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そして、エウリと最後に会った洞窟へと向かった。すると、
「・・・え?」
洞窟を守るかのように泥のモンスターが蔓延っていた。
「気をつけてね、前も言ったけど、泥を浴びただけで、激痛も走るし、その泥を浴びたところは動けなくなるから」
「いや、泥に気をつけろって難しくね!!」
思わず銀さんは叫ぶ。すると、氷の矢が泥のモンスターを貫く。
それと同時に、すまない先生が突っ込み、剣を振り下ろした。
「いや、遠くから攻撃すりゃよくね?」
「泥浴びる前に倒せばいいんじゃない?」
「ブルーはいいとして、すまない先生のそれは出来ねぇんだよ!!!」
思わず銀さんはツッコミを入れた。そんな光景に、ライト達は苦笑した。
✵✵✵✵✵
進めば進むほど、息が苦しくなる。呼吸が上手く出来ない気がする。
空気が重く、足に鉛が着いているみたいな感じだった。
「・・・な、なんか・・・空気が重いな・・・大丈夫か?弟」
「う、うん・・・なんとか・・・」
「・・・・・・」
「いつも喋るマネーも静かだな・・・」
と、生徒たちは口々にこぼす。
✵✵✵✵✵
そして、あの渓谷前へとやってきた。渓谷下を覗くと、その泥が溜まっていた。近くにいるモンスターを飲み込み、新たな泥のモンスターを作り上げた。
「・・・あれが、“嘆きの泥”・・・」
そうすまない先生は呟いた。だが、エウリの姿は見えない。
「恐らく、あの泥の中心部にいるだろうね。彼女の能力と“嘆きの泥”が融合して新たな力としてモンスターに力を与えているんだ」
と、風夜は扇を構える。皆、武器を構えた。
「いい?泥には触れないこと、触れてしまったら僕のところに来て。治す事は出来ないけど、応急処置は出来るから」
「「あぁ」」
「分かった」
「「了解」」
「「分かったぜ!」」
「おう」
「「うん!」」
と、皆同時に答えた。そして、泥のモンスターとモンスターが攻撃を仕掛けた。
✵✵✵✵✵
「どぉりゃあ!!」
と、銀さんと赤ちゃんは同時に斧とハンマーを振り下ろした。ぐちゃりと泥のモンスターは潰された。
「はぁ・・・はぁ・・・クソっ!!多すぎる!!キリがねぇ!!」
と、レッドが吐きこぼす。皆、疲れが顔に出ていた。
皆、泥をちょっと浴びたりしたが、風夜の応急処置により、しばらく動けないけど、時期に治ると風夜は答えた。
「・・・やっぱり、彼女を止めないと・・・」
そうライトはこぼした。
今も泥は溢れ、そこから泥のモンスターが溢れる。
「・・・止めるのは、どうするの?」
そうすまない先生が聞くと、ライトとエックスは答えずらそうに、だが、きちんと答えた。
「・・・彼女を説得するか・・・だが、彼女はもう、余達の声は聞いてくれない・・・ならば、もう・・・トドメを刺すしか・・・」
と、エックスはこぼした。だが、2人の顔は暗い。
「・・・本当に、それしかないの?」
そうすまない先生が聞く。
「・・・本当は、俺たちも殺したくない。彼女とは、昔から居た、人間の言葉でいう“家族”のようなものだ・・・けれど、あのままだと、彼女は彼女自身の力で世界を滅ぼしてしまう・・・」
「・・・余たちの力は、もう随分昔にとっくに廃れた。今はもう、不老不死の能力と、その武器を作る能力、戦い方を教える能力しか残っていない・・・彼女を止めることなんて・・・」
そう零すと、
「じゃあ、僕が“行ってくる”」
そういったのは、“すまない先生”だ。
「正気か!?お前は不老不死となっただけの“ただの人間”だ!エウリや俺らは“神様に作られたモノ”!力の差がありすぎる!!」
そうライトは叫ぶ。だが、すまない先生は答えた。
「・・・そうだね。けど、僕はエウリをそのままにしたくない。エウリは、苦しんでるんだ。それに、僕はエウリを止めたい。それは“僕”の気持ちだ」
そうすまない先生は微笑んだ。それにみんな目を丸くした。
そして、すまない先生は渓谷前へと向かう。
「それじゃあ、“行ってくるね”!」
と、すまない先生は笑顔で
──渓谷へと“飛び降りた”