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苦杯のクリームシチュー
失恋したのですか?
私が囁くと貴方は泣きながら頷く
悔しかったですか?
貴方は弱々しく「はい」と答える
悲しかったですか?
貴方はずっと泣いている
今日の夜も私は彼の泣き顔を見ながら
クリームシチューを作っている
星空を眺めてながら
ゆっくりと鍋をかき混ぜる
ここはとても静か
だから彼の泣き声がとても響く
彼と私の空間で 彼はずっと泣いている
何故か私も悲しくなる
彼がテーブルに布を引き
私はそっと運んでくる
今夜は何も考えず
ゆっくり食べて 寝れば良い
口へスプーンを運ぶ彼を見て
私も食べ始める
失恋した彼は 最後のお願いだと言った
もう一度 私のシチューが食べたいと
でも私はもうシチューを作れない
貴方が好きなクリームシチューは