帰って来れるから、と思いながら皆に向けて言う。












「行ってくるな!」

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_絶対に俺らを救うから、だから…














皆、待っててくれよな。

俺の世界が滅んでしまったので別世界の俺らを救う旅に出ます

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コメント

7

ユーザー

小説書くのうますぎる!!!うかちゃんの小説好きやわ!!!

ユーザー

うわぁ、すごい、続きが楽しみだなぁ、なんか寂しいね、平行世界のみんなを救うことはできるのか!?

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