テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
さいご
ゾム視点
暗くて、何もない空間を漂っていた。
今、自分が何をしていて、何処にいるのかもわからずに、
俺は今、何をすべきなのだろうか。
嫌な記憶を思い出して、それが嫌で殺人で無理やりもみ消そうとして、
それは、本当に正しい道なのだろうか?
段々と、自分が存在価値のない人間のように思えてきて、
もう、いっそ消えた方がいいのではないかと思うようになってしまって、
寝ているのか起きているのかさえ分からない暗い空間で、
そんなことを考え続けていた。
(俺は、何をするのが正解なんやろうか)
(何をしても、迷惑かけるし、何も思い出せないままで、)
(こんなやつ絶対おらん方が…)
暗闇の中に、微かな笑い声が聞こえた。
自分の声と、あいつらの声が混ざった、
懐かしい音だった。
こんなに、笑っていたのだろうか。
こんなに、幸せな音に溢れていたのか。
あれは本当に俺なのだろうか。
仲間を傷つけようとしていた自分を、
誰が許してくれるのだろうか。
(俺も、いつかあんな風に笑える日が来るんですか)
心の中で問いかけた、単純で難解な問い。
無力な願望を込めた、一つの願い。
また、あいつらと笑いたいと、
記憶がもし戻らなくても、
あいつらを仲間と思っていたいと、
声に出さず、願った。
?「お前、愛されてるって、自覚せぇよ」
▷
誰かの声で、目が覚めた。
あの声の主はロボロだった。
暴走した俺を止めてくれた、優しい人。
小さいのに、大きい人。
俺の、 大切、な…
rb「次の戦争ではさ、一緒に戦お?」
rb「受け入れるって、覚悟は決めたから…」
rb「『元』俺の相棒さん」
shp「次の戦争だけですからね。」
shp「ゾムさんと組んでるの、今俺っすからね?」
rb「はぁぁ?愛は俺の方が…」
「ぁ、…」
思えば、こいつとずっと一緒だったな。
軍に入った時も、幹部になった時も、戦争に行くときも、
ずっと一緒だった…
一番、最初に…トントンが、歓迎してくれて、
途中から、後輩が、でき、て…
それで、トラウマ、を…克服、して…
ロボロと、初め、て、別行動…で戦争に、行って…
撃た…れ、て、
昨日の出来事のように、過去の記憶が鮮明に呼び起こされた。
そして、無視されていた、記憶を失って暴走した自分は、夢の中の出来事のように消えていった。
目の前の二人、幹部の皆、に…感謝と、謝罪をしたかった。
「ろぼろ、ショッピ…」
「ごめん…あの時、足引っ張って、」
「あと、ありがとう」
二人は薄っすらと笑みを浮かべ、インカムを繋げた。
rb『みんなーゾム復活したっぽいでー』
tn『したっぽいってなんやねんw』
rb『いや…見ればわかるで。多分』
ut『ちょ、今すぐ行く』
「うぁぁああ!?」
ut「意識戻ったかぁぁ!!」
「…なんや大先生か…医務室で大声出してたって、ぺ神に報告しとくわ」
ut「ゑ?は、はぃ…?おま、ゑ??」
tn「復活って…そゆこと…(泣)」
gr「記憶、もう戻ったんか」
「うん、大丈夫」
「あ、あの噂ってどうなったん?」
em「変な噂の根源は、さっき幹部総出で排除してきたんで、もう大丈夫ですよ」
sha「やっぱ、ゾムのこと嫌に思ってた奴らが流した噂やったわ。ま、所詮雑魚やけど」
「流石wwwありがと」
sn「当然のことをしたまで。ゾムの記憶が戻ったことが一番嬉しいから」
gr「次の戦争は五日後だからな!!それまでの完全復活、期待しとるで」
tn「な・ん・で、もっと前に言わなかったんかなぁぁ?(#^ω^」
gr「ワスレテタダケダヨ、」
tn「次の戦争で勝つまでデザート禁止な」
sn「あ、さっき聞いたけど…鬱?」
ut「ハイ?ナナナナナンデショウカ」
sn「ここで大声出すなって注意、何回目か分かる?」
shp「兄さん、終わりましたね」
「あれ何回目やったっけw?」
rb「俺の記憶だと35回」
shp「あれ、俺の記憶だと54回」
tn「盛り過ぎてて草」
「それなwww10回ぐらいちゃう?」
ut「15回目クライカナ?」
sn「18回目」
「「「予想以上に多かったな」」」
「「「……wwwwwwww」」」
ut「お前ら……!表出るかゴラァ」
「いいぜ!リハビリ兼ねて相手してやるよ!」
ut「流石に負けるわけにはいかないなぁ!」
rb「ちょっと大先生ボコしたい気分」
ut「うんなんで?」
shp「戦争の後、俺の栄養ゼリー盗んだのって大先生っすよね」
tn「五日後までには書類の残り、終わらせろよ…?」
ut「あの、四対一って聞いてないんですけどw?」
gr「戦争前に大怪我すんなよーwww」
ut「心配の色ゼロで泣ける…!」
ベッドから体を起こし、いつものパーカーに身を包む。
小型のナイフを片手に、訓練場に向かう。
全員の笑顔が見れて、久々の内ゲバも見れて、心が満足している。
戻ってこれて、良かったな
tn「良かったな、ゾム」
わこマリ。
…十分なハッピーエンドになったんじゃないかなって思うんだけど
自分では結構綺麗な終わり方したと思ってます((
これにてこのお話は終わりですね。はい。
今連載中の愛され系も是非読んでいってね。
次の連載のテーマやら設定やらも決まってきています。
お楽しみに!
バッドエンドとか見たかったら言ってください。
すぐに用意しますので♪
また、次の世界線でお会いしましょう。
おつマリ。
コメント
1件
良かったねー!ゾム〜! 楽しかったわ(感動的な???)