楠木side
今日は月が綺麗だなぁ……普段はそんな事思わないのに、きっと脳内が考えない様努力してくれてんだな……いや、俺自身か……。
酒を何度か含んだ時部屋の扉からノックの音…。
楠木『帰れっつったろ、それかなんだ?サンドバッグになりてぇドMでも居んのか?』
少しの沈黙
楠木『俺は今虫の居所が悪いんだ、早く帰れ。』
梅宮「それは俺も帰らなきゃいけないか?」
バッと扉を見る、何でアイツがここに?何でどうして?
楠木『…何の用だ。』
梅宮「来てくれたんだろ?コッチに、俺に逢いに、何で何も言わず帰ったんだ?」
何も知らんふりか、上等じゃねぇか。
楠木『そうだなぁ、逢いに行ったよわざわざそっちに、したら何だ?女と仲良さそうにしてたよなぁ、流石の俺もキたわ、告白までしてきた奴が女と嬉しそうにしてるの見て何も思わねぇのが不思議だろ……、そんなに女のが好きなら関係終わらせろよ、俺はもうお前と付き合いたくない…、恋人と呼びたくない。』
俺がそう話すとシンっと静まり返った…。
これでいい、もう浮かれなくていい、期待もしなくていい。
梅宮「……、ゴメン。」
楠木『認めるって事だよな?俺はもう知らん、もうお前の前から消えるからお前もこっちに来ん梅宮「違う!!俺は楠木が好きだ、何なら愛してるッ!!」…何、言い訳かよ、ウザッ。』
梅宮「話を…聞いてくれないか?ココ開けてくれ。」
声で分かる、アイツは真剣だ。
でも俺も譲れない物がある、プライドが許さない、ここでホイホイ開ければ流されるに決まってる。
楠木『…ダメだ、このまま話す事があれば話せよ。』
梅宮「…分かった、今日の昼間に逢いに来てくれたんだよな?それ聞いた時めっちゃ嬉しかったんだ…、でもすぐ帰ったって聞いて…、境目のトコで楠木の連中が楠木が辛そうだって聞いて……、俺に何か出来ることないかって来たけど……話の内容では俺が悪いんだよな?」
境目?あいつら帰ってねぇのか……と思ったが…そうか、ココがアイツらの家だった……。悪いことした。
楠木『場所変える、お前はそのまま戻れ。』
梅宮「え?楠木はどうすんだ?」
楠木『飛び降りる、そんでお前は境目に居る奴らに拠点で休めって言ってくれ。』
梅宮「待て待て待て!!?ここ3階だぞ!?」
楠木『じゃあ頼んだ。』
梅宮side
話す前に外からドンッと音が聞こえたから…本当に飛び出したんだろう……。
全く俺のお姫様は無理をする……。
いっその事逃げない様閉じ込めるか?







