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気づいたら。
ライと会う時間が、当たり前になっていた。
「マナ、ここどう?」
「んー……」
肩が触れそうな距離。
ノートを一緒に覗き込む。
たまに顔が近づいて。
そのたびに、意識してしまう。
——これ、もう好きやろ。
いや、最初からやけど。
⸻
でもある日。
ライが他の友達と楽しそうに話しているのを見て。
「……なんやねん」
胸の奥が、ざわつく。
面白くない。
理由はわかってる。
「……あほやな俺」
⸻
「マナ、最近ちょっと冷たくない?」
帰り道、呼び止められる。
「そんなんちゃうって」
「ほんと?」
まっすぐ見てくる目。
逃げられへん。
「……なんでなん?」
「え?」
「なんで避けるの」
少し困ったような顔。
その顔を見ると、余計に苦しくなる。
「……あいつらと楽しそうやったから」
ぽつりと出た本音。
「え?」
「なんか……嫌やってん」
沈黙。
でも、もう止められへん。
「……嫉妬や」
顔が熱くなる。
でも、目は逸らさなかった。
⸻
ライは少しだけ驚いたあと。
ふっと、嬉しそうに笑った。
「そっか」
「……なんやねんその顔」
「嬉しいなって思って」
「は?」
「だって、それって好きってことでしょ?」
「……っ」
言い返せない。
観念して、小さく呟く。
「……好きやで」