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*第3話目*『花盗人は幸福を願う』
これはとある外国の話である
ある所にこの町一番有名な花屋さんがあったとな
開店したその日から町の者みな並び
花を買ったそうで
その町一番の花屋の店長が大層綺麗な女の人で
その子が一から育てているであろう花も
彼女と同じような美しさを放っていたそうで
その花屋に訪れた者
彼女を見た者
花を買った者
みな幸せな気持ちになった
彼女は小さい頃からの夢であった
*花で皆を幸福にする*という夢を叶えた
そんな彼女にはとある過去があった
彼女が花屋を勤める1年前の事
彼女……いや、マリーは盗人だった
それも彼女の好きな花の。
何故、マリーは盗人と呼ばれるようになったのか
それは、マリーの過去にあった
マリーは両親の顔を知らなかった
生まれた瞬間に施設に預けられたからである
マリーを育ててくれた施設の人は
とても優しく、同じ孤児の子もみな心優しき
人達であった。
だが、みな施設に来る前に言葉には
表せれない程の苦痛な出来事があったのだろう
時折、泣き出す者、怯える者
人が変わったような態度になってしまう
マリーはそんな家族同然の者達を
見ていられなかった
だから、ある日少しでも笑ってくれるよう
近くの山に行き花を摘んだ
綺麗な…とても綺麗な花を1輪
そうすると皆笑顔を見せてくれるようになった
それから、マリーは花を摘むようになった
皆が笑ってくれるから。
そして、数年後。
マリーは成人し、施設を出て独り立ちをした
マリーにとって施設以外の外を…世界を
見るのは初めてだった
マリーが初めて見た世界は余りにも残酷で。
腹を空かせる子供の泣き声
すれ違う者に縋り付く者
手足が不自由な者
色んな悩みを抱えた者で溢れていた
それなのに周りの者たちは助けようとはしない
ただ、手を差し伸べるだけでも良いと言うのに
みな、見て見ぬふり
そんな世界の残酷さを知りマリーは悲しくなった
初めて見た世界はマリーが抱いた憧れとは
程遠く、施設で過ごしたような幸せは
そこには無かった
だから、マリーは施設に居た時のように
不幸せな人を幸せに、笑顔にしてあげたかった
あの日、家族に花を見せた時のように
その日からマリーは花を摘んだ
沢山の数え切れない程の花を何年もかけて
そして、困っている者に花を渡した
周りの者たちは、花を渡すくらいなら
お金や食べ物を渡せばいいと思っていた
だが、マリーにとって、人を笑顔に
出来るのは花をあげる事だと信じていた
マリーの活動は少し変わっているかもしれない
それでも、花を渡す事によって笑顔になる者は
沢山居た。そうマリーが望んだ
あの頃、施設で育った時のような皆が見せた
笑顔のように
そんな何年も花を渡す…という活動を
続けていたマリーはある日町の者に
是非とも花屋をやって欲しいと頼まれ
マリーは大好きな花に…大好きな笑顔に
囲まれながら良き人生を送った
そんな少し変わった活動をし続けていた
マリーは後にこう呼ばれるようになったそう
『*花盗人のマリー*』と。
どうでしたか?ちょっと何か…変だな…
まぁいいや( ᐛ )
💬❤オネシャス!
良ければリクエストも!