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第23話【無自覚な愛撫と、大天使の受難】
「なっ、ベッドだと!? まだ執務が……っ、ひゃあ!?」
大きなお腹に1ミリも負担をかけないよう、極上の優しさでお姫様抱っこをされ、アイラナはそのまま執務室の奥にある柔らかなベッドへと運ばれた。
最高神ゼウスの気配が完全に消え去り、静寂が戻った寝室。
レミエルはアイラナをそっと横たわらせると、自身もベッドに膝をつき、悪戯っぽくも熱を帯びた薄紫色の流し目を彼女へと向けた。
「ねえ、アイラナちゃん。さっきゼウスが言っていたこと……本当なんだよね?
僕の『白い羽』、どこにあるの?」
「う、うう……っ」
耳元で囁かれる極上の激甘ボイスに、アイラナは再び真っ赤になってシーツを握りしめた。
隠し通したかった乙女の秘密を本人の前で暴かれ、今さら嘘をつくこともできない。
「……あ、あそこだ。机の、右側の一番下の引き出しに……隠し棚がある。その中だ」
観念したように小さな声で白状したアイラナを見て、レミエルはククッと嬉しそうに微笑み、すぐに机へと向かった。
カサリ、と隠し棚を開けたレミエルの動きが一瞬、止まる。
そこには、傷一つない最高級のクリスタルの容器に納められ、800年前の輝きをそのままに保った一枚の「白い羽」が、まるで国宝のように美しく保管されていた。
「あはは……本当に、こんなに大切にケースにまで入れて持っててくれたんだ。アイラナちゃん、愛が重くて最高に可愛いよ」
「だ、だからそれは魔力の研究材料だと……っ!」
ベッドの上で顔から火が出そうなほど赤くなって抗議するアイラナの元へ、レミエルはクリスタルケースを愛おしそうに抱えて戻ってきた。
その時だった。
ゼウスによって「咎を解き大天使に戻す」という確約が成されたことで、レミエルの肉体に天界の正当な神聖魔力が爆発的に満ちていく。
ーーゴワァァァア!!!
レミエルの背後から、普段の人間の姿の時には隠されている、あの禍々しくごわごわとした12枚の「漆黒の羽」が突如として広がった。
しかしその黒は、一瞬にして眩いばかりの光の粒子へと分解されていく。
光が収まったあと、そこに現れたのは――かつて天界最強の象徴と恐れられ、そしてアイラナが800年間恋焦がれてきた、
神聖なる【純白の羽】だった。
「あ……レミエルの、羽が……」
アイラナはレッドダイヤモンドの瞳を奪われ、トランス状態のようになってベッドから身を乗り出した。
目の前に広がる、眩しいほどに白く、圧倒的な密度を誇る大天使の翼。
我慢できなくなったアイラナは、大きなお腹を庇いながら、衝動のままにその純白の羽へと両手を伸ばした。
「ああ……やはり、お前の羽は世界で一番綺麗だ。素晴らしいな……」
うっとりと頬を染めながら、アイラナはその豊潤で柔らかな白い羽をごそっと両手で掴み、顔を埋めるようにして「もふもふ」と愛おしそうに堪能し始めた。
800年分の寂しさを埋めるように、何度も、何度も、優しく指先を這わせ、毛並みを整えるように愛撫する。
しかし、アイラナは全く知らなかった。
天使にとっての「羽」――それも、復活したばかりの極上の大天使の羽の根元が、どれほど敏感で、言葉にできないほど肉欲を刺激する
**【最大の性感帯】**
であるかということを。
「っ……あ、……っ、アイラナ、ちゃん……っ!?」
無自覚に繰り出される最愛の妻からの熱烈な「もふもふ」の猛攻撃に、レミエルの美しい顔が一瞬で真っ赤に染まった。
背中から脳髄を直接痺れさせるような、凄まじい快感と熱い電流が全身を駆け巡る。
あまりの刺激に、レミエルの長い睫毛が激しく震え、薄紫色の瞳が歓喜と情欲にトロンと潤んでいく。
(やばい……っ、めちゃくちゃ気持ちいい……っ! でも、アイラナちゃんは今、臨月、なんだから……耐えなきゃ、ダメなのに……っ!!)
「ん? どうしたのだレミエル。顔が赤いぞ? 体調でも悪いのか?」
「悪くない、です……! アイラナちゃんが、無自覚に僕の動機を狂わせるから……っ!」
羽をもふもふと掴んだまま、不思議そうに首を傾げるウブすぎる魔皇帝。
そんな彼女の圧倒的な破壊力の可愛さと、性感帯への容赦ない刺激に、最強の大天使は理性の壁が決壊寸前になり、激しく大興奮して悶絶するのだった。
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