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ーー千冬「場地さん!!」
突然、俺の家に訪れた千冬。
両手には線香花火。
ーー場地「よぉ、どうした?」
ーー千冬「線香花火しましょ!!」
なぜ普通の花火じゃないのか気になった。
聞くと、
ーー千冬「線香花火好きなんスよ」
そう言いながら花火を眺める横顔に魅かれた。
ーー千冬「綺麗だし、真っ暗の夜の中小さく燃えて静かに力尽きて消えていく。なんか、切なくて、夏が終わるみたいでちょうどいいかなってw」
ーー場地「なんか理由切ないし暗くないか??w」
ーー千冬「ww冗談ですってw」
でも、俺は気づいてた。
本当は冗談じゃないんだろ、?
本当に、何かを抱えてるような感じだった。
いつもの優しく、癒してくれるような笑顔ではなかった。
本当は苦しいんだ。
そういうような笑顔だった。
どこか、助けを求めてる笑顔をたまに見せた。
スっ、と千冬の花火から火が落ちた_______。
千冬は毎年のように線香花火を夏祭りの終わりら辺にいつも誘ってくれた。
ーー千冬「場地さん!!線香花火しましょ!」
ーー場地「おう!」
ーー千冬「場地さん!勝負しませんか?」
ーー場地「勝負?」
ーー千冬「先に落ちた方が負けっす!!」
ーー場地「いいぜ!!」
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ーー場地「……。」
千冬が死んで次の日_______。
ーーマイキー「大丈夫か、?場地…。」
ーー場地「…大丈夫なように見えるかよ、」
ーーマイキー「見えねぇ、」
ーー場地「行くぞ、、。もう時間だ。」
俺らは死体安置所に向かった。
そこは、千冬が寝ており、顔に布がかけられていた。
泣いたらダメだ、泣いたら、ダメだ、、
泣いたら……だめ、だ、
気づけば涙は溢れて下にぽたぽたと滝のように流れてきた。
それに気づいたドラケン達が俺に気を使って部屋を出た。
死体安置所。千冬と2人っきり。
俺は、顔の布を取った。
白く、まるで眠っているような顔だった。
「じゃーん!!ドッキリでしたー!」
と言って起き上がって俺を抱きしめて欲しい。
ありえないのに、、。期待しちまう、
あぁ、ダメだ、やっぱり、無理だ、、、
ーー場地「なぁ、千冬、俺っ、やっぱり、、泣」
ーー場地「なぁ、起きてくれよ、泣」
ーー場地「早ぇよ、泣」
ーー場地「まだ、始まってねぇよ、!泣」
ーー場地「花火…まだ早ぇんだよ、泣」
ーー場地「なぁ、なんで置いてくんだよ、泣」
ーー場地「置いてくなよ、!泣」
ーー場地「起きてくれよ、泣」
ーー場地「なんで千冬がこんな目に遭わなくちゃならねぇんだ!!泣」
ーー場地「これからだったのに…泣」
ーー場地「まだこいつは、13歳だぞ、?泣」
ーー場地「神様はこんなにもひでぇのかよ!?泣」
ーー場地「なぁ!?泣」
ーー場地「返してくれよ、!泣」
ーー場地「俺の千冬を返してくれよ!?泣」
ーー場地「なぁ!?神様!!泣」
ーー場地「なぁ…、神様…、泣」
ーー場地「愛してんだ、、泣」
ーー場地「なんで、、泣」
ーー場地「愛してる、、愛してる、泣」
そのまま俺は…千冬にキスをした、、。
ーー場地「ごめんな、最後にキスだけでもしてやればよかったな、泣」
ーー場地「ごめんな、ほんとに、ごめん、泣」
ーー場地「千冬、、泣」
何度呼びかけても、、目を開けることはなく、
白く静かに、眠っていた。
ーー場地「愛してる、泣」
千冬は、線香花火のように、静かに落ちて消えた。
あれから…3週間ぐらい経った夜、
千冬の墓で…。
ーー場地「千冬、線香花火しようぜ、?」
ーー場地「お前、好きだったろ、?」
ーー場地「持ってきたぜ。」
線香花火に火をつけパチパチと音をたてた。
ーー場地「楽しいか、?」
ーー場地「ペヤングも、、持ってきた。」
ーー場地「半分こな、?」
スっ、と火が落ちた。
ーー場地「終わっちまったな、、」
ーー場地「じゃぁ、また来るな。」
帰ろうと立ち上がった瞬間、
フワッと風が吹き、
目の前に千冬が見えた、
ーー場地「っ、え、?泣」
ーー千冬「……」
千冬無言で微笑むだけだった。
ーー場地「ちふ、ゆ、?泣」
ーー千冬「場地さん…。」
ーー千冬「本当に、すみません、線香花火、ありがとうございます。半分こ、ですね
愛してます…涙」
そういうと微笑みながら、静かに消えていった。
ポロッと、目からこぼれ、
今日も前を見る______。
千冬の分まで、生きてやる。
俺は、今日も千冬の夢。
パイロットへの道を目指す____。
コメント
9件
天才!切ない気持ちになりました~泣 やっぱりいつ見ても最高!
感動しました(´;ω;`) これみながら涙流してます!